車を購入するとき、ハイブリッド車とガソリン車のどちらを選ぶべきか。
これは本当に悩ましい問題です。もう何回この手の記事を書いたかわからないくらいです。
例えば同じ車種でも、ガソリン車とハイブリッド車では数十万円の価格差があることがあります。
当然、ハイブリッド車の方が燃費は良い傾向にあります。
では、その燃費の差によって、購入時に支払った価格差を回収できるのか?
5年乗れば元が取れるのか。10年乗れば得なのか。年間走行距離が5,000kmしかない人は、ハイブリッド車を買う意味があるのか。
こういう疑問に答えるため、MHO ENGINEERINGに新しい無料ツールを公開しました。
「ハイブリッド車とガソリン車の維持費比較シミュレーター」です。
実際の購入価格や燃費を入力するだけで、どちらが経済的に有利なのかを計算できます。
目次
ハイブリッド車を選ぶ大きな理由は、燃費性能です。
特に市街地での走行や、信号待ちの多い環境では、ハイブリッドシステムのメリットを感じやすくなります。
しかし、忘れてはいけないのが購入時の価格差です。
例えば、こんな条件で比較してみましょう。
| 項目 | ガソリン車 | ハイブリッド車 |
|---|---|---|
| 車両価格 | 250万円 | 290万円 |
| 実燃費 | 15km/L | 24km/L |
| 価格差 | — | 40万円高い |
この条件で年間10,000km走行し、ガソリン価格を1Lあたり170円とします。
年間の燃料代は次のようになります。
ガソリン車:約113,333円
ハイブリッド車:約70,833円
年間の差額は42,500円です。
つまり、ハイブリッド車を購入すると、年間約42,500円の燃料代を節約できる計算になります。
しかし、購入時には40万円多く支払っています。
この40万円を燃料代の節約だけで取り戻そうとすると、約9.4年かかる計算です。
意外と長いと思いませんか?
もちろん、これは仮の条件であり、実際の車種や走行環境によって結果は変わります。
ここが重要なポイントです。
同じ車でも、年間5,000kmしか走らない人と、年間20,000km走る人では、ハイブリッド車の経済的なメリットが大きく違います。
先ほどの条件で比較すると、次のようになります。
| 年間走行距離 | 年間燃料代の節約 | 40万円の回収年数 |
|---|---|---|
| 5,000km | 約21,250円 | 約18.8年 |
| 10,000km | 約42,500円 | 約9.4年 |
| 15,000km | 約63,750円 | 約6.3年 |
| 20,000km | 約85,000円 | 約4.7年 |
年間5,000kmなら、燃料代だけで40万円を回収するには約19年かかります。
一方、年間20,000km走る人なら5年弱で回収できる計算です。
同じハイブリッド車でも、使い方が違えば経済的な評価が大きく変わるわけです。
だからこそ、僕は車を購入する際、単純にカタログ燃費だけで判断しない方がいいと考えています。
今回公開したツールでは、次の項目を自由に入力できます。
これらを入力すると、燃料代の差や購入価格の回収年数が計算されます。
さらに、5年・10年・15年での総支出や、年間走行距離による損益分岐も比較できます。
グラフも表示されるので、数字だけでは分かりにくい違いも視覚的に確認できます。
例えば、年間走行距離を10,000kmから15,000kmに変えてみる。
ガソリン価格を170円から190円に変更してみる。
それだけで結果が変わります。
自分の使い方に合わせて条件を変えられることが、このツールの一番の特徴です。
整備士として付け加えておきたいことがあります。
車にかかる費用は、購入価格と燃料代だけではありません。
車検、点検、タイヤ交換、ブレーキ、バッテリー、保険、税金。
そして車を売却するときの査定額も関係してきます。
例えばハイブリッド車は、車種や使い方によってブレーキパッドの摩耗が少なくなる場合があります。
一方で、年数や走行距離によっては駆動用バッテリーなどの高額な修理が発生する可能性もあります。
もちろん、すべてのハイブリッド車で高額修理が起こるわけではありません。
ガソリン車にもエンジンやトランスミッションなど、高額修理につながる部品はあります。
そのため、将来の故障費用まで正確に予測することはできません。
今回のツールでは、維持費の差額や売却時の残価を任意で入力できます。
分かる範囲で数字を入れれば、燃料代だけで比較するよりも、自分の想定に近いシミュレーションができます。
ただし、あくまで入力した条件に基づく試算であり、実際の修理費用や査定額を保証するものではありません。
ここは誤解してほしくない部分です。
燃料代だけでは購入時の価格差を回収できなかったとしても、それだけでハイブリッド車を選ぶことが間違いになるわけではありません。
ハイブリッド車には、燃費以外にも魅力があります。
発進時の静かさや、モーターを利用した滑らかな走り。
給油回数が少なくなることも、人によっては大きなメリットでしょう。
逆に、年間走行距離が少なく、購入費用を抑えたい人なら、ガソリン車が合理的な選択になることもあります。
大切なのは、どちらが絶対に優れているかではなく、自分の使い方に合っているかどうかです。
車は決して安い買い物ではありません。
ハイブリッド車を選ぶだけで、数十万円の価格差が生まれることもあります。
その差を燃料代で取り戻せるのか。
何年乗れば元が取れるのか。
年間何km走ればハイブリッド車の方が有利になるのか。
これまで感覚的に判断していたことを、数字で比較できるようにしました。
新車を購入する人はもちろん、中古車でガソリン車とハイブリッド車のどちらを選ぶか迷っている人にも使えると思います。
シエンタ、ヤリス、カローラ、フリードなど、ガソリン車とハイブリッド車を比較したいときにも、実際の購入条件を入れて試してみてください。
スマートフォンでも利用でき、会員登録も必要ありません。
ハイブリッド車は本当にお得なのか?もちろん重量税の減税やらその他諸々の部分でメリットもあります。単純に燃料代だけで比較してもらえるとわかりやすいです。
さらに、途中でハイブリッドバッテリーがダメになって交換を余儀なくされた時、それは残念ながらチーンということにもなってしまいます。
ぜひ、ご自身の年間走行距離と購入予定の車両価格を入力して、確かめてみてください。
▶ MHO ENGINEERING|ハイブリッド車とガソリン車の維持費比較シミュレーター(無料)
皆さんは、ハイブリッド車を選ぶとき、燃費の良さと購入価格の差、どちらを重視しますか?
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。