自動車関係の必要書類と日本のハンコ文化について

車の登録書類についての本日はぼやきになります。

車だけじゃないんでしょうけど、車検証の記載を変更するために提出しないといけない書類などが複雑なんですが、???と感じることがたくさんあります。

まず車検を受ける時をイメージしてください。

車検を業者にお願いする時、必要になるのが

・車検証

・自賠責保険証書(旧自賠責証書は必須)

・納税証明書

・認印

こうなります。車検を継続させるには、新しく追加で自賠責保険を加入しないといけないんですが、それは大半の車屋さんで加入手続きをしてくれます。

認め印は何につかうのか?これは、OCRと呼ばれている継続用の申請用紙に印鑑を押さないといけない箇所があるんです。

もし印鑑を持っていかなかったらどうするのか?これは手書きで署名を書いて貰えばそれを持って印鑑と同じ?効力を発揮するらしく大丈夫。

よく会社の車を車検に通す時。会社の法人印を押して貰えない場合が多いので、手書きで書くことが多いです。その場合は会社名と代表取締役の名前まで記載しないとダメです。

代筆したとしても通ってしまう。誰が書いたかの照合なんかとりませんから。

ここまでが車検の話。

ちょっとハードルが高くなるのが、名義変更です。名義を変えるということは旧所有者がいて、新所有者がいる。名義変更の場合軽自動車なら認め印をそれぞれいただければ大丈夫です。

印鑑を何枚も押す手間を省くために、申請依頼書というものが存在します。そこに旧所有者と新所有者のそれぞれのハンコをもらえれば、あとは全てパソコンで印字して提出OK。

軽自動車の名義変更はさほど大変ではありません。

一番ハードルが上がるのが登録者の名義変更。

軽自動車ではない小型車や普通車などの名義を変更するには、委任状に実印を押してもらう必要があるのです。

つまり実印と照明をするための印鑑証明もそれぞれ取得してもらわないといけない。結構ハードルが高いです。

常日頃思っていることなんですが、手書きや代筆がOKなのにハンコを絶対に押さないといけない場合が多すぎるということ。

笑っていいのかどうなのか、以前奥さんの車を構造変更のユーザー車検を通したことがあります。その時住所と名字変更などもするために、車庫証明をとって戸籍謄本を取得。一応奥さんの実印を持って陸事へ出発しました。

検査ラインを全てクリアして、いざ登録か!とほっと胸をなで下ろしていたら陸事の事務員さんが

「本人がユーザー車検に来てないので、委任状を出してもらわないとダメです!」

と言ってきました。しかし本人はその時当然不在で、こっそり聞きました。

偶然違う認め印も持っていて、委任状を書いて出せばいいんですか?(本人じゃないけど)」

「誰が書いたかわからないので、書いてあるものを出して貰えばOKです!」

との返答。その人の目の前で、僕自身が委任状を書いてハンコを押し無事に構造変更と氏名と住所変更が終わった。めでたしめでたし!

ってこれっておかしいよな・・・。でもできたからいいか・・。って。

なんとなくグレーなところがあるのは、もし不備があった時の助け舟になります。とりあえずその書類を追加すればなんとか通してくれると。

知り合いの登録事務員さんなんか、一番近い100円ショップをよく使って、書類が間違っていたらそこでハンコを買ってなんとか通しちゃうとか。そういうのって相当数いると思います。

形式的なハンコが必要だったら、いい加減全て署名でもOKにしてもらいたいよなって。

今宅急便の荷物の受け取りとかって、電子サインが多いですし。その点まだまだ自動車業界は遅いのかなって。電子保適になってきたし、車検証が電子化されるタイミングでこのあたりもう少し変わってくれないかなって。

委任状とかすごくわかりにくいですからね。AとかBとかCとか。それぞれ位置が違うだけで書類をはねられちゃったり。

とりあえず委任者3人の実印と署名があればAだろうがBだろうがCだろうがどこだっていいんじゃないのかなって思っちゃう自分がいます。

さすがに実印を押し直してもらう訳にはいかないですからね。

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コメント

  1.    より:

    以前勤めていた指定工場では事務所に認め印が大量に保管されていました。
    一般的な名字は大体揃っていて、継続車検ではそれを使って書類を作っていました。
    お客様も大半はハンコを持参されていませんでしたので、昔からこんな感じだったのでしょう。
    珍しい名字の方には持参をお願いしていました。
    まぁ、その会社はもう廃業しちゃいましたけど。

    本当にハンコ文化は無駄な手間を増やすだけなので廃れてほしいですね

  2. むきんぽ より:

    仕事をしていて、日頃から全く同じ事を思っていました。
    異業種ですが、同じくボヤきたいです。

    >代筆したとしても通ってしまう。誰が書いたかの照合なんかとりませんから
    >その人の目の前で、僕自身が委任状を書いてハンコを押し無事に構造変更と氏名と住所変更が終わった。ってこれっておかしいよな

    ほぼ同じケースが医療の場面にもあります。私の現場には「委任状」は無いですが、患者様に対し同意を求め、書類に記名や捺印をお願いしなくてはならないものが何種類もあります。

    全く同じように、形骸化した記名や捺印ルールが形だけ残っていて、それは実用場面ではあまり意味を成していないケースがほとんど。それでいて書類が非常に多く、その処理にかかる手間が膨大。紙の仕事をしに行っている訳ではないのに。

    車検証も患者カルテも電子化されている時代、なぜ同意の意思確認だけこんな時代錯誤なアナログ方式なんだろう。そのせいで業務負担が無駄に増える。書類も無駄に多い。もっと効率良く仕事ができるようになったら、提供できるサービスの質もより上げられるのにな。

    形骸化した方法に対して、いつも感じている事です。

  3. MHO より:

    昔勤めていた僕の会社も大量の認め印がありました。某ディーラーにもありました。今は車検で預かるときにOCRにお客さん自ら押してもらうようになりました。コンプライアンスが重視されるようになってきましたからね。

  4. MHO より:

    印鑑なんか誰が押したかわからないんですけどね。結局それを証拠として責任を逃れるための口実になるからですかね?