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ミラ L710V ヘッドガスケット交換

time 2015/07/22

ミラ L710V ヘッドガスケット交換

今の整備業界では珍しい整備に入ってくる
「ヘッドガスケットの交換」

を行いました。

今車に対するユーザーの考えとしてはお金がかかるようなら買い換える
という人が大多数占めており、ヘッドガスケットを交換するとなると

車検では20万コースを覚悟しないといけなくなってきます。
工賃が結構かさんでくるからね。

でもこのお客さんは気に入っているから直せる以上は直してやりたい。
もっとこの車に乗っていたい。

という今では珍しいタイプ。当然MHOもこの種の人間で、
全力を尽くして整備をすることにした。

車両はダイハツのミラ

c-log709-01
L710Vといわれるバンである。

しかーしオーナーさんはこのミラをこよなく愛しているのである。
MHOもこういう人は大好きだ!

ヘッドガスケットを交換するといったことになったのは
とにかく激しいオイル漏れ。

突き詰めていったら、ヘッドガスケットからのオイル漏れが判明。
そういった流れでヘッドガスケットを交換することにした。

と、いってもこのL710Vのヘッドガスケットは恐らくMHOが今まで経験してきた中で
一番簡単だった。

c-log709-02

順序としては、まずエアクリーナーケースをASSYで外す。そして冷却水を抜く
そしてアクセルワイヤーを外して、ATからのワイヤーも外す。

補記駆動ベルトを全て取り外して

パワステポンプをブラケットから外しておく。

そしてタイミングベルトを外して、ラジエターホースやら燃料ホースを取り外す。
あとヘッド部分につながってくる

ダイレクトイグニッションのカプラーやインジェクターのカプラー。
スロポジのカプラーやらISCのカプラー

カプラーを全て取り外してマフラーを外すと。

ヘッドカバーを外してヘッドボルトを緩めれば、インマニとエキマニをくっつけたまま

あらよっとシリンダーヘッドが外れると。

c-log709-03
こんにちはピストン君。

ヘッドガスケットを取り外して、古いガスケットを剥がし、
オイルストーンで綺麗に研磨。

後は新しいガスケットをセットして、ヘッドを載せてヘッドボルトを内側から締めこんでいく。

確か5,5kgくらいの力だったと思ったけど・・・
やろうと考えている人は自分で調べてね(笑)

全てが完了して、冷却水とオイルを入れ替えて
エンジンをかけたらええ感じに回るエンジン

因みに

車検メニューで

エンジンオイル
クーラント
ブレーキオイル
タイミングベルト
テンショナー
カムシャフトオイルシール
クランクシャフトオイルシール
ウオーターポンプ
オイルレベルゲージOリング
ヘッドカバーパッキン
ヘッドガスケット
ドライブシャフトブーツ
ワイパーゴム

確かこの位だったと思った。あとは漏れていたオイルを綺麗に洗って
漏れてこないか確認して終了!!

と、思ったらさすがはMHOエンジニアリング

ここで不可思議な故障が発生

なんとエンジンのスローが高くなり終いにはハンチングを起こし始めたのだ!!

なにぃ!!こおんなヘッドごとでMHOさん、ミスをしてしまったのか!?
と、とりあえず原因を探ってみることに。

ヘッドを下ろす際に何をしたかなぁって。

最初はアクセルワイヤーの張りすぎかと思ったが、いじってないし
取り回しも正常。

もしかして、ヘッドを外す際に樹脂製のインマニを割っちゃった・・?

と、思って再びインテークマニホールドだけ外してみたが悪くない。
インマニはOリングでシリンダーヘッドに刺さっているので
ガスケットを使っていない樹脂製です。

ISCが壊れたか?と思ったが、それまでは正常だったのに・・・
とりあえずISCを秘蔵MHO中古パーツから付け替えてみたが変らず。
c-log709-04
ISCを外すって言ったって、
ちょうどいい工具がないから、イグニッションコイルを外して、インジェクターを外して
ようやく交換って感じですよ。さっきから何をやっているんだMHO。

どうやらISCが壊れてハンチングをおこしているんじゃなくて、

何かの信号が出ていて、スローを極端に上げなさいという信号が出てしまっているらしい。
だけどそんなにスローをあげちゃいけません。と、ECUが再びフューエルカットを起こしているから
ハンチングがおきている。ということが判明した。

こうなってくるとECUも怪しくなってくる。しかし、ECUなんか絶対に今回は
壊してないぞ俺。

と、頭を再び冷やして考えた。

そーしたら怪しい奴発見

c-log709-05
パワステのポンプ。

このL710Vは油圧式のパワステです。

油圧のパワステの車に乗っている人は分かると思うけど

油圧パワステのポンプは、ベルトを介してクランクシャフトから動力をもらっています。

ソレこそ、車速が止まっている状態で急にハンドルを切ってパワステを
作動させてしまうと、エンジン回転は低いし、タイヤにかかる負担も大きく
へたしたらクランクの動力以上の負担が必要になってくる。

そうするとハンドルをきっただけでエンジンが止まっちゃうかもしれない。
それを防ぐために、パワステをきったら、スローを上げろスイッチが
このポンプには付いている

c-log709-06
これがその配線。

パワステポンプにエンジン負荷がかかるからスローを上げなさいよスイッチが
備え付けられています。もしこのスイッチからの配線を抜いて
ハンチングが止まればこいつが原因となる。

で、カプラーを抜いたら

止まったハンチング。

案の定このスイッチが壊れていたのだ。
それまでは正常だったので、このパワステポンプ代金はいただけませんなと
お客さんに伝えたところ

「何をおっしゃいます。こんな嫌な要求を受けてくれたんだから当然請求してください」

と、言われてしまった。なので、ヘッドガスケットの工賃をパワステポンプ代引いた値段で
収めることにいたしました。そうしないとMHOの気がすまないからね。

なんとこのスイッチはパワステポンプとアッセンブリー供給とのこと。

そりゃこの配線を抜いておけばハンチングはしないけれど
急にハンドルを切ったら今度はエンジンが止まってしまう。

だからポンプは交換しとかないとね。

今回のL710Vのお客さんは
いわゆる本物のお客さんだった。

それにしても、重整備をすると思わぬ失敗をしているもんだなぁと思いました。
今回ヘッドを下ろす際にパワステポンプを横に引っ掛けて置いたんですが、
その際にスイッチを壊してしまったとしか考えられませんからね。

それまでは正常に動いていたんだから、その状態でお客さんに返してあげないといけません。

結構楽しかったな。ヘッドガスケットの交換。
まぁミラだったからこそこんなこといってられるんだけどね(笑)

と、いうわけでミラのヘッドガスケット交換でした。

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現役2級整備士・検査員で、現場でひたすらもがいて仕事しています。

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