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1日車検の憂鬱。部品交換が必要な1日車検は最後までスリル満点だ

よく街中やらWEBの広告で一日車検というものを見かけます。
うちの会社でも実際に一日車検を行っているけれど、これが結構大変なのですよ。うちの工場は検査員が4人いて、日替わりで検査を行っています。
検査員も自分が検査をする日じゃない場合は車検整備を行ったり、一般整備を行ったりしています。

車両が出来上がったらすぐに検査に入るというわけでもないので、それがまず大変な理由その1。
続いて、一日車検が出来る車というのは基本的に痛んでいない車でないと厳しい。
メジャーなブレーキパッドやベルトの交換位ならいいんですけど、何とかアームとか何とかブッシュとかの交換作業が入ってくると、一日車検は難航します。その理由は何といっても、部品が来ない。

すぐに部品があるものならいいんですが、時には高速を使ってとりに行かないと行けない便だったりすると部品がなかなか入庫しない。部品が着てから組み上げるから時間はさらにかかるというわけ。
先日もハイエーストラックの一日車検を行ったけれど、アイドラーアームのブッシュがなかなか来なかった。
時間に忙しくて部品が間に合わないなら車両を返してくれとまで言われている車。レアな部品が出てくると作業は遅れるし、難航します。

昔あった悲惨な一日車検は今でも覚えている。あれもハイエースで先輩がやっていたんだけど、タイミングベルト交換付きの一日車検だった。そして先輩がタイミングを一こま間違えちゃって、検査でエンジンが吹け上がらないと検査で落ちる。そこから急いでまた分解していた先輩。

僕が入った当時の印象に残っている一日車検でした。しかもその日は先輩の子供の誕生日だった。

一日車検でタイミングベルトを含んでくると、かなり厳しい。作業を正確に行うのは当たり前だけど、神経が磨り減ってくるわけですね。プーリーが抜けないとかオイルシールが抜けないとかってなってくると予定外の時間がかかってしまうし。
一日車検って初めての車検や2回目の車検くらいまでなら簡単です。でもそれ以降になってくると、整備士泣かせの車検へと変貌していくのでありました。