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トヨタのコネクテッドカーがどのように現在現場で使われているのかをディーラー整備士に聞いてきた

近しい知り合いにトヨタの現役整備士さんが数人います。現在トヨタコネクテッドカーはどのように現場で使われているのか、率直な質問をぶつけてきました。

トヨタのコネクテッドカーというのは、現在クラウンとカローラを皮切りに導入されている

「インターネットに繋がる車」

です。コネクテッドカーについては、このサイトでも何回か記事にしたことがあります。

インターネットと車が繋がるとどうなるのか?ナビゲーションのG-BOOKとかと同類ではありません。車を制御している部分がネットと繋がっています。

この革新的な技術、コネクテッドカーですがどのように現在整備の現場で役に立っているのか?

トヨタの知り合い整備士の人に現状を聞いてきました。

まず、コネクテッドカーの車両情報は常に監視をすることができるようになっているそうです。ディーラーも営業時間があるので、営業時間外は一括して通信センターで車両情報を受信しています。

もしコネクテッドカーの1台に異常な数値を記録したセンサがあったらどうなるか?管轄ディーラーの端末にポップアップ画面ですぐに伝わるそうです。

Aさんのカローラが水温センサで異常値を記録したと。そのポップアップ画面をみて、ディーラーメカニックは現在のAさんのカローラの水温センサをモニタリングします。

コネクテッドカーなので、いちいちディーラーで診断機をつながなくても、各種ダイアグノーシスや各センサの状態をモニタリングできる。現在は特に異常な数値を記録していないので、若干の日数を様子を見る。

一過性の故障なのかどうかを遠隔で判断できるというわけです。便利ですよね。

素朴な疑問で、工場内でコネクテッドカーをいじっていて、意図的にセンサのカプラを抜いたりしたらどうなるのか?その度にポップアップ画面が出現したりしてうざったいんじゃないですか?と質問しました。

そうしたら、特定のエリア内で意図的にセンサを断線させるなどの操作をしたときに、それらのエラーコードはコネクテッドカーに入力できないモードにすることもできるみたいです。

ディーラー側でデメリットに感じてることはなんですか?と聞いてみました。

それはやはり業販している提携会社との関係性だと言っていました。やはりコネクテッドカーである以上、いろいろな情報は業販店を通り越してディーラーに直接入ってきます。業販店が知り得ない車両の情報がつぶさに入ってきてしまうこと。

それを今後どのように業販店と連携をとっていくかが課題だと。これは確かにそうですよね。明らかに水温センサが異常値を弾き出していて、それを予防整備でディーラーは情報を持っている。

とりあえず業販店にその旨を伝え、整備の段取りをとってもらう。こういうサポートしかしてあげられないかもしれないと。

ディーラー側からすると業販店のお客さんへ、直にコンタクトをとるのは業界内ではNGとされています。業販店のお客さんをとってしまいかねないからです。

それでもコネクテッドカーになると情報がいやでも入ってきてしまう。このあたりのジレンマですね。詳しくは教えてもらえなかったんですが、どうもコネクテッドカーの機能を停止させることもできそうな口ぶりでした。

でも巷でコネクテッドカーだっていうことを売りに販売してるのに、その機能をキャンセルするっていうのはお客さんとしても納得いかないですよね。そんなお店間のいざこざは関係ないですから。

もしかしたら今後、販売ディーラーによっては業販を一切しなくなる方向になるかもしれないかなと思いました。

ちなみに、オーナーが自分自身で車をいじって仮にダイアグコードが入ってしまったとしても全てトヨタに筒抜けになります。なので、トヨタ側を欺いて改造をするということも今後は難しくなっていくかと。

それいかんによっては保証がきかなくなるなどといった問題になる可能性もあります。

ただ言えることは今後全ての車がコネクテッドカーになっていくんじゃないかなと僕は思います。他のメーカーも。

一番恩恵を受けられるのは普通にトヨタディーラーでコネクテッドカーを買って、全ての整備をそのトヨタディーラーで受ける場合ですね。

サポート体制としてはこれ以上ないほど心強いですよね。