故障診断とは「なぞなぞ」である

結構不謹慎なタイトルですが、僕はいつも自分にこう言い聞かせています。
「故障診断とは、なぞなぞである」
このくらいの気持ちで考えたほうがいいアイデアが浮かぶのだ。
切羽詰った状態の故障診断ほど、誤診を招きやすい。
そう、故障診断とは車から問いかけられているなぞなぞなのである。しかもちょっとひねくれたなぞなぞだ。いろいろなものが複雑に絡み合ったなぞなぞだ。
先日行ったマツダのボンゴトラックのアイドリング時にエンジン不調という問いかけも
なかなかこったなぞなぞだった。

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落とし穴は、エンジン片肺になっていた原因を点火系統だと診断してしまうことである。
見事に同僚の整備士はこれにはまってしまった。
そりゃ1番と2番シリンダーが機能していなし、シングルキャブのボンゴ。3番と4番は生きているし、回転を上げると正常に戻るんだから点火系統とにらんだ同僚の意見もわかる。
しかーし、車からのなぞなぞはそんな簡単なものではないのである。
車から発せられた二重三重の罠をかいくぐって、答えを見つけたとき、ものすごい達成感が生まれるのだ。

本当に誰も解けなかったなぞなぞを解いてやったぞという達成感だ。
なぞなぞが弱い整備士は、すぐに答えを知りたがる。まぁ知りたがるので答えを教えてあげるんですが、意味がいまいち理解できないらしい。
故障診断というなぞなぞに強くなるには、自分の頭で今の現象がなぜこうなっているのかを考える必要があるのです。じゃないと、答えが自分で見出せなくなってしまう。
故障診断とは、なぞなぞである。MHO的名言です。

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