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ディーゼルのメリット

ここに来て各メーカー新世代ディーゼルエンジンを搭載したモデルを
発表し出してきました。
一番すごいと思えるのは日産Xトレイルディーゼル。ディーゼルはエンジンの構造上
トルクが太いのがまず特徴。親父がディーゼルのラルゴに乗っていた頃、発進時はいつも
セカンド発進をしていたのを覚えています。これは低速のトルクもごんぶとだからできる業。
因みに低速トルクの細いといわれているロータリーエンジンは確かにセカンド発進は厳しい。
アクセルをあおってやらないと、エンストをすぐに起こしそうになる。
昔FDに乗っていた頃、低速になるとノッキングのようながっくんがっくんがっくんがっくんといった
現象が起こって、壊れているんじゃないか?
と思ったことがありました。でもコレは高いギヤで低速を走っているため、低速のトルクが不足している
ために起こる現象だと、整備士になって納得。

話を戻してディーゼルのメリットですが、点火系を持たないディーゼルは故障が少ない。
圧縮熱による自然着火方式なので、プラグやイグニッションコイルなど点火火花を構成する部品がない。
ガソリンエンジンの故障の大半は点火系ということを考えると、ディーゼルエンジンは
故障といったことがあまり見受けられないのが特徴。単純にメカニカルトラブルくらいですね。
燃料やらベルトなど。

更にディーゼルのメリットとして、高い圧縮のなかで回されるエンジンには耐久性がもたされ、
ガソリンエンジンのそれよりも耐久性にすぐれているということ。
燃費もガソリンエンジンに比べて、ディーゼルエンジンはよいといえます。
なので、ランニングコストを考えるとディーゼルエンジンをチョイすしたほうが良い場合があります。
多走行をするユーザーの燃料経費を考えるとディーゼルの方が大いにメリットがあります。
故障は少なく燃費もよい。といったところ。

デメリットといえる黒煙や振動などは新世代ディーゼルエンジンにシフトしてから殆ど感じられない。
とくに黒煙など、車検工場では従来の黒煙テスターからオパシメーターに買い換えないと
継続検査時にディーゼル黒煙粒子を計測できなくなってしまくらい、クリーンなのです。

と、まぁ長々と書いてきましたが、最近気になってきたのは軽油の価格。
1年で2万キロを走るユーザーで、10年ほどでガソリンエンジン搭載車との価格差をペイできて
10万キロ以上を走るごとに節約になると、いろいろとかかれて着ました。
でもよくよく市場の値段を見てみると、ガソリンと軽油の価格差が昔に比べて少なくなってきていると思う。
昔はレギュラーとディーゼルでは10円近い差が見受けられた。でも、先日ガソリンスタンドを回ってみたら
なんと、一番値段の差のないスタンドでレギュラーとは2円しか差がない。
殆どのスタンドで、リッター5円差というのが現在のガソリンと軽油の価格差であります。

これでは1年2万キロ、走ったとしてもガソリンエンジン搭載車がリッター10キロ走るとして
ディーゼルエンジン搭載車が15キロ走るとする。そして価格差は5円。
計算すると、10万キロガソリンエンジンで走るにはリッター10で1万リットル必要。
ディーゼルでリッター15キロはしると、10万キロで6666リットルの軽油を使います。
ガソリンで133円で燃料代133万円。ディーゼルが138円で燃料代約92万円。差が41万円となります。
Xトレイルディーゼルの場合、大体ガソリンよりも60万円ほど値段が高いそうなので、元を取るには
15万キロ近く走らないといけない計算になってきます。当然、ガソリンと軽油の価格差が少ないほど
距離を乗らないと意味を成さなくなってきます。

ディーゼルの検査には黒煙テストがありますが、ほとんどの車がギリギリの数値です。ですが、このアンチスモークを燃料タンクに入れるとビックリするほど黒煙が出なくなるんです。

ユーザー車検の際には必ず入れて行った方がいいと思います。

新世代ディーゼルエンジンはとても素晴らしいけれど、昨今の燃料価格においてはメリットを
十二分に発揮できなくなってきた市況だといえるかもしれません。しかしなぜここまでガソリンと軽油の
価格が肉薄してきたのだろうか・・・うーむ。