オイル交換をしたが為にエンジンが壊れてしまった2つのケース!エンジンが末期の場合は危険

長い事整備士をやっていると、この車オイル