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修理をするのに新品エンジンを使うという選択肢を考える

この前ニュースの記事で流れてきたのがあって、つぶやきました。

考えてみたら整備士を15年以上やってきたけど、未だかつて新品エンジンに交換するといった経験はありません。

部品設定では「エンジンASSY」というものが存在しています。

前に調べたことがありますが、日産GT-Rではエンジンの価格が400万円くらいするんです。匠が組み上げたエンジンですしね。

初期型の日産GT-Rは車体価格が777万円からというプライシングでしたので、エンジン単体だとその値段のおよそ半分になるという。

そもそも新品エンジンとリビルトエンジンってどう違うのか?

新品エンジンとリビルトエンジンの違い

ツィート元の記事にも乗っていますが、新品エンジンとリビルトエンジンの違いって何?

これは簡単です。新品エンジンというのは使われている部品が全て新品パーツで組み合わされているわけです。リビルトエンジンというのは、再生エンジンです。廃車になった車からエンジンを取り出して分解。

使える部品を洗浄して組み上げ、必要な新品部品を組み込んで作るエンジンです。リビルトエンジンもきちんとした品質管理をされていて当然保証期間もあります。

以前僕が載せ替えた1AZはエンジンを載せ替えた後にオイル漏れしてきたことがあります。リビルトですけど・・。原因はヘッドカバーのパッキンからだったんですが、液体ガスケットを塗布する部分がうまく馴染んでいなくてそこから漏れてきた。

ついでだから自分で組み直して直しておいたけど・・。

新品エンジンに比べればそれはリビルトエンジンの方が精度が低いのは仕方ありません。中には中古の部品も洗浄して測定。使えると判断したものは継続して使われていますから。

修理の現場で新品エンジンは使われるか?

それじゃ修理の現場で新品エンジンは使われるか?というと95パーセントはありえません。なぜかというと、一般的な使い方をするのであれば、リビルトエンジンで十分だからです。

うちの工場で壊れたエンジンを換装するときは、中古エンジンとリビルトエンジンとの見積もり比較しか行いません。

レースで使うわけではないし、保証の付いたリビルトエンジンで十分だからです。ただ、リビルトエンジンも「慣らし」作業はされていますが、説明書を見ると若干の慣らしはして欲しいと記載があります。

それは最初のオイル交換はフィルターと一緒に早めに交換して欲しいという記載があるメーカーもある。

新品エンジンは慣らしをした方がいいけど、リビルトエンジンも多少の慣らしはした方がいいですからね。ベンチテストはしても実車に装着して負荷をガンガン与えてのテストまではしていませんから。擬似的な負荷は与えてテストしてるでしょうけど。

そんなわけで、整備士として15年以上働いてきましたけど、未だかつて新品エンジンというものはオーダーしたことがありません。

新品ミッションに載せ替えたというケースはたくさんありますけどね。