電装系

エンジンチェックランプが点いたらO2センサー?実は交換だけでは直らないケースもあります

エンジンチェックランプが点灯すると、不安になりますよね。

整備工場で診断機を接続すると、「O2センサー異常」や「A/Fセンサー異常」といった故障コードが表示されることは珍しくありません。

実際、エンジンチェックランプの原因としてO2センサー関連のトラブルは非常に多く、整備士としても頻繁に遭遇する故障の一つです。

しかし、ここで注意したいのが、

「故障コード=交換すれば直る」ではない

ということです。

今回は、O2センサーの役割と、実際に経験した少し珍しい故障事例を交えながら解説します。

O2センサーは何をしている部品?

O2センサーは排気ガス中の酸素濃度を測定するセンサーです。

エンジンから排出されたガスを常に監視し、その情報をエンジンコンピューター(ECU)へ送っています。

ECUはその情報をもとに、

  • 燃料を少し増やす
  • 燃料を少し減らす

という細かな補正を繰り返し、理論空燃比に近づけています。

この制御のおかげで、

  • 燃費の向上
  • 排気ガスの浄化
  • エンジン性能の維持

が実現されています。

つまりO2センサーは、目立たない存在ですがエンジン制御には欠かせない重要部品なのです。

O2センサーの故障コードが出たら交換?

診断機で

「O2センサー回路異常」

「ヒーター回路異常」

と表示されると、多くの人は「センサー交換ですね」と考えます。

もちろん実際にセンサーが故障していることも多いですが、診断では必ず原因を確認する必要があります。

例えば、

  • 配線の断線
  • カプラーの接触不良
  • ECU側の異常
  • 排気漏れ

などでも似たような故障コードが記録されることがあります。

そのため、いきなり部品交換するのではなく、

  • 故障コードを確認
  • ライブデータを見る
  • 波形を確認する
  • 一度コードを消去して再発するか確認

という流れで診断を進めます。

交換したのにまたチェックランプが…

以前、O2センサーを交換したにもかかわらず、しばらくして再びエンジンチェックランプが点灯した車がありました。

診断すると、前回とまったく同じ故障コードです。

「交換したばかりなのになぜ?」

そう思いながら再点検すると、新品のO2センサーそのものが故障していました。

メーカーで単体検査を依頼

保証付きの社外O2センサーだったため、製造メーカーへ送り詳しく調べてもらいました。

メーカーでは、

  • 外観検査
  • ヒーター抵抗測定
  • センサー応答速度
  • 起電電圧測定

など、整備工場では行えないレベルの試験を実施。

その結果、

センサー素子の反応不良

という結論になりました。

ヒーター回路には問題がありませんでしたが、肝心のセンサー素子が正常に反応していなかったのです。

メーカーからは、

  • 輸送中の衝撃
  • 強い振動
  • 排気温度の異常
  • 水分の侵入

などが原因として考えられるとの説明を受けました。

新品だからといって、100%正常とは限らないことを改めて実感した事例でした。

O2センサーが2個付いている車もある

最近の車では、

  • A/Fセンサー(上流側)
  • O2センサー(下流側)

という2つのセンサーを使用している車種も珍しくありません。

上流側は燃料制御を行い、下流側は触媒の浄化性能を監視しています。

この2つは似ているようで役割が異なるため、交換する際は部品を間違えないことも重要です。

純正と社外品、どちらがいい?

O2センサーは純正部品が安心ですが、価格は高めです。

一方で、社外品は価格が抑えられ、保証が付いているメーカーもあります。

ただし、車種によっては純正と社外品で特性がわずかに異なり、まれにエンジンチェックランプが点灯するケースもあります。

価格だけで判断するのではなく、信頼できるメーカーの製品を選ぶことが大切です。

まとめ

エンジンチェックランプが点灯し、O2センサー関連の故障コードが表示されることは非常に多くあります。

しかし、

「コードが出たから交換」

ではなく、

「なぜそのコードが出たのか」

を考えることが正しい修理への第一歩です。

そして、新品の部品であっても、まれに初期不良が起こる可能性はゼロではありません。

整備では経験も大切ですが、思い込みを捨て、一つずつ原因を確認していくことが最も重要なのです。

最終的にはECUがダメでO2センサがらみの故障コードを出してくる車もありましたので!