Categories: エンジンスズキ

パレット MK21S クーラント漏れ修理 ウォーターポンプ交換

定期点検で入庫したスズキのパレット。型式がMK21Sですが、ウォーターポンプよりクーラント漏れが認められたので交換することになりました。

パレット ウォーターポンプ交換ご覧ください

当然最初はクーラントを抜いておきましょう。

作業をしやすいようにフロントバンパーをまずは取り外します。

パレットのフロントバンパーはクリップと10mmのボルトで取り付けられています

フロントバンパーを外したらこのような状態になります。続いて補機駆動ベルトを外します。

この車両はターボ付きなので、ウォーターポンプの交換は整備指数で3時間という設定になっています。工賃で2万円前後くらいかかる作業です。

エアコンのコンプレッサーをフリーにします。ガスのホースは繋げたままエンジンとの固定を外します

ウォーターポンプが漏れているのがわかりますね

エアコンコンプレッサーは12mmのボルト3本で固定されています。

コンプレッサーが外れました

作業の邪魔にならない所によけておきましょう。

続いて問題というか、最大の山場はここです。ターボのインテーク側のパイプが邪魔してウォーターポンプアッセンブリーのボルトが外せない。

だけど、ウォーターポンプを外さないとターボのパイプのボルトは抜けない構造になっている。どうするのかというと、ターボのパイプは2本で固定されています。手前のネジは隙間がないので抜けません。

奥のネジは回すのがかなり難しいネジですが、回ってしまえば取り外せる。

つまり順序は手前のネジを緩めて奥のネジを外す。そして手前のネジを支点としてパイプをスライドさせて隙間を開けながらウォーターポンプのネジを外す。

という流れになるのです。知恵の輪です

僕はストレート形状の10mmの薄いメガネレンチを使ってネジを回しました。

じゃじゃ漏れのウォーターポンプ。配線やらを外しておく

真ん中のターボの配管の手前のネジが緩んでいます

ターボの配管の奥のネジを外して、手前のネジを支点にして円運動を描くように手前に動かします。そうすると長いエクステンションで12mmのウォーターポンプのネジが外せます。

ウォーターポンプにはウォーターパイプが2本刺さっているのでそれも外すと抜けます。

ポンプが外れた状態

ウォーターポンプアッセンブリー

今回とりつけるのはアイシン製のものです。9000円程度の商品です

ポンプはアッセンブリーで交換をオススメします

ポンプにはOリングが2つついてくるのでウォーターパイプのOリングをそれぞれ先に交換しておく

ウォーターポンプ自体にパッキンを取り付けてエンジンに取り付けます

ウォーターポンプをある程度の場所に納めたらターボのパイプを先に取り付けないとネジが入らなくなるので順番に注意

ターボのパイプが取り付いている状態でウォーターポンプの取り付けネジ4本を締める

このように長いエクステンションでパイプの隙間からネジをしめるのです。

あとは元に戻していけばいい。簡単です。山はターボのパイプの取り外しですね。

ベルトをかける。もしベルトも交換していなかったら一緒に交換したほうがいいですね。

どのみち外すものだから一緒に新品にするのが理想的

あとなめてはいけないのがクーラントのエア抜きです。この年代からスズキ車のクーラントのエア抜きはなかなか手ごわくなっています。今までのような感覚でエア抜きをすると確実にオーバーヒートを起こします。

こういったファンネルを使って地道にエア抜きをしてください。結構難しいですから

これでパレット MK21Sのウォーターポンプ交換は終わりですが、この年代のスズキ車全般にウォーターポンプがよく漏れる印象を受けます。もしみなさんの中でスズキ車に乗っている方がいたらウォーターポンプの点検をマメに行ってください。