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自動車ニュース

スズキがホンダを抜いて国内販売2位に!軽自動車メーカーがトヨタに次ぐ存在になった理由を考える

まさかこんな日が来るとは・・・。ホンダが日産を抜いて2位になったときも、時代が変わったなと思っていた。それが今回違う意味でまた訪れた

スズキがホンダを抜いて、国内自動車販売でトヨタに次ぐ2位になった。

このニュースを見て、僕はなかなか感慨深いものがありました。

スズキといえば、昔から軽自動車に強いメーカーです。

アルト、ワゴンR、ジムニー、エブリイ、キャリイ。

整備士として25年間働いてきた僕にとって、どれも日常的に触れてきた車ばかりです。

そのスズキが、日本の自動車販売市場でホンダを上回る存在になったというのです。

もちろん、ホンダもN-BOXをはじめとした人気車を持っていますし、決して弱いメーカーではありません。

それでも、今回の順位には日本の自動車市場が変わってきたことが表れているように感じます。

スズキが国内販売2位になったのは本当?

まず販売実績を確認しておきましょう。

2025年度の国内乗用車販売台数では、軽自動車と登録車を合算した集計で、スズキが60万9,183台、ホンダが57万9,729台となりました。

その差は約2万9,000台です。

これにより、スズキは年度の国内乗用車販売ランキングで、トヨタに次ぐ2位を獲得しました。

さらに2026年9月の国内ブランド別新車販売台数でも、スズキが6万9,113台、ホンダが5万6,161台となっています。

ただし、ここでいう国内2位は、あくまで日本市場における新車販売の話です。

世界販売台数や売上高、企業全体の規模でホンダを上回ったという意味ではありません。

また、2024年度には乗用車と商用車を含む国内新車販売でもスズキが2位になっており、今回だけの突然の逆転ではないことも分かります。

軽自動車の強さが圧倒的

スズキの最大の武器は、やはり軽自動車でしょう。

現在の日本では、新車販売の中で軽自動車が大きな割合を占めています。

車両価格、維持費、燃費、取り回しのよさ。

日常生活で使う車として、軽自動車は非常に合理的です。

その市場でスズキは幅広い商品を展開しています。

スペーシア、ハスラー、ワゴンR、アルト、ラパン、ジムニー。

しかも、それぞれのキャラクターが明確です。

家族で使うならスペーシア。

アウトドアや遊び心を求めるならハスラー。

普段の買い物や通勤ならアルトやワゴンR。

本格的な悪路走破性を求めるならジムニー。

同じ軽自動車でも、顧客の使い方に合わせた選択肢を用意しています。

これがスズキの大きな強みだと思います。

ジムニーという唯一無二の存在

僕がスズキのすごさを感じる車の一つがジムニーです。

今ではSUVが大人気ですが、ジムニーは単にSUVのデザインを取り入れた車ではありません。

ラダーフレームを採用し、本格的な四輪駆動システムを備えた車です。

こうした構造を維持しながら、長年にわたって販売を続けてきました。

しかも、ジムニーシエラに加えてジムニーノマドも登場し、ジムニーシリーズの選択肢が広がっています。

一般的な軽自動車とは異なり、趣味性や指名買いの強さを持っていることも特徴です。

車を単なる移動手段ではなく、所有する楽しさまで含めて提供している。

この点はスズキらしいと思います。

軽自動車だけではない。普通車も魅力的になった

今回のスズキ躍進を考えるうえで、見逃せないのが登録車の存在です。

スズキは軽自動車メーカーという印象が強いのですが、スイフト、ソリオ、クロスビー、フロンクス、ジムニーシエラなど、普通車にも魅力的なモデルを揃えています。

特に僕が評価しているのは、車を必要以上に大きくしないことです。

最近の車はモデルチェンジを重ねるたびに大型化する傾向があります。

もちろん、衝突安全性や室内空間、装備の充実など、理由はあるでしょう。

