わずか3年弱で効かなくなったND型ロードスターのエアコンと一般保証について

新車には保証がついていることをご存知ですか?電化製品それぞれに保証が付いているのと同じ。iPhoneにも保証は付いています。

当然車は高価なものなので、新車で買った場合や中古車で買って、保証継承点検を受けた場合ある特定期間は保証で受けられる修理があります。今回はそんなお話です。

マツダの4代目ロードスターのND型。こちらは初期モデルであれば、初車検を終えた車両がちらほらと出てきています。

今回のロードスターも初車検を春に終えている車。春に車検が終わって、いよいよオープンカーの季節だ!ということで夏到来したわけですが、どうにもエアコンの効きが弱いということで相談にきました。

診断してみると、エアコンのコンプレッサーはちゃんと動いているものの、明らかに冷えが弱い。ちゃんと風もでているし、この時点で考えられるのがどこかからガス漏れしているのではないか?ということ。

車検を終えてる車ということは、俗に言う新車保証のうち「一般保証」は終わってしまっています。

ここで改めて車の新車保証について振り返ってみましょう。

一般保証と特別保証

どこのメーカーも共通していますが、新車には「一般保証」と「特別保証」の2つが設定されています。このロードスターの製造元であるマツダの保証内容は、

一般保証・・・新車登録日から3年間、もしくは走行距離6万キロの早い方

特別保証・・・新車登録日から5年間、もしくは走行距離10万キロの早い方

と分けられています。それでは一般保証と特別保証は何が違うのか?

これは保証期間の長い特別保証から説明します。

特別保証・・・車の基本性能である、走る・曲がる・止まるに強い影響を及ぼす部品、乗員の安全を守る上で重要な部品などに適用。

具体例

・エンジン機構

・ブレーキ機構

・シートベルト機構

となっています。続いて一般保証はというと、

一般保証・・・以下を覗く全ての部品に適用される保証。

・使用していくうちに自然に磨耗する消耗部品(ベルト・フィルター・ブレーキパッドなど)

・油脂類(オイル・ブレーキフルードなど)

・タイヤ、チューブ、バッテリー

・個別の保証書がある部品

・ショップオプションの用品など

では具体的に一般保証はどういう内容なのかというと、

・パワーウインドウが動かない

・ドアロックが動かない

・エアコンから風が出ない

などが例に上がっています。

つまり、走ったり時間が経過すると劣化する消耗部品をのぞく部分を保証ということになります。今回のエアコンが効かなくなったロードスターは、保証になるとすると一般保証の部類に入ります。

しかしながら、初車検を迎えているので保証期間は終わっている。つまり、修理するには実費になるということです。

ここまでをオーナーに説明して、エアコンなのでとりあえずガスを補充してみました。すると効きがどんどんと回復していくのがわかりました。原因はどこかからのガス漏れです。それがどこかからを特定するためにも、蛍光剤を入れておきました。

これで、今充填したガスが抜ける頃にはどこかから漏れているのがわかりやすくなるということです。エアコン修理の常套手段です。

それにしても、国産車は精度が上がったとはいうもののまだまだこういうことは起こり得ます。

3年とちょっとしか経過していないロードスターのエアコンが効かなくなるなんて、オーナーは鳩に豆鉄砲状態でした。

オーナーの気持ちを考えるといたたまれないのは理解できます。もし、自分が乗ってる車が新車から3年ちょいでエアコンが効かなくなったら絶望します。

エアコンの修理って、そもそもが高いです。そしてエバポレーターなどの部品になるとインパネをバラバラにしないといけないため、交換のリスクも当然出てきます。

この怒りをどこにぶつけるのか・・。オーナーがやり場のない怒りを訴えてきましたが、その気持ちに寄り添うことくらいしかできません。

ディーラーも責められたとしても、謝るしかできません。製造元であるメーカーにぶつけるべき怒りなのですが、部品サプライヤーが納品した部品に不良があったかもしれないし、製造組み付け時に何かしらの不具合があったのかもしれない。

それらを含めて3年間は取り合えず、一般保証をメーカーはつけてきます。それにしても保証が終わってすぐにこういうのって、本当に困りますよね・・・。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする