エンジン不調の原因はオイルの入れすぎ!オイル量を2倍位入れていたキャリィに起きた症状は?

昔出張修理をしたキャリィの症状が印象的でしたので、改めて紹介してみます。

エンジンがかからないということで、出張修理に来てほしいと依頼をうけていってきました。

車はスズキのキャリィでF6Aというエンジンを載せている、キャブレター車です。今の車のように電子制御のインジェクターではない、昔ながらのエンジン制御です。

エンジンがかからない原因は、セルモーターは回っているものの、火がうまく入らないような状態でした。プラグを外してみると、明らかに湿っていた。

プラグを乾かして、クランキングするとなんとかかかったけどすこぶる調子が悪くて、白煙がもうもうと上がりました。

明らかにミスファイヤしているので、原因をたどっていくとディスキャップでした。

ディストリビューターという配電気を使ってるタイプです。ダイレクトイグニッションになる前の制御。キャップの電極部にクラックが入ってるのがわかります。

ここから火花がリークしているようなので、とりあえずディスキャップを交換。エンジンのミスファイヤは止まり、正常に点火するようになりました。

しかししばらくすると、またエンジンが止まってしまう。再度プラグを外してみるとまた湿ってしまっている。

原因は何なのか?

エンジンオイルの量が2倍近く入っていた弊害

エンジンがかかっている時、排気ガスが相当な煙をはいています。明らかに燃焼室にオイルが入り込んでいる症状です。

普通プラグがかぶった位なら、しばらくエンジンをレーシングしていれば、燃焼室内の燃料を燃やし切ることができます。白煙もしばらくすれば止まるはず。

なのに今回のケース、プラグを清掃してエンジンをかけてもしばらくしたらまたプラグがかぶってしまう。これの繰り返しでした。

この原因は何なのか?マフラーから異様な白煙がでる原因は?

もしやと思い、レベルゲージを抜いてみると、どれだけオイルが入ってるかわからないような状態です。

オイルを抜いて、どの程度入っていたか計測してみました。

抜けたエンジンオイルは、明らかに普通じゃない状態でした。

量がすさまじくガソリン臭い。どうやら燃料で希釈されてしまっているようです。

持ってきたジョッキに入れてみた。

なんとその量は5リットルジャスト!

このキャリィですが、オイルフィルターと同時交換をしても3リットルも入りません。2,7とか2,8リットル位のはず・・・。

それが5リットルもエンジンの中に入っていました。

オイルが入りすぎていると、ブローバイが入り込んで不調になる

エンジンオイルの量ですが、少なくてもだめだし多すぎてもだめです。

オイルの量が多すぎるとどのような弊害が生まれるか?まず、オイルパンに規定量以上入っていると、回転するクランクシャフトがオイルパンのオイル油面と接触することがあります。

回転するシャフトが油面をたたくので当然抵抗になり、フリクションが増大して燃費の悪化がまず挙げられます。

そしてさらに入れすぎていると、クランクケース内の圧力が高まってブローバイとして吸気側へ戻される。今回はこれに該当します。

吸気側へブローバイガスというかオイルが戻されるので、すぐにプラグがかぶってしまう。

さらにオイルを入れすぎると、もうエンジン壊れることがあります。本当です。

今回もせっかくエンジンがかかったのに、すぐにプラグがかぶってしまったのはオイルの入りすぎが原因でした。

燃料で希釈されたか、オイルがすでに入りすぎていたか

今回のキャリィを推測すると、オイルは最初から一定以上入りすぎていたのではないか?そのうちにディスキャップに亀裂が走り、点火がリークした。

エンジンが失火することで、失火したシリンダーから混合気がオイルパンへ流入して少しずつオイルの量がさらに増えていった。

結果、5リットル入っていたということではないかなと。

オイルを新油に入れ替えて白煙が出なくなるまでレーシング

オイルとフィルターを新品に交換して、オイルの量はきちんと規定量以下で調整。リークしていたディスキャップを交換したことで、失火もおさまりました。

あとは燃焼室内に溜まったオイルやら未燃焼ガスやらを焼き切って修理は終了。しかしものすごく白煙がモウモウと出てきました。ターボを交換した直後のようで、相当な量がエンジン内で蓄積されていた。

オイルの入れすぎは百害あって一利なしです。オイル下がりやオイル上がりをして、

「どうせエンジンオイルは減るんだから多めに入れておこう」

これもNGです。オイルは規定量をちゃんと守って、減ってきたら随時補充をかけないと駄目です。

オイル量が2倍以上入っていたエンジンは、すぐにプラグがかぶってしまう症状を引き起こしていました。

オイルの量は月に1回程度は確認するようにしましょう。

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