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CR-V 運転席ドアの鍵が回らない修理

ホンダ CR-Vです。
運転席のドアの鍵が回らないという


CR-V運転席 ドア鍵が回らない


試してみると、確かに鍵がまわらない。一方向へ動かしたら、反対方向へうごかすのがかなり困難。
ちなみにドアの内側のドアロックノブを操作してもロックを解除できないことがしばしば。

なんとかドアロックを解除することができたけれどこれじゃ安心して乗っていられない。

ちなみに助手席のドアは持っている鍵でスムーズに開閉が可能。
メインキーシリンダーも動きはまったく悪くない。

この時点で考えられることは鍵が減っているとかそういう問題ではないということ。
推測できるのは、ドアの内張りで何かがひっかかっているか、それとも運転席ドアのキーシリンダーが不良になっているかのどちらか。

とりあえず内張りをはがすことに


内張りをはがしていく


内張りを剥がして、運転席のドアのキーシリンダーにつながるロッドを外して鍵を回してみた。
キーシリンダーにひっかかりは全く無し。この時点でキーシリンダーの不良は除外。

となると、ドアロック自体になにかが起こっているかということがわかる。

さらによーく見てみると、どうもドアロックのアクチュエーターの動きが渋そうな印象をうけたので、
ドアロックアクチュエーターをASSYで取り外して点検することに


このCR-Vには集中ドアロックがついている。おそらくリモコンでのキーレスもついていると思われます


ドアロックにつながっているロッドは4本。1つ目がドアロックの内側のノブ。
2つ目が鍵のシリンダーへつながっている。
3つ目はドアのインナーハンドルを操作するためのもの
4つ目はアウターハンドルを操作するためのもの。

このうちのドアの鍵をつかさどっているロッドを動かしてみると、この状態でも動かない。
その先にあるものは、集中ドアロックのドアロックアクチュエーターだ。どうやらこいつが問題児らしい


ドアをロックさせるときに、このドアロックアクチュエーターの部分も機械的に動くことになる。
が、しかしこいつが相当固くて抵抗している。オーナーはリモコンのキーレスはなくなって使っていないという。

ということで、なんとか集中ドアロックは動かせるようにして、キーレスをキャンセルする作戦にすることに


こいつを交換すれば直るわけです。ですがオーナーはお金をかけたくないし、キーレスは使わないという。
ただ、こいつを単純に取り外してしまえば集中ドアロックがつかえなくなる。

キーレスと集中ドアロックの違い?混乱を避けるために説明すると、キーレスはリモコンで車の全部のドアのロック、アンロックを作動させるもの。
集中ドアロックは運転席のキーを操作したときに4つのドアのロック、アンロックを連動させるもの。

このアクチュエーターを外すと集中ドアロックもつかえなくなってしまうわけです


赤いまるが集中ドアロックの接点になっていると思われます。簡単に解説すると、運転席のキーを動かすと
この接点がONになり、他の4つのドアが連動するスイッチになっている。だからこのアクチュエーターを取り外すわけにはいかない。

だけど鍵を機械的に回すことができるようにするには、抵抗となっているものを外してやればいい


モーターにつながっているウォームギヤを取り除く。おそらくこのモーターが固着していて抵抗になっているんだろう。

このギヤを外せば、鍵を操作してリンク機構が動いたとしても抵抗になっているモーターに接触しないから
機械的には動くようになる。

モーターはマブチモーターで交換すればよさそうな気もするけど・・・

接点も問題なく作動するようになります


あとはアクチュエーターをドアロックに取り付けて組み付けるだけ。

同僚がドアロックを交換しないと直らないと言っていたが、もっと頭を使ってくれと言っておいた。
それじゃやることはチェンジニアであって、お客さんのニーズにあっていない。なんとかするのがエンジニアと呼ばれる整備士。

キーレスを使いたくなったらモーターをOHすればいい。

こういうときに何でも壊れた部品を分解している経験が役に立ってきます。

CR-Vの鍵が回らないトラブルでした。