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雪に備えたタイヤ交換に!整備士の僕がお客さんの車のタイヤ交換をしたくない理由

time 2016/11/28

雪に備えたタイヤ交換に!整備士の僕がお客さんの車のタイヤ交換をしたくない理由

とうとう雪が降りました。自動車整備士をやっていると、一番緊急的に大忙しになる時期に突入したということになります。

僕は、現役で自動車整備士をやっています。

雪が降るとノーマルタイヤで走行することができないので、スタッドレスタイヤに履き替えないといけません。理由はノーマルタイヤだと滑ってしまうからです。

スタッドレスタイヤの性能は年々上がっていって、かなりのグリップを発揮してくれるようになりました。タイヤ屋さんにとっても一番の繁忙期にあたります。

ただ、僕はお金を頂いて自動車整備士という職業についていますが、正直な話お客さんのタイヤ交換をしたくないんです。

 

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タイヤ交換は整備の第一歩

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おそらく一般のお客さんから見れば、タイヤ交換って初心者整備士にも簡単にできる作業だと思われているんじゃないでしょうか?

実際に整備士の資格を持っていなくても、ガソリンスタンドなどでタイヤ交換に応じてくれる店舗もたくさんありますし。僕もガソリンスタンドで働いていた時代にお客さんのタイヤ交換をしてきました。

ただ、タイヤ交換ってプロの整備士になったらいろいろと不安をよぎる作業にもなります。それは車の仕組みや現状を知ってくると尚更なんです。

それらの理由を挙げてみます。

 

一見さんは交換後の増し締めをしてくれない

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世の中で圧倒的に誤解されていることです。

タイヤ交換をしたらそれでお終いと思っている人が多すぎる。

タイヤ交換をした後って、ある程度走行したのちにホイールナットの増し締め確認をしないといけません。

これが困ることなんです。お客さん側からしてみたら、プロにタイヤ交換をしてもらったから間違いない!と帰っていきます。

ですが、こちら側からとするとある程度走ったら増し締めをしに来て欲しいというのが本音なんです。

いつも利用してくれる管理ユーザー様ならいいんです。きちんと話して仕事帰りにでも寄ってくださいって。増し締めしますからって。伝えて来店してもらえる。

一見ユーザーさんはほとんど再来店してくれません。安心しきっているわけです。

タイヤ交換をしたら、ある程度走行したのちにホイールナットの増し締めをしなければいけない。これを最後まで管理できにくいということが整備士側からいうと怖いのです。

アルミホイールとナットが合っていない

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お客さんが持ってくるスタッドレスタイヤ。タイヤがはまっているホイールにきちんと適合しているホイールナットを持っていないケースが多い。

 

お客さん「いつもこれなんだよ!大丈夫だから」

 

と、根拠のないことを言われることもあります。アルミホイールをなめている人が多すぎる。アルミホイールこそきちんとしたトルク管理をして、適合するナットを使わないとすぐに緩みます。

純正のナットを使い回す人もたくさんいます。ナットのテーパー角度などが適合するケースもありますが、できればアルミホイールを買った時に専用のホイールナットも買っておきましょう。

そしてそれをきちんと使い分けること。

 

ナットの状態は外してみるまでわからない

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ホイールナットの状態って、外してみるまでわかりません。

もしかしたらはめる時にゴミを噛みこんでいたら、外す時にネジ山を損傷してしまう可能性があります。

それはネジを締めた段階で決まってくることなので、管理ユーザー以外のタイヤ交換にはいろいろとリスクがつきまといます。

ホイールナットを外そうとした瞬間ネジが回らなかったり、渋かったり。ある程度渋いというのであればタップとダイスを使ってネジ山を修正することができます。

ですがネジ山を完全にダメにしているとどうしようもありません。

最悪のケースはグラインダーなどで削って外すしか道は無くなってしまう。当然ある程度ホイールに傷がつく可能性だってでてきます。

20分程度で終わるはずのタイヤ交換が、クリップボルトの交換作業が追加になる。

そんなことってガソリンスタンドでアルバイトしていた頃は知らなかったです。ネジは簡単に外れてつければいいんだ!という認識くらいしか持っていなかった。

整備士になって、車の仕組みや現状を知るとタイヤ交換って初歩的な整備なんだけどとても奥が深い整備なんだってわかってくる。

タイヤの脱落は即人命にかかわる

整備士の僕が実はお客さんのタイヤ交換をしたくない最大の理由です。

タイヤの脱落は即人命にかかわるということ。

車にとって一番大事な部分ってどこだと思います?整備士になりたての頃に先輩に口酸っぱく教わったこと。

「タイヤとブレーキだけは何度でも確認しろ。エンジンがぶっ壊れても怪我はしない。ブレーキとタイヤがダメになったら人命に直結する。」

これに尽きます。

タイヤ交換をすればするほど、車の仕組みが分かれば分かるほどタイヤ交換の奥の深さがわかります。お気軽にタイヤ交換します!なんていうのはそういった経験をしたことがないのかもしれない。

緩んだタイヤで走ってきたお客さんを見たことがあります。変な音がするんだけどって僕が最初にするのは現象を確認後ホイールナットを増し締めする。

タイヤのネジが緩んでるケースって水面下ではかなり多いです。

僕はお客さんの車のタイヤ交換はしたくないけど、責任を持ってやっています。ただその代わりお客さんに対してきちんと事実を伝えるし、増し締めに来てくれないとどうなるか等の説明も付け加えるようにしています。

と、いろいろと恐怖を煽ってしまいましたがDIYでタイヤ交換をする人には無用のお話になります。

タイヤ交換をしたらしばらく走ったのちにホイールナットの増し締めを必ず実施してくださいね。

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コメント

  • 「アルミホイールとナットが合ってない」これは間違いなく外れます。
    マツダスピード製アルミを履いていたFD3Sを純正アルミに戻し、マツダスピード用ナットを使って締めたら外れました。ただスペーサーを店が外していなかったので純正ナットを使っても緩みました。

    by 愛知の事務員 €2016年11月28日 20:19

    • こういうのが怖いんですよね。たかがタイヤと割り切れません

      by MHO €2016年12月4日 10:12

  • トヨタは純正が汎用性が無かったり、ダイハツも年式が違うとアフターアルミに合わなかったりするんですよね?テーパー角が違う。
    この季節にピッタリのお題はプロならでわだと思います。我が家も交換後200kmを目安にトルクレンチで増し締めしてます

    by 苺丸 €2016年12月4日 09:13

    • 増し締めしてくださいね〜。怖いですからね。タイヤは

      by MHO €2016年12月4日 10:13

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現役2級整備士・検査員で、現場でひたすらもがいて仕事しています。

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