エンジンにいい指定オイルの選び方!0W-20と5W-30の使い方の実例などを紹介

仕事柄、いろんなメーカーの車と触れ合っています。整備をする上で基準となるのは整備書やメンテナンス基準。それとメーカー指定の交換時期。これらに則って、整備士なりの味付けを加えて整備業務に励んでいます。

お客さんからよく相談されるのは、エンジンオイルのことについて。

オイル交換をオーダーされるとき、どんなオイルを入れればいいかな?などの相談を受けます。うちのお店はカーショップの量販店みたいに、相当数のオイルをラインナップしているわけではないですが、数種類のオイルを置いています。

オイル選びは、オイルの種類が多いほどまよってしまいます。今日は指定粘度での使い分けについて実例を挙げてみます。

説明書に記載の指定粘度が2種類ある場合

今の新車で一番多いエンジンオイルの指定粘度というと、0W-20だと思います。0W-16や0W-8などという超低粘度オイルも出てきましたが、メイン市場は0W-20。

説明書をみると、0W-20の他に5W-30という記載がある車種も多いです。この場合、0W-20と5W-30の粘度については指定のグレードであれば使用可能ということです。

0W-20と5W-30。この2種類のオイルをいかに使い分けるか。これがポイントになります。

0W-20のオイルのほうがサラサラで低燃費に貢献するエンジンオイルです。5W-30は0W-20よりも粘度が高くて油膜がしっかりしているオイルになります。

気温が低い時期は0W-20を入れて、気温が高くなったら5W-30を入れる。これが使い分けとしたらベストになります。

オイル交換を6月と12月に行ってオイルを使い分ける

メーカー指定のオイル交換時期は1年15000kmというものが多いです。軽自動車はもう少し短くなります。

この基準にはシビアコンディションは含まれていません。使い方が厳しいシビアコンディションはこの半分でオイル交換を推奨しています。

日本で使う車は渋滞なども発生するし、シビアコンディションに該当するケースが多いので、オイル交換は半年に1回の年2回をお勧めします。

年間2回のオイル交換を実施すれば、オイル関係でのエンジントラブルはほとんど発生しないです。営業車などで月に5000km以上走行するタクシーなどは除外して考えてください。

年間2回オイル交換をするとして、最適なタイミングはどこか?一例をあげると、6月と12月がお勧めです。どのように実施するか?

6月のオイル交換で、説明書に記載されてるオイルのうち、粘度が高いほうを入れる。

0W-20と5W-30が使用可という時は、数字が大きい5W-30を入れるという事。

6月から外気温は少しずつあがり、8月ごろには夏でピークを迎えます。外気温が35度オーバーでエアコンも使う過酷な時期。粘度の高いオイルでしっかりした油膜でエンジンを保護します。

そして12月、今度は冬が訪れるので0W-20のオイルに入れ替える。一番の狙いは始動性です。低粘度オイルをいれると、エンジンのクランキングが軽くなるので、バッテリーが少しくたびれていてもエンジンがかかりやすくなる。

もちろん、冬は外気温が寒いため、オイルも固くなります。柔らかい粘度の0W-20を入れて、寒さのピーク1月、2月を過ごす。

寒冷地ならば12月はスタッドレスタイヤに履き替えシーズンです。タイヤ交換と一緒にオイル交換を実施すると二度手間にならなくてお勧めです。

走行距離が伸びてきたら5W-30にする?

走行距離が10万キロをこえて、エンジンもくたびれてきた・・。

オイルは固めの5W-30をいれようか?こう考える人もいると思います。10万キロ走行していれば、エンジン各部の摩耗が進んでクリアランスも確かに広がってきます。

より油膜の厚い5W-30のオイルを通年を通して使うという考え方もアリだと思います。シリンダーの摩耗が進んでくると、固いオイルによって圧縮を回復させるという理屈もあながち間違っていません。

ただ、10万キロをこえてくるとオイルの消費が新車時よりも進んできます。このオイルの量についてもきちんと管理をしていかないと、思わぬトラブルに発展します。

今僕が乗ってる車は1000km走行するとレベルゲージの半分くらいまでオイルが減っています。アイドリング時にはやはり若干の白煙が出ているので、オイルが燃えていることが想像できます。

エンジンオイルの選び方って、それこそ無限の組み合わせがあると思います。種類なんか相当数でていますから。

オイル選びで迷ってしまうのならお店の人にお任せするのが一番です。どんなオイルを入れようかなと迷うのもカーライフの楽しみであると思います。

自分に合ったフィーリングのオイルを見つける作業は楽しいです。

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