トラックの車検

本日久しぶりにトラックの車検を行いました。トラックっていっても3tクラスですけど。

ふそうや日野の人から言わせてみたら

「ちっちぇえトラックじゃねーか」

なんて言われそうですが、久しぶりだったのでひいひいでした。普通車の車検とトラックの車検では何が違うのかということを考えてみました。

ある程度大きさのトラックになってくると、ブレーキはドラムが主流になってきます。ディスクブレーキよりも制動力に優れるということで、4輪ドラムを採用しているものが多いです。そして、だいたいハブを分解しないとドラムが外れないものが多い。

最近では大型トラックのハブベアリングの劣化による車両火災が問題視されているので、ハブベアリングを分解して点検、ベアリンググリスを詰め替えるという作業はとても大切になってきます。

トラックのエンジンの整備は、乗用車よりもスペースの面では有利です。大きなトラックになるとキャビンがチルトして持ち上がるので、エンジンがむき出しになります。ベルトの交換などは簡単です。ただ、足廻りの整備になると大変。すべてがパワーになってきます。

ボルト一つ緩めて、足廻りのブーツを交換しようとしても大変。普通車の感覚で固着をはがそうとしてもまったくびくともしません。タイミングベルトを使っているものはすくなくなってきましたが、クラッチはなかなか大変です。何せミッションが重たいということと、ボルトの数が多いし固い。クラッチはかなり体力を消耗します。

ブレーキ関係は、ホイールシリンダーが液漏れを起こしているかどうかで変わってきます。インナーキットを交換しても漏れてくるようならホイールシリンダーアッセンブリーで交換しないといけません。目安になるのは全開の車検時にホイールシリンダーをOHしているかどうか?していないようならいいけど、OHして1年足らずでブレーキオイルが漏れてくるようならホイールシリンダーで交換しないとだめな訳です。

シャーシの連結ボルトも点検しないといけません。トラックはフレーム構造になっていて、その上に荷台やコンテナが乗っています。そのボルトが経年劣化で緩んできたりするので点検ハンマーで点検しないとマズい。

最後にホイールナットをきちんと指定トルクで締め付けるということ。昔は専用のトルクレンチを持っていない工場が多かったんですが、最近は国交省の通達がでて、きちんとトルクレンチで締め付けるように業界全体がなってきました。これが1人でやるとひいひいなんですよ。今日は一人だったんでひいひいでした。

普通車は割と細かい作業が多いんですが、トラックなど大きい車はすべてがビッグだ!という感じですね。おおざっぱでもパワーが必要です。きちんとしたアシスト工具がないと腰をやってしまうので注意が必要です。

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