自動車ニュース

発売19年目のデリカD:5がなぜ今売れる?上半期販売台数が過去最高、前年比24%増の驚き

2007年に発売された三菱デリカD:5が、驚くべき販売記録を打ち立てました。

三菱自動車が2026年10月9日に発表したところによると、デリカD:5の2026年度上期(4月〜9月)の販売台数は16,798台。前年同期比24%増となり、上期の販売台数として2期連続で過去最高を更新したそうです。

さらに2020年度上期以降、6年連続で前年同期の販売台数を上回っています。

2007年1月の発売から、もう19年。

普通の乗用車であれば、フルモデルチェンジを何度か繰り返していてもおかしくない年月です。

ところがデリカD:5は、基本的な車体構造を継承しながら改良を重ね、今なお販売台数を伸ばしている。

これは非常に興味深い現象だと思います。

なぜデリカD:5は売れ続けるのか?

理由の一つは、デリカD:5に直接競合する車が少ないことだと思います。

日本にはアルファードやヴェルファイア、ノア、ヴォクシー、セレナ、ステップワゴンといった人気のミニバンがあります。

しかし、これらは基本的に舗装路での快適性や使い勝手を重視した車です。

一方、デリカD:5は違います。

ミニバンの多人数乗車性能と、SUVのような悪路走破性を両立させるという、独自の立ち位置を確立しています。

雪道を走る機会が多い地域や、キャンプ、スキー、釣りといったアウトドアを楽しむ家庭には、非常に魅力的な車です。

僕が住んでいる長野県でも、デリカD:5を見かける機会は少なくありません。

単なるファミリーカーではなく、趣味の道具としても使える。

そこにデリカD:5の根強い人気があるのではないでしょうか。

2026年の大幅改良でS-AWCを搭載

デリカD:5は、長い販売期間の中で何度も進化してきました。

2013年にはクリーンディーゼルエンジンを搭載。

2019年にはフロントフェイスを大きく変更し、現在につながる力強いデザインとなりました。

そして2026年1月の大幅改良では、三菱独自の車両運動統合制御システム「S-AWC」を採用しています。

S-AWCは、車両の駆動力やブレーキなどを統合的に制御し、走行安定性や操縦性を高める技術です。

単純に四輪を駆動するだけではなく、車を思いどおりに走らせるための制御技術と考えると分かりやすいでしょう。

特に雪道など、路面状況が変化しやすい場面では、こうした制御技術の進化は魅力的です。

基本設計が古くても、制御技術や装備を更新することで商品力を維持できる。

デリカD:5は、その好例だと思います。

僕も昔、デリカD:5が欲しかった

実は僕自身、以前デリカD:5の購入を考えたことがあります。

買うとしたら、絶対にディーゼルだと思っていました。ただお金がないので願望です。笑

ディーゼルエンジンならではの力強いトルクは、車重のあるミニバンとの相性がいいと思ったからです。

高速道路での長距離移動や、家族を乗せての遠出にも向いています。

しかし、購入を考えるうちに、もう一つ気になることが出てきました。

デリカD:5にPHEVが搭載されたら、もっと面白い車になるのではないか?

そう考えるようになったのです。

三菱にはアウトランダーPHEVという実績があります。

電動モーターによる力強い発進加速と、エンジンを組み合わせた長距離走行性能。

さらに外部給電まで利用できれば、キャンプや災害時にも頼もしい存在になるでしょう。

デリカD:5の車体に、三菱が培ってきたPHEV技術が組み合わされたら、個人的には相当魅力的です。

だからこそ、次期型を期待して待っている部分があります。

もちろん、次期デリカD:5にPHEVが搭載されるという正式発表があるわけではありません。

しかし、三菱の電動化技術を考えれば、次期型にPHEVが設定される可能性は十分考えられると思っています。

整備士目線ではディーゼルの維持費も気になる

デリカD:5のディーゼルエンジンは魅力的ですが、長く乗るなら整備費用についても理解しておく必要があります。

現代のクリーンディーゼルには、排気ガスを浄化するための複雑な装置が搭載されています。

代表的なのがDPFです。

DPFは排気ガス中の粒子状物質を捕集し、一定の条件で燃焼処理する装置です。

短距離走行ばかりを繰り返す使い方では、再生条件が整いにくくなる場合があります。

また、EGR関連の汚れや吸気系統へのカーボン堆積なども、長期保有では気にしておきたい部分です。

ただし、こうした問題がデリカD:5で必ず発生するという意味ではありません。

使用環境や走行距離、メンテナンス状況によって状態は変わります。

ディーゼルエンジンは長距離走行との相性がよい一方、近所への買い物だけに使うような環境では、その特性を十分に生かせないこともあります。

購入するなら、燃料代だけでなく、車の使い方も含めて判断したいところです。

19年売れ続けることには理由がある

デリカD:5が発売19年目にして販売記録を更新したというニュースは、新しい車が必ずしも支持されるとは限らないことを示しています。

もちろん、新型車には燃費や安全装備、快適性など、さまざまな進化があります。

しかし、車選びで重要なのは新しさだけではありません。

その車でしか実現できない使い方があるかどうか。

デリカD:5は、この価値を長年にわたって提供し続けている車なのだと思います。

発売から19年間で、デリカD:5の累計販売台数は31万台を超えたそうです。

そして今なお、販売台数を伸ばしている。

これだけ長い期間、基本設計を継承しながら支持され続けている車は、そう多くありません。

僕としては、現行のディーゼルモデルも魅力的ですが、やはり次期型の動向が気になります。

もしデリカD:5にPHEVが登場したら、また本気で購入を考えてしまうかもしれません。

それまでは、発売19年目の現行モデルがどこまで販売記録を伸ばすのか、興味深く見ていきたいと思います。