タイヤのインチアップとインチダウンのメリットとデメリットなど

車のタイヤ、ドレスアップ目的でインチアップをしている人はたくさんいます。インチアップをすることで見た目がかっこよくなる。

逆にインチダウンをすることでもメリットが生まれることがあります。今日はタイヤのインチアップ、インチダウンについて考えてみます。

インチアップ・インチダウンとは?

まずはざっと説明。インチアップ・インチダウンというものはそもそもどういうことなのか?車にはそれぞれ標準でタイヤサイズが決まっています。

運転席ドアの部分を開けてみると、タイヤサイズを表記してあるステッカーが貼ってある。例えば165/65R13など。

この場合R13というのが、インチをあらわしています。13インチが標準であるということ。これよりも大きなインチにするのがインチアップ。

逆に小さなインチにするのがインチダウンということです。

標準サイズより大きなインチを履かせることをインチアップ、小さなインチを履かせることをインチダウンといいます。

インチアップのメリット

1枚目と2枚目の写真、明らかに2枚目のタイヤの方がかっこよく見えませんか?ホイールの部分が大きくてタイヤが薄い。

見た目が大きく変わります。

インチアップをすることでのメリットは2つ。このように見た目が変わる。かっこよく見えるということ。車のドレスアップにホイールやタイヤを交換する理由はこれにあたります。

そしてもうひとつのメリットがタイヤの扁平率を低くすることで、高速走行などの性能があがる。車のレースをイメージしてください。

1枚目のタイヤを履いてるレーシングカーと2枚目のタイヤを履いてるレーシングカー。どちらが、高速コーナーでグリップ性能が高いというと2枚目になります。

1枚目のタイヤはタイヤが分厚くてカーブを高速でカーブを曲がろうとするとたわみますよね。これだけゴムの部分が分厚いわけですから。だけど2枚目のタイヤはゴムの部分が薄くてたわんだりよじれることが少ない。つまり速く走るには適している。

車をレース仕様にしたりチューニングしたりすると、エンジンの出力をあげたりします。ノーマルのタイヤだとその出力に対してタイヤが負けてしまう。

これをインチアップしてグリップなどの性能を上げるわけです。インチアップのメリットです。

インチアップのデメリットは?

逆にインチアップをするとデメリットも発生します。それはタイヤのクッション性がなくなるということ。扁平率が低くなればなるほど乗り心地が固くて悪くなります。

タイヤって分厚いほうが当然のことながらクッション性に優れているわけ。これがインチアップのデメリットその1。

そしてもうひとつのデメリットは価格が高いということ。サイズにもよりますが、当然インチを上げるとタイヤの値段があがる。純正が5000円程度で買えるタイヤ、1インチ上げると7000円になる。こんなイメージです。

インチダウンのメリットは?

インチダウンについてです。

まずインチダウンをすることでのメリット。雪国に多いのですが、雪が降ったらノーマルタイヤだと走行ができません。スタッドレスタイヤに履き替える必要があります。

もしインチダウンができる車であったら、スタッドレスをインチダウンする人が多いんです。その理由はやはり価格です。

純正サイズのタイヤとインチダウンしたタイヤ価格差が1本2000円もしたら、4本合わせると8000円安くなるわけです。

スタッドレスを履いている冬って、あまりスピードを上げて走らない。それよりも古くなったスタッドレスを気軽に新品に交換ができるサイズにしたほうがメリットが大きい。

ランニングコストを考えると、スタッドレスタイヤをインチダウンする人が雪国では多いです。

インチダウンのデメリットは?

当然メリットがあればデメリットもあります。

インチダウンをすることでのデメリットは、やはりグリップ力の低下が挙げられます。

例えば、同じ車種でノーマルグレードとスポーツグレードでタイヤサイズが違うということはよくあります。もし、フロントブレーキの大きさが共通であれば、おそらくインチダウンをすることが可能です。

しかし、スポーツグレードにはそれに見合ったタイヤが設定されている。これをインチダウンすると当然エンジンのパワーに対して、タイヤが負けてしまう。つまりグリップが足りなくなるわけです。

いたずらにインチダウンをすると、グリップが不足するといったことが発生します。

まとめると

まとめてみます。

インチアップのメリット

・見た目がかっこよくなる

・走行性能があがる

インチアップのデメリット

・乗り心地が悪くなる

・価格が高い

インチダウンのメリット

・ランニングコストが安くなる

インチダウンのデメリット

・グリップが不足する

上手にインチアップ・ダウンをすることで結果よくなることも多いです。例えば昔なら155/65R13といったサイズが軽自動車には主流でした。今は155/65R14が主流です。

インチアップをする基本はタイヤの外形を変えないこと。タイヤの外形が大きくなったり小さくなったりするとスピードメーターが狂います。しかし、車検の検査では若干の範囲があるので、そこに収まってれば外形が若干変わってもOK。

この場合、155/65R13の車を155/65R14にインチアップすると逆にタイヤ代が安くなることも考えられます。

インチダウンすると必ず値段が安くなるわけじゃありません。どれだけそのサイズのタイヤがたくさん使われているか?ここがポイントです。

ミニバンであれば195/65R15など。たくさんの車種が同じサイズを使うことで、タイヤ全体のコストが下がる。主流のタイヤサイズに合わせることでコストは下げられます。

このあたりを上手く考慮してタイヤサイズを変えることがポイントです。