真夏と真冬はオイルの劣化が激しい!冬こそちょい乗りを避けて長く走るべき理由とは?

夏が終わって、少しずつですが涼しくなってきました。朝晩に限って言うと、寒いと感じる時もあります。

車にとっても衣替えの時期で、詳しい人ならオイル交換時の粘度を柔らかいものに入れ替える人も居るかと思います。

真夏と真冬って、エンジンオイルにとって過酷な状況下であることをご存知でしょうか?

真夏はオイルにとって過酷だという事はイメージしやすいです。

外気温がそれこそ35度を超える中で、車はエアコン全開。そこに渋滞などが発生すると、油温もガンガンと上昇を続けます。

オイルって130度を超えてくると黄色信号です。ある一定のボーダーラインを超えて温度があがってしまうと、急激に性能が劣化してしまうんです。

サーキット走行などをすると、相当油温があがるので、チューニングカーには必ずと言っていいほどオイルクーラーが後付けされています。

真夏は熱という観点で、エンジンオイルに過酷な状況下にあります。

真冬のちょい乗りは真夏の渋滞と同等位オイルに厳しい理由

真夏の渋滞はオイルにとても過酷な状況下であるということは容易に想像がつきやすいです。

これと同じくらいオイルにとって厳しいのが、真冬のちょい乗り使いです。

真冬の外気温はそれこそ氷点下です。車のヒーターを思い浮かべてもらうとわかりやすいですが、ヒーターってエンジンをかけた直後はききません。

何故かというと、エンジンのクーラントを利用しているからです。エンジンが温まって、クーラントが熱をもってこないとヒーターは効きません。

熱くなったクーラントを室内のヒーターコアに引っ張って、そこからファンモーターで送風してヒーターが成立します。エンジンが温まっていないとヒーターは効かないわけです。

ここで夏と冬の違いを考えてみます。外気温が30度超えのエンジンスタートと、氷点下でマイナス5度からのエンジンスタートでは、暖機時間に違いが出ます。

キャブレター時代はチョークを使って、エンジンを始動していましたが、電子制御の現在では水温センサや吸気温度センサからの信号を元に、コンピューターが適切な燃料噴射を行っています。

エンジンは一発始動できるけど、温まるまで時間がかかる。

エンジンって、完全暖機後にクリアランスが適正になるように設計されています。どういうことか?

エンジンが冷えている状態って、ピストンとシリンダーに若干の隙間があるとイメージしてください。それが完全暖機をすることで、ピストンが新円に膨張してシリンダーとの隙間がぴったりになる。

これがオイルとどのような関係があるか?

外気温が低いとオイルの燃料希釈が起こる

エンジンが完全暖機をしていないと、クリアランスが適正でありません。

そして、外気温が低いと混合気がうまく燃焼室へいきわたらない為、燃料を増量して吹いています。

普段より濃い混合気がシリンダーの中に入る。そして、クリアランスが広い為、燃料希釈が起こります。これがオイルにとってよくないんです。

オイルの中にガソリンが混ざると粘度を失ってサラサラになってしまいます。クリーンディーゼルでは燃料希釈を嫌って、オイルレベルゲージに印が付いている車があるんです。

レベルゲージのLOとFULLのさらに上にXマーク。FULLからXマークまでオイルの量が増えていたら、燃料希釈がかなり進行しているのでオイル交換をしてくださいという目安です。

真冬のちょい乗りは、エンジンが完全暖機前に停止することもあり、オイルにとって非常に厳しい状態となります。燃料で薄まってしまうから。

真冬はこのような理由でエンジンオイルにとって非常に過酷な状況にあるといえます。

暖機時間は短くてもいいが、完全暖機するくらいは走行したほうがいい

僕は家から会社の距離が近いため、下手したらファーストアイドルが下がり切る前に会社に到着してしまうこともあります。

今の時代、暖機運転はコンピューターが適切な燃料制御をするので、長くとる必要はありません。しかし、完全暖機が終わる前にエンジンを頻繁に停止するのはよくないです。

通勤距離が短いとどうしても起こりがちですが、暖機が終わる前にエンジンを停止すると、マフラーの中にも水がたまったりする弊害もあります。

もちろんシビアコンディションに該当するので、メーカー指定の半分くらいのスパンでオイル交換をしないと駄目です。

真夏と真冬はそれぞれ違った理由でエンジンオイルに過酷な状況下にあります。距離を走っていないからといっても、オイルは劣化しているので時間軸で交換をするようにしてください。

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