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エンジンをオーバーホールする理由

最近整備工場では殆ど行われなくなったエンジンのオーバーホール。
オーバーホールという作業自体、殆どが行われなくなってしまった。今ではクラッチのOHが唯一最後といえるオーバーホール作業なのかもしれない。
エンジンだろうが、ミッションだろうが壊れたらリビルトに載せかえる。これが各種オーバーホール作業をなくしていった理由だと挙げられます。
今ではエンジンのオーバーホールをするというのは、車の性能を追求するチューニングショップでの作業というイメージだけになってきてしまった。
では何故エンジンをオーバーホールするのだろうか?
その大きな理由の一つはやはり性能劣化を起こしているからというものだと思います。
エンジンの性能を決めるのは圧縮。この圧縮圧力が少しずつ漏れてきているために新車時よりも出力が低下してしまっている。その性能を取り戻すためにもオーバーホールするといったことだと思います。

一言にエンジンのオーバーホールといっても、エンジン自体を分解してみると再利用できない部品というものはかなり多い場合も存在する。オーバーホール作業の第一歩は洗浄で、その後測定に移ります。その測定の数値いかんによっては、部品は新しくしないといけない。
カムもリフト量が適正で歪んでいないか?クランクも触れていないか?まぁバルブは新品にしてガイドも新品に打ちかえ。シートはカットしてすり合わせをする。
オーバーヒートの経歴を持っていてヘッドガスケットが吹いていたエンジンなどは下手したら
シリンダーヘッドすら使えない場合も出てくる。
そういうことを考慮すると、細かい部品がどんどんと必要になってくる。だったらリビルトを買ったほうが良い。
という結論もアナガチ間違っていないのかもしれない時代が時代。

リビルトに載せかえるとお前はチェンジニアか?などと皮肉を言われてしまう。
いったいこの先自動車整備はどういった方向へ向かうのだろうか?