でも、日本の道路事情を考えると、扱いやすいサイズの車には大きな価値があります。

スイフトやソリオのようなコンパクトカーは、まさに日本で使いやすい車です。

さらにフロンクスのようなSUVも加わり、軽自動車以外の選択肢が充実してきました。

軽自動車で築いた顧客基盤に加えて、普通車でも購入者を獲得できる。

これも販売台数を支える重要な要素だと思います。

整備士として感じるスズキの魅力

僕は整備士として25年間、さまざまなメーカーの車を扱ってきました。

スズキの車に対して感じる魅力の一つは、実用性を重視した設計です。

もちろん、車種や世代によって整備性には違いがあります。

スズキ車だからすべて整備しやすい、故障しにくいというわけではありません。

実際に、長く使えばエンジンや足回り、電装系などのトラブルに遭遇することもあります。

それでもスズキは、限られた車体サイズの中で必要な機能を上手にまとめてきたメーカーだと感じます。

必要な性能を、必要な大きさと価格で提供する。

これって簡単そうで、実は難しいことなんですよね。

近年は軽自動車であっても装備が充実し、価格も高くなってきました。

そんな時代だからこそ、車の基本的な使いやすさを大切にするメーカーの存在には意味があると思います。

一方のホンダはどうなのか?

今回のニュースを見て、ホンダが急に売れなくなったと考えるのは早計です。

ホンダにはN-BOXという非常に強い商品があります。

2026年度上半期の軽自動車販売ランキングでも、N-BOXは首位を維持しています。

さらに普通車ではフリードやヴェゼルなどが人気です。

ただ、メーカー全体の国内販売台数となると、N-BOXが圧倒的に強いだけでは十分とは限りません。

一方のスズキは、スペーシアを中心にしながら、ハスラー、ワゴンR、アルト、ジムニーなど複数の軽自動車が販売を支えています。

さらに登録車のラインアップも充実している。

こうした商品構成の違いが、国内販売の結果に影響している可能性があります。

また、ホンダは半導体不足に伴う生産面の影響も指摘されており、今回の順位を単純に車の人気だけで説明することはできません。

日本人が求める車が変わってきたのかもしれない

かつて日本の自動車市場では、セダンやスポーツカー、ミニバンなどが存在感を示していました。

しかし現在は、軽自動車やコンパクトカーの重要性が非常に高くなっています。

車両価格の上昇、燃料代、税金、保険料。

車を所有するコストを考えれば、必要十分な大きさの車を選ぶ人が多いのも理解できます。

僕自身、昔はスポーツカーに乗っていました。

FC3SのRX-7やカプチーノなど、走る楽しさを重視した車です。

そうした車の魅力は今でも変わりません。

ただ、毎日の通勤や買い物、家族の送迎に使うなら、燃費がよく、取り回しがよく、維持費も抑えられる車が合理的なのは確かです。

スズキは、そうした日本の生活に合った車を長く作り続けてきたメーカーです。

今回の国内2位という結果は、その積み重ねが表れたものではないでしょうか。

スズキの国内2位は、日本の車選びを象徴している

トヨタに次ぐ国内販売2位。

これを聞くと、昔からスズキの軽自動車に触れてきた僕としては、時代の変化を感じます。

軽自動車メーカーとして培ってきた技術を生かしながら、普通車にも力を入れる。

小さな車を得意とするメーカーが、国内市場で大きな存在感を示すようになった。

これは面白いことだと思います。

ただし、販売台数が多いメーカーが、必ずしもすべての人にとって最高の車を作っているわけではありません。

大切なのは、それぞれの用途に合った車を選べることです。

その意味で、スズキの車作りには、これからも期待しています。

皆さんは、スズキの車と聞いて、どのモデルを最初に思い浮かべますか?

僕はやっぱり、アルト、ワゴンR、ジムニー。

そして整備現場で何度も触れてきたエブリイやキャリイですね。