Categories: 日記・戯言

三菱ふそうがエンジンオイル交換での注意喚起を出したことについて考えてみた

この手の注意喚起がなくならない。

毎月整備振興会からのニュースが流れてきますが、ふそうがリリースした注意喚起。

リンク先がファイネスという、整備工場向けの有料サービスなので原文を紹介することはできませんが内容はこんな感じです

オイル交換を適切に行わないと車両火災になることがあるので、定期的にオイルメンテナンスを心がけてください

車のメンテナンスにおいて、基本中の基本であるエンジンオイル交換ですが、これがなかなか徹底されていない感が否めないですね。

スバルでもサービスキャンペーンが出ていて、EN07エンジンも一斉に異音点検をしています。こちらもエンジンから異音が出ていた車を使用していたら、エンジンがやきついてコンロッドがブロックを突き破ってエンジンに穴を開けた。

そこからオイル等吹き出して車両火災に陥ったという事故からサービスキャンペーンがなされました。ちょっと矛盾しているのはエンジンの異音を点検してどうするか?というと、音が出ていたらメーカーが何かをしてくれるわけではありません。

ただ、早めに修理してくださいね!あなたの車はエンジンから異音が出てるので、修理しないと車両火災になりますよ?という事実を突きつけるだけなのです。

もともとエンジンの設計がおかしくて車両火災になるわけではなくて、ユーザーがオイル管理を怠ったがためにメタルが損傷してクリアランスがおかしくなる。そして焼きついてエンジンに穴が開き、車両火災。

サービスキャンペーンを出すメーカー側も渋々ですよね。今ではSNSなどですぐにいろんな方向へ拡散されてしまうから、メーカー側の落ち度でなくても注意喚起を出しておかないと責任転嫁されてしまう。

オイル管理がイマイチで車両火災が起こってしまうのは、使用する側に問題がありますから。教習所で運行前点検を必ず行いなさいと習ってくるけど、実際にやってる人は1割もいません。

車のことがまったくわからない。という人は逆にきちんとした整備工場に車両管理をお願いしないとダメですよね。法定点検と車検を受けていれば、最低でも1年に1度はオイルを交換する機会がある。距離を走っていなくても時間が経過しているオイルは一度熱が入った以上交換しないとダメです。

話を元に戻してふそうです。ふそうといえばトラックメーカーです。トラックっていうと、その多くは事業用につかわれていたりもします。そんなトラックメーカーがスバルと同じ注意喚起を出すところがびっくり。

一般ユーザーではなくて、8割以上は仕事などで使われている車両です。それなのにオイル管理が不十分で車両火災・・・。これは笑えない話ですね。

事業用貨物は別表3という記録簿を使って、法定で3ヶ月ごとの点検を義務付けています。自家用貨物も別表6という記録簿を使って、法定で6ヶ月ごとの点検です。

このスパンで点検に出していれば、オイルだってきちんと整備士が点検するはずだけどな・・。こういった事例が出るということは、法定3ヶ月・法定6ヶ月点検をしていないということですよね・・。

一般ユーザーが法定の12ヶ月点検をスルーするのとはちょっと話が違ってきてしまいます。

もし会社の貨物車が点検をおろそかにして、それが原因で他人を巻き込むような事故をおこしてしまった場合を考えると恐ろしい。

今の時代それこそ相手の落ち度を探してSNSで拡散される時代ですからね。事故を起こしてしまい、点検をやってないことが原因だったらそこを付いてくる人はたくさんいると思いますよね。

現代社会はいろんなところに監視者がいるので、自分の身を守るためにもこういうルールは遵守しないとまずいです。

ちなみに車業界、僕が管轄する長野管轄の陸事は会社の車全てと従業員の車全てを監査の時に見て回ることがあります。もし点検ステッカーの期限が切れていたらお咎めがある。だからというわけではないですが、会社の全ての車・従業員の車は法定点検は必ずやっています。

車屋さんの車が点検をやってなくて故障して事故を起こした。なんていう事態が発生したらそれこそニュースネタにされてしまいます。

まあ、点検をやったにも関わらず整備不良が原因で事故・・。という諸刃の剣でもありますけど。

これからの時代、アメリカ社会に追従して企業の落ち度を大々的に拡散して賠償金をむしり取る!なんてことが頻繁に行われる可能性が大。

ドライブレコーダーも必須アイテムです。オイル交換、きちんとしていてもたまに量はチェックしてください。もしかしたらオイルを食ってるという可能性もありますからね。量がはいってないと意味ありません。