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新品に交換したバッテリーでも安心できない?エスクード3,089個を自主改善、アイドリングストップ後に再始動不能の恐れ

スズキは2026年9月3日、エスクード用として出荷した補修用鉛バッテリーについて、自主改善を国土交通省へ報告しました。

対象となるバッテリーは3,089個。自主改善は9月4日から開始されています。

今回ちょっと注意したいのは、新車時から装着されていた部品だけが問題になっているわけではないという点です。

対象となっているのは「補修用鉛バッテリー」。

つまり、バッテリー交換の際に対象品が取り付けられているエスクードが存在する可能性があります。

「バッテリーは新品に交換したから大丈夫」

そう思っていた車で、アイドリングストップ後にエンジンが再始動できなくなる可能性があるという自主改善です。

アイドリングストップからの再始動で内部が破断する恐れ

スズキの発表によると、原因は鉛バッテリー製造時の「バッテリー内セル間溶接部の電流管理値」が不適切だったことにあります。

アイドリングストップ車は、信号待ちなどでエンジンを停止させ、その後エンジンを再始動します。

この再始動時にはスターターモーターを回すため、大きな電流が流れます。

今回の対象バッテリーでは、その大電流によってセル間の溶接部が発熱し、破断することがあるとのこと。

するとバッテリー内部の導通が損なわれ、最悪の場合はアイドリングストップしたあとにエンジンを再始動できなくなる恐れがあります。

単純に「バッテリーが弱ってエンジンがかからない」という話とは違い、バッテリー内部の接続そのものに問題が発生する可能性があるわけです。

対策としてはバッテリーの製造番号を確認し、該当する場合は対策品へ無料交換されます。

対象はエスクード用バッテリー3,089個

今回の対象となるのは、エスクード用の補修用鉛バッテリーです。

対象型式は、

DBA-YD21S
DBA-YE21S
CBA-YEA1S
4BA-YEA1S

の4型式。

対象となるバッテリーの部品番号は「33610-61MC0」です。

出荷期間は2022年5月1日から2025年5月31日までで、自主改善対象数は3,089個となっています。

ここで注意したいのが、スズキも案内している通り「出荷期間=購入した期間」ではないことです。

自分のエスクードが該当する可能性がある場合、時期だけで自己判断するのではなく、最寄りのスズキ販売店で確認してもらうのが確実です。

スズキ「エスクードの補修用鉛バッテリに関わる自主改善の実施について」

整備士として怖いのは「新品だから大丈夫」という思い込み

今回の自主改善を見て、整備士として改めて感じるのは「新品部品だから正常とは限らない」ということです。

例えばバッテリーを交換して間もない車が、

「アイドリングストップしたら、そのままエンジンがかからなくなった」

と入庫してきたとします。

整備する側からすれば、交換したばかりのバッテリーは原因候補から外したくなります。

スターターモーターなのか?

端子の接触不良なのか?

充電系統なのか?

電源系のどこかに問題があるのか?

そうやって診断を進めた末に、実は新品に近いバッテリーそのものが原因だったとなれば、診断は遠回りしかねません。

僕も長く整備の仕事をしてきましたが、新品部品の不良というのは一番厄介なパターンのひとつです。

交換した部品を無意識に「正常」と判断してしまうからです。

今回のような自主改善情報を頭の片隅に入れておけば、対象のエスクードで再始動不能という症状が出たとき、バッテリーの製造番号を確認するという選択肢を早い段階で持てます。

車の故障診断では「新しいから大丈夫」「交換したばかりだから大丈夫」と決めつけないこと。

今回のエスクードの自主改善は、そんな基本を改めて思い出させる事例だと思います。

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整備士として働いてきた約25年間の体験や、チームMHOを始めてから現在に至るまでの出来事を、noteで少しずつ書き始めました。

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