僕が、自動車学校に通っているときに教官に言われた
「エンジンブレーキ下さいって車屋さんに言った卒業生がいる」
僕は自動車学校の講義でエンジンブレーキというのはフットブレーキのような物理的ブレーキじゃないよと教わっていたので、そういう人もいるんだぁと思った。
そうしたら、先日定期点検に行ったときのこと。
「エンジンオイル満タンに!エンジンブレーキも満タンにしてください」
と、言ってくるお客さんがいたと先輩が言った。
この不可解な発言はもしかしたら僕が教官に言われた卒業生じゃあるまいな・・・などと思っていたら年配の方でした。
で、エンジンブレーキです。これは要するにエンジンのポンピングロスというものを逆手に取ったブレーキであるということ。簡単に考えるとこうだ。下り道を走行中。当然エンジンはかかっている。ギヤも入っている。アクセルをONにしていなければ、それらが動くこと自体が抵抗になるからブレーキになると。
マニュアルなら低速のギヤに入れば入るほどエンジンブレーキは強くなる。
そして、大型の排気ブレーキはどうかというと、これはさらにアクセルOFF時にマフラーの途中を閉じてしまう。そうすると排気が出来ないので排気ガスがエンジンに戻されて吸気ができなくなるのでなおさらエンジンブレーキはかかるということだ。
こうかんがえると、バルブマチックのように吸入空気量をバルブリフト量で制御する場合はエンジンブレーキの利きが弱くなるというのが良くわかる。
なので、スロットルバルブは残されているのがほとんどだ。ともかくエンジンブレーキ下さいというのは一種のジョークになりつつあるので、たまに聞くと新鮮なのだった。