自動車保険とAIの組み合わせが未来的になってきた

自動車保険、当然入っていると思います。

強制保険と呼ばれる自賠責保険は、車検の時に必ず継続しないと新しい車検証が登録できない仕組みになっています。

自賠責保険だけでは、事故の損害をカバーできないということで9割程度の車両には任意保険が加入されています。中には無保険っていう車もあるんですよ。こういった無保険の車と対物事故を起こしたらもう大変です。

通常事故が起きると、けが人の救護をして警察へ報告。そして保険会社を呼んで仲介し示談へ話を進めていく。

もし、自分が止まっている時に相手がぶつかってきたら基本的には100−0ケースになります。100−0の場合、相手がきちんと自動車の任意保険に入っていると基本的には全て相手持ちで賠償してくれる。修理期間中にはレンタカーも無料で貸してくれます。

これが100−0案件だとしても、相手が無保険だと

事故した自分の車を、自分の整備工場で修理を依頼する

ということになってくると思いますが、おそらくその時に100−0の事故だったんだよと整備工場に主張したとしても工場側はこのように言ってくる。

「ご請求はお客様にかかりますので、お相手からの集金はご自身でお願いします」

これはぶつけられた被害者側からすれば、納得できない気持ちもわかります。ただ、相手がきちんとした自動車保険に入っていればすぐに保険会社から修理工場へ電話がきて、修理がスムーズに進みます。

が、相手が無保険だと修理工場はあくまでも修理を受ける側だけ。加害者である相手から集金するなんていうことは引き受けられません。

修理が終わった後に、相手がお金を払わないケース・滞納するケースがあるからです。ですので被害者であっても修理を依頼された方に請求書を発行して速やかに支払いをしてもらわないといけない。

と、長々と自動車保険と事故について書いてきましたが、今ここにAIが組み込まれるように研究が進んでいるというのが本題です。AIっていうのは人工知能のことです。

AIが事故車両の修理費用を算出する

板金の見積もりっていうと、以前も書いたことがありますが整備工場では簡単に見積もりが出せないんです。

板金見積もりのジレンマ

保険会社が使っている板金見積もりソフトはとても便利で、車が損傷している部分を写真で選んでいくだけ。

年式・型式・グレードなどを選択して交換が必要な壊れている部分を写真で選んでいくだけのお手軽さ。そうすると、その部位を修理するための部品代と工賃が自動的に算出されていくのです。

これだけでもソフトを導入していない整備工場とは見積もりスピードが雲泥の差になってくるわけですが、さらに保険会社は進化してきているのです。

それがAIを導入するということ。

具体的にどういうことかというと、三井住友火災保険が開発してるシステムです。

保険契約者が事故車両をスマホで撮影して、事故現場から写真を送信します。するとAIが写真を判別して自動的に修理代を算出するというシステムです。

保険を通して修理する場合って、大きな事故だと必ずアジャスターが立会いに来るのが現状です。それは板金工場で出した見積もりと、自身が使っているソフトでの見積もりに大きな差異がないかどうかを確認するためです。

そうしないともしかしたら修理詐欺っていう可能性もでてきますよね?例えば、契約者がフェンダーをこすっただけだとします。ですが板金工場にショックアブソーバーも交換見積もりに入れてくれと無理にお願いするといったケース。

そこまで交換が必要ではない部品を交換見積もりに入れられると保険会社としても、正当性にかけて困るわけ。なので立会い人であるアジャスターが現車を確認に来る。

ただ、アジャスターを現場へ派遣したりすると修理期間にどうしても若干のタイムラグが出ます。事故を起こした当日にすぐアジャスターがこれるわけありません。大体2日〜3日後に修理工場へ搬送しながらアジャスターが確認に行く。

修理内容に差異がなければ保険適用をOKして部品発注になるわけです。この過程が省略できるようになるのでスムーズな保険金支払いになるし、修理期間を短縮することも大いにできるわけですね。

AIって言われるとどうしても車の場合自動運転とかそちらに目がいきがちですが、保険会社でもそういった試みが出てきているというのは驚きでした。

以前AmazonでベストセラーになったAIの本です。

僕も買って読んでみたけど、これからの世界はAIって本当にきっても切り離せなくなってきます。

ビッグデータ、板金の場合写真データをAIに刷り込ませて見積もりを算出させるなんていうのは得意分野ですからね。

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