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イグニッションコイルを交換する理由

イグニッションコイルという部品がガソリン自動車には使われています。ガソリンエンジンの点火火花を作り出す部品を構成している一つです。

通常プラグには15000〜35000Vほどの放電させるために必要になってきます。だけど車のバッテリーは12V。この12Vからプラグの放電に必要な15000〜35000Vにするための役割を担っています。構成部品は1次コイルと2次コイルで構成され、相互誘導作動により起電力を発生して高電圧を生み出すのです。

整備士をはじめたころって、そうそうこんな部品は壊れないよなと思っていたんですが、意外にもよく壊れるんですよ。イグニッションコイルが壊れるとどうなるか、エンジンがふけなくなるんです。

プラグコードのリークを経験したことがある人なら分かるかなと思いますが、同じ症状です。ただ、初期症状の場合は他のトラブルに似ているので困ります。

エアフロが壊れる症状とも似ています。

何度かイグニッションコイルの故障を経験してきたので、僕は自分が乗っている車は10年10万キロを超えたら交換を考えるようにしています。ダイレクトイグニッションならまだいいんですが、ディスビタイプだとイグニッションコイルは1つだけ。

ダイレクトイグニッションは、4気筒なら4つコイルがあります。なので1個壊れても走行ができないわけではない。ですが、1つしかイグニッションコイルを使っていない車両はエンジンがかからなくなりますからね。

同時点火タイプになると、気筒数の半分のコイルをつかっています。写真のイグニッションコイルは同時点火タイプです。同時点火タイプはプラグコードがついていて、1つのコイルに2本プラグコードがささっています。

この同時点火のイグニッションコイルを分解してみました。プラグコードがささるぶぶんが駄目になっていたんですが、その他にも若干のクラックが入っていて、そこから点火火花がリークしていることもよくあります。

イグニッションコイルも消耗品だという認識を持つことがいいと思います。

ちなみにダイレクトイグニッションは1つのコイルが駄目になると、順番に他のコイルも駄目になっていくことがあるので、どうせなら一気に交換するのがベストです。