ラジエターの位置がオーバーヒートへ

ちょっと大げさなタイトルにしてしまったのですが、今回は運命を分けてしまった整備を紹介。

それは車が動かなくなったという一本の電話から始まりました。エンジンが止まってしまったというので、とりあえず予備のバッテリーやイグニッションスイッチを分解できる装備などを備えて行きました。現場について、エンジンをかけてみるとすぐに様子が変なことに気がついた。

キーをONにした瞬間に電動ファンが全開に。そして水温系の警告灯は赤い警告灯が点灯。いやな予感がして車の下を見てみたら、案の定ラジエターに穴があいていた。お客さんに話を聞くと、2日くらい前からエンジンがすぐに止まっては休んでだましだまし乗っていたということ。

完全にオーバーヒートです。もはやエンジンは歪んでいるということを前提に整備しないといけない。とりあえずレッカーして工場へ入れました。

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今回問題となったのは、ラジエターの搭載位置。この車両は軽トラックだったんですが、車両前方に割と低い位置にマウントされている。エアコンのコンデンサーが前にあるのに、そちらは無傷でラジエターのロアタンクだけを見事にヒットしていました。畑の中で切り株にぶつかってしまったことがあったらしいです。

運が悪いとしかいいようがないわけですが、もし他のメーカーであったら、この位置にはラジエターはなく、オーバーヒートはしていなかったんだろうなと思った次第でした。お客さんは修理希望ということなので、ラジエターを外注先で修理してもらっている間にシリンダーヘッドを取り外して、ヘッドが使えるかどうかを点検することにしました。

シリンダーヘッドが歪んでいたら、修正研磨をかけられるかどうか、だめならリビルトヘッドを発注するかということになると思います。万が一シリンダーブロックにも損傷がきたしていたら、エンジンを載せ換える必要がある。いずれにしろ、高年式で走行距離も少ない車両なので確かに廃車にするには惜しいです。ただ修理代が安く見積もっても30万円近くになってしまうでしょうね。ヘッドがだめな場合。

最近の車には水温計がついていません。水温の警告灯がついているだけです。この水温の警告灯がクセもので、オーバーヒートを起こしかけているときにようやく点灯する有様です。今までのアナログ式の水温系なら、なんとなく水温が今日は高いかなぁ・・なんて注意することができたんですが、近年の車ではそれができなくなっているのが残念としかいいようがありませんね。

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ラジエターの搭載位置で、エンジンがだめになってしまう。致し方がないことですけどね。そのメーカーの車を選んだのはお客さん自身ですし。もしかしたらブツけてしまったときに、すぐに点検すればエンジンは無事だったんだろうなと想像しながらヘッドを降ろしました。

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