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ホンダが三菱のトライトンをOEM販売へ!約30年ぶりの他社車両調達に整備士として驚いた

2026年10月9日、ちょっと信じられないニュースが飛び込んできました。

なんと、ホンダが三菱自動車から完成車のOEM供給を受けるというのです。

日本経済新聞の報道によると、三菱自動車がタイで生産するピックアップトラック「トライトン」をホンダブランドで販売する計画で、2028年以降に東南アジアなどで展開するとのこと。

ホンダが他社から完成車を調達するのは、約30年ぶりだそうです。

これには驚きました。

僕は自動車整備の世界で約25年間働いてきましたが、ホンダが他社の車をOEMで販売するというのは、自分の整備人生の中では記憶にありません。

もちろん、OEMという仕組み自体は珍しいことではありません。

例えば、日産と三菱、トヨタとダイハツ、スズキとマツダなど、国内メーカー同士で車両を供給する例はいくつもあります。

特に軽自動車では、ごく当たり前に行われていることです。

ところが、今回はホンダです。まさかのホンダ。

ホンダといえば、独自の技術にこだわるメーカーというイメージが強い。

エンジンの設計からハイブリッドシステム、足回りの構造まで、他社とは違った発想を持っているメーカーだと感じてきました。

そんなホンダが、三菱の車にホンダのエンブレムを付けて販売する。

僕にとっては、自動車業界の大きな転換点を感じるニュースでした。

なぜ三菱のトライトンなのか?

今回のOEM供給で対象になると報じられているのは、三菱自動車のトライトンです。このチョイスが全く想像つかなかった。

トライトンは、頑丈なラダーフレーム構造を採用した本格的なピックアップトラック。

荷物を積むことはもちろん、悪路を走るための性能も重視されています。

日本ではピックアップトラックというジャンルはそれほど一般的ではありませんが、東南アジアなどでは人気のあるカテゴリーです。

仕事に使い、家族を乗せ、休日にはアウトドアにも出かける。

そうした用途にピックアップトラックが重宝されています。

一方、ホンダは北米向けにリッジラインというピックアップトラックを販売していますが、こちらはモノコック構造を採用したモデルです。

トライトンのようなラダーフレーム式の車とは、設計思想が異なります。

ホンダが同じような車を一から開発しようとすれば、相当な費用と時間が必要になるでしょう。

それならば、すでに実績のある三菱の車を活用する。

経営面では合理的な判断だと思います。

三菱にとっても生産台数を増やせるメリットがあります。

特に自動車メーカーは、生産台数が増えるほど部品調達や工場運営の効率を高めやすくなります。

双方にメリットがある協業というわけです。

ホンダのエンブレムなのに、中身は三菱。整備はどうなる?

僕が整備士として気になるのは、やはり車の中身です。

例えば、ホンダのエンブレムが付いたトライトンが販売されたとします。

ボンネットを開ければ、そこには三菱が開発したエンジンが搭載されている。

駆動系統も三菱の技術です。

ホンダの整備士がこの車を修理するとき、当然ながら三菱の車両構造についても理解しなければなりません。

故障診断機はどうするのか。

整備マニュアルはどのように提供されるのか。

交換部品の供給体制はどうなるのか。

こうしたことが気になります。

僕は長い間、いろいろなメーカーの車を整備してきましたが、メーカーごとに設計思想は驚くほど違います。

例えば、同じエンジンの補機ベルトを交換する作業でも、メーカーによって整備性がまったく違うことがあります。

あるメーカーでは簡単に外せる部品が、別のメーカーでは周辺部品をいくつも取り外さなければならない。

ボルトの使い方や配線の取り回しなどにも、そのメーカーらしさが出るんです。

だからこそ、ホンダのエンブレムを付けた三菱の車というのは、整備士として非常に興味深い存在です。

もちろん、OEM供給そのものは確立された仕組みなので、整備情報や部品供給も含めて準備が進められるはずです。

それでも、ホンダの整備現場に三菱製のピックアップトラックが入庫する光景を想像すると、なんとも不思議な感じがします。

メーカーの個性よりも、協業が重要になる時代

今回の動きは、ホンダ、日産、三菱自動車の3社が進めてきた協業の延長線上にあります。

自動車メーカーを取り巻く環境は、ここ数年で大きく変わりました。

電気自動車やハイブリッドシステム、先進運転支援技術、ソフトウェア開発など、必要な投資は年々大きくなっています。

さらに、中国メーカーなどとの競争も激しくなっています。

昔のように、すべての車を自社で開発して生産することが、必ずしも最善とは限らなくなっているのでしょう。

得意な分野は自社で開発する。

そうでない分野は、他社と協力する。

こうした考え方が、今後ますます広がっていくのかもしれません。

ただ、車好きとしては少し複雑な気持ちもあります。

ホンダにはホンダらしさがあり、三菱には三菱らしさがある。

僕はそれぞれのメーカーが持つ独自の技術や設計思想も、自動車の魅力の一つだと思っています。

とはいえ、その個性を守るためにも、会社として生き残っていかなければなりません。

今回のOEM供給は、ホンダがそうした現実を踏まえて選んだ戦略なのだと思います。

ホンダが三菱の車を売る。

25年間、整備の世界にいた僕からすると、やはり相当な驚きです。

でも、これからはこうしたメーカーの垣根を越えた協業が、もっと当たり前になっていくのかもしれません。

2028年以降に登場すると報じられている、ホンダブランドのトライトン。

実際にどのような名前で販売され、どこまでホンダ独自の仕様になるのかは、まだ分かりません。

日本への導入についても、現時点では明らかになっていません。

もし将来、この車が日本でも販売されるようなことがあれば、僕はぜひ一度ボンネットを開けてみたいですね。

ホンダのエンブレムを付けた三菱のエンジン。

整備士として、これほど興味をそそられる組み合わせもなかなかありません。

自動車業界は、僕が整備士になった頃とはずいぶん変わりました。

そして、これからはもっと大きく変わっていくのだと思います。

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