エルフ、エンジンチェックランプとASRランプ点灯!P0638とC0235の原因は?

SKG-NMR85ANというエルフで、ちょっと追っていた故障があります。

それは、エンジンチェックランプとASRのランプが一緒に点灯するトラブルです。

走行中このように、エンジンチェックランプとASRのランプが点灯。

コードを読むと、P0638のスロットルアクチュエータコントロール系統特性異常。

そしてASRのほうが、C0235でASR連続作動というものです。

このトラブルが最初に発生したのは1年前くらいです。エンジンチェックランプは過去コードだったため、ログを控えて消去して様子を見ていました。

その後、また同じコードが入力されてきたので修理することに。

今回はコードを消去してもしばらくすると再点灯してきます。運転していて、不具合めいたものは何も体感ができません。

ASR(Anti-Slip Regulation、トラクションコントロールシステム)は、車両の駆動輪がスリップするのを防ぎ、トラクションと安定性を向上させる安全装置です。ABSとも関連しているので、そちらもチェックして車輪速センサなども点検。特に異常箇所は見当たりませんでした。 とりあえず次にP0638の診断へ移ります。

これは電子制御スロットルのトラブルです。インテークスロットルバルブの開度はポジションセンサーに検知されて、ECMへ送られます。インテークスロットルソレノイドにONコマンドを実行中、スロットルの実際の開度と目標開度との間に差異があると、ECMが検出してチェックランプを点灯させます。 

ダイアグコードが検出されるのは、インテークスロットルの実際の開度と目標開度との間に30%以上の際が5秒間続いた時です。 

この故障コードが検出されると、燃料噴射量を制限させ、パイロット噴射は停止されます。そしてEGRの制御も停止させるようです。 

これらを読み解くと、電子制御スロットルバルブが固着しかかっていて、ECMの目標通りに開閉がいかない状況がたまに発生しているのではないかなと。 

ちなみに完全に閉じる方向でスロットルバルブが固着しているとエンジンはかけられません。 スキャンツールでの簡易テストとして、インテークスロットルのアクティブテストをします。

インテークスロットル開度の値を見ながら目標インテークスロットルポジションを増加または減少のコマンドを実行。

その時にインテークスロットル開度の表示は基準値内でちゃんと追従するかどうかをモニターします。 

現在故障としてコードがすぐに立ち上がってくるので、割とスムーズに判定ができました。 

ということで電子制御スロットルを交換します。 これ割と安くて30000円しませんでした。昔は5万円以上したメーカーがほとんどだったけど。今電子制御スロットルって値段が安くなったんですね。 

この中にモーターが入っていて、コンピューターがスロットルを開閉させるのです。 アクセルペダルとスロットルバルブは昔みたいな機械的なワイヤーでつながってないのが、ほとんどです。 

作業は後輩整備士に担当してもらいました。交換してもらった電子制御スロットル。

 そこまでガッツリと汚れてるわけではないですけど、まあまあ汚れてます。 ちなみに調べていったら、ASRのランプもこの電子制御スロットルのトラブルが起因していたことがわかりました。 両方治ってよかったです。

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