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車の自賠責保険について知っておいてほしいこと

車を運行する上で、必ず必要なものは何か?

それは自賠責保険です。車検が切れている車であっても、自賠責保険に加入していれば役所で仮ナンバーを借りて走行することができます。

そして、車検の時には必ず自賠責保険を継続で加入します。

この自賠責保険とは?任意保険と何が違うのか?

国土交通省のHPでは

自賠責保険(共済)は、交通事故による被害者を救済するため、加害者が負うべき経済的な負担を補てんすることにより、基本的な対人賠償を確保することを目的としており、原動機付自転車(原付)を含むすべての自動車に加入が義務付けられています。

国土交通省HPより引用

このように記載されています。

僕は子供が交通事故にあったことが2回あり 、救急車に一緒に乗ったことがあります。緊急処置が終わって、清算の段階になると聞かれるのが

「交通事故ですか?」

という点。交通事故における被害者救済が自賠責保険なので、被害にあった側はお金を払う必要がありません。(加害車両に自賠責保険が加入されてることが原則)

自賠責保険ではカバーしきれない保障部分を任意保険でカバーする。大半のドライバーはなんとなく理解してるのがこんなところですね。

今回はちょっと違った側面から自賠責について

車検期間より必ず長く加入していないといけない

自動車検査員をやってる人なら、毎日のように自賠責保険の証書を眺めてると思いますが、車検の検査時に自賠責保険を確認しないといけない決まりになっています。

わかりやすく言うと、車検の期間よりも自賠責のほうが長い期間加入されてないといけないという原則があります。

車検が1ヶ月残ってるとすると、自賠責は1ヶ月と1日残ってないといけない。そんなイメージです。

僕は某保険会社の自賠責保険取り扱いの 資格も持っていて、自賠責も切ってます。たまにユーザー車検に持ち込むから自賠責だけ切ってくれ!という人が くるんです。

そんな時は事情を詳しく聞いて、もし旧自賠責保険がある程度の期間残っているのなら24ヶ月や12ヶ月で切ってもいい。だけど車検と自賠責が切れてる車をユーザー車検で持ち込もうとしているのなら、25ヶ月で加入してくださいとと伝えています。

何回か記事にしたことがありますが、24ヶ月で自賠責を用意してその日にユーザー車検を受けるとどうなるか?その日に検査に合格できればいいけどダメだった場合、再修理しないといけない。

修理が翌日までかかってしまうと車検期間よりも自賠責保険の期間のほうが短くなるので、保険期間が足りなくなってしまう。追加で1ヶ月加入しないといけません。

自賠責の不思議なところで、軽自動車を例にすると

24ヶ月で自賠責を加入すると25070円。

25ヶ月で自賠責を加入すると25880円。

1ヶ月単体で自賠責を加入すると5540円。

検査に落ちることを考慮して、最初から25ヶ月で自賠責を用意する場合と24ヶ月で自賠責を加入して追加で1ヶ月加入しないといけない金額を計算すると、保険期間は同じ25ヶ月になるんですが

24ヶ月+追加1ヶ月=30610円

25ヶ月=25880円。

その差額4730円。同じ25ヶ月なのに大損しちゃう。

だったら最初から長めに自賠責保険に加入しておきましょう。ということ。

あと、自賠責保険は年度で掛け金が変わったりします。その理由は、前の年などに交通事故が少なかったら掛け金がやすくなる。逆にたくさんの保険料が賠償に使われたら、その次の年は掛け金が上がる。という仕組みです。

もし無車検の車に事故を巻き込まれたら、自賠責保険が加入されていない可能性があるので相手から賠償してもらうことはかなり困難になるでしょう。

車は人命を乗せて走る乗り物だから、自賠責だけでなくきちんと任意保険にも加入しておいたほうが無難です。相手に迷惑をかけるのだけは避けたいですからね。