日記・戯言

中古車のスマートキーが1本しかない!最後の鍵をなくす前に知っておきたい高額な現実

中古車を購入するとき、車体の傷や走行距離、タイヤの残り溝などは細かく確認すると思います。

エンジンの調子はどうか。

事故歴や修復歴はないか。

車検はいつまで残っているか。

ナビやエアコンは正常に使えるか。

こうした部分を確認したうえで契約し、納車の日を迎えます。

ところが、車を受け取る段階になって初めて気づくことがあります。

「スマートキーが1本しかない」

販売店から渡された鍵は1本だけ。

スペアキーについて尋ねると、

「入庫したときから、この1本しかありませんでした」

と言われることがあります。

1本あれば普通に車を使えるため、その場ではあまり気にしない人もいるでしょう。

しかし、その1本をなくした瞬間、話は大きく変わります。

昔の車の鍵は街の鍵屋で複製できた

昔の車は、金属製の鍵をドアやイグニッションへ差し込んで使うものが一般的でした。

鍵の溝を同じ形に削ってもらえば、スペアキーを作ることができました。

もちろん、車種によって違いはありますが、少なくとも現在のスマートキーほど複雑ではありませんでした。

しかし、今の車は鍵の形が同じだけではエンジンを始動できません。

スマートキーの中には電子部品が組み込まれています。

車と鍵が通信し、登録されている正しい鍵であることを確認してから、ドアロックの解除やエンジン始動を許可します。

そのため、金属部分を同じ形に削っただけでは使えません。

鍵本体を用意する。

必要に応じてメカニカルキーを加工する。

そして、その鍵を車両側へ登録する。

ここまで行って、初めて新しいスマートキーとして使えるようになります。

スマートキーが1本ある場合と、1本もない場合では違う

ここが重要です。

現在使えるスマートキーが1本残っている状態でスペアキーを追加する場合と、すべての鍵を紛失した状態では、作業の難易度が変わることがあります。

使える鍵が残っていれば、その鍵で車を解錠し、エンジンを始動できます。

車を自分で販売店や整備工場へ持ち込むこともできます。

車種に適合する新しいスマートキーを用意し、診断機などを使って追加登録する流れになります。

ところが、最後の1本をなくしてしまうと、まず車を動かせません。

自宅の駐車場ならまだしも、外出先でなくせば、その場から車を移動できなくなります。

ロードサービスや積載車を手配し、対応できる販売店などへ運ぶ必要が出てきます。

さらに車種や年式によっては、単純な追加登録では済まないことがあります。

すべての鍵を失った状態に対応するため、通常とは異なる初期化や再登録が必要になるケースもあります。

場合によっては、スマートキー以外の関連部品まで作業対象になる可能性があります。

つまり、スペアキーを1本追加する費用だけでなく、

・スマートキー本体
・メカニカルキーの加工
・登録や初期化の作業
・車両の解錠
・レッカーや搬送
・状況によって必要になる関連部品

などの費用が重なることがあるのです。

鍵をなくした場所や車種によっては、車をすぐに使えない期間も発生します。

通勤や仕事で毎日使う車なら、金額だけではなく、車を使えないこと自体が大きな損失になります。

スマートキー本体も安くない

スマートキーは、単なるプラスチック製のリモコンではありません。

内部には車と通信するための電子部品が入っています。

パワースライドドアやパワーバックドアなどを遠隔操作できるタイプは、ボタンの数も増えます。

車種、グレード、年式によって鍵の種類が細かく分かれているため、見た目が似ていても使えるとは限りません。

ネットオークションやフリマサイトでは中古のスマートキーも販売されています。

新品より安いため、

「同じ形だから、これを買えば使えるのでは?」

と思うかもしれません。

しかし、スマートキーは周波数や部品番号、搭載されている機能などが一致している必要があります。

中古品を別の車へ再登録できるかどうかも、メーカーや車種、鍵の状態によって違います。

見た目だけで購入すると、

「届いたけれど自分の車には登録できなかった」

ということになりかねません。

安く買ったつもりが、使えない電子部品だけ手元に残る可能性があります。

購入前に車検証や現在使っている鍵を用意し、販売店や鍵の専門業者へ適合を確認した方が安心です。

スマートキーの中の金属製キーも確認したい

スマートキーには、電池切れなどのときにドアを開けるためのメカニカルキーが収納されています。

中古車では、スマートキー本体はあっても、内部のメカニカルキーが入っていないことがあります。

あるいは、別の車のメカニカルキーが入っていて、自分の車のドアを開けられない場合も考えられます。

普段はスマートキーのボタンやドアハンドルのセンサーで解錠するため、メカニカルキーを使う機会はほとんどありません。

そのため、購入時に確認しないまま何年も乗ってしまうことがあります。

そしてスマートキーの電池が切れたときに初めて、

「中の鍵が入っていない」

「鍵穴へ差しても回らない」

と気づきます。

中古車を受け取ったら、スマートキーの本数だけでなく、内部のメカニカルキーが付属しているかも確認してください。

スマートキーが1本しかない理由

中古車のスマートキーが1本しかないからといって、販売店が隠しているとは限りません。

前の所有者が紛失した。

自宅に保管したまま一緒に渡さなかった。

下取りや買取の際に1本だけ持ち込んだ。

オークションへ出品された時点ですでに1本だった。

さまざまな理由が考えられます。

中古車販売店も、入庫した車に付属していた鍵だけを渡している場合があります。

問題は、鍵が1本しかないこと自体より、その説明が契約前にあったかどうかです。

購入する側は、車両価格に目が向いています。

しかし、納車後にスペアキーを追加すると、車両代とは別に費用が必要です。

最初から2本付属している車と、1本しかない車では、同じ販売価格でも実際の条件が違います。

スマートキーが1本しかないなら、契約前に追加作成の費用を確認し、その分も含めて購入総額を比較するべきです。

中古車を買う前に確認したいこと

中古車を検討するときは、販売店へ次のことを確認してください。

・スマートキーは何本付属するか
・2本ともドアの解錠とエンジン始動ができるか
・スライドドアなど、すべてのボタンが使えるか
・メカニカルキーが入っているか
・メカニカルキーで実際にドアを開けられるか
・1本しかない場合、追加作成はいくらかかるか
・納車前に追加登録してもらえるか

スマートキーが2本あると説明された場合も、机の上で本数を見るだけでは十分とはいえません。

実際に2本とも車へ登録されており、正常にエンジンを始動できるか確認したいところです。

電池が切れているだけなら交換すれば済みます。

しかし、車両へ登録されていない鍵や、別の車の鍵だった場合は、そのままでは使えません。

購入時の確認事項としては地味ですが、納車後の安心感は大きく変わります。

鍵が1本しかないなら早めにスペアを作りたい

現在、スマートキーを1本しか持っていない人は、その鍵が使えるうちにスペアキーの作成を検討してください。

「今までなくしたことがないから大丈夫」

と思うかもしれません。

しかし、鍵をなくす原因は落とすことだけではありません。

水没。

破損。

電子部品の故障。

ペットや子どもによる紛失。

衣類と一緒に洗濯。

旅先への置き忘れ。

さまざまなことが考えられます。

スマートキーが1本でも残っていれば、車を動かせるため、落ち着いて追加登録を依頼できます。

完全に紛失してからでは、車両搬送や特殊な登録作業が必要になる可能性があります。

スペアキーの作成費用だけを見ると高く感じるでしょう。

それでも、鍵をすべて失ったときの費用と不便を考えれば、使える鍵があるうちに準備する意味はあります。

車を売るときにも鍵の本数は確認される

スマートキーの本数は、車を手放すときにも関係します。

車種や査定条件によって扱いは異なりますが、本来2本ある鍵が1本しかなければ、その点を確認される可能性があります。

次にその車を買う人も、スペアキーがないことを不安に感じるからです。

もし自宅に使っていないスペアキーが保管されているなら、車を査定へ出す前に探しておきましょう。

取扱説明書。

メンテナンスノート。

ナビの説明書。

純正工具。

ホイールロックナットのアダプター。

そしてスペアキー。

こうした付属品をそろえておくことは、次の所有者へ車を引き渡すうえでも大切です。

車両価格だけでなく鍵まで確認する

中古車選びでは、エンジンや外装の状態が重要です。

しかし、スマートキーも立派な車両部品です。

1本あれば今日から車には乗れます。

だからこそ、後回しにされやすい部分でもあります。

しかし、その1本を失った瞬間、

ドアを開けられない。

エンジンをかけられない。

車を移動できない。

仕事や予定に間に合わない。

レッカーと鍵の登録費用が必要になる。

という問題が一度に発生します。

中古車を購入するときは、

「鍵は何本ありますか?」

と必ず確認してください。

もし1本しかないなら、納車前にもう1本作れるのか、費用はいくらかかるのかを聞いておきましょう。

スマートキーは、最後の1本をなくしてから慌てて作るより、使える鍵が残っているうちに追加する方が安心です。

中古車の価格表には目立って書かれない小さな違いですが、車を毎日使う人にとっては、とても大きな違いなのです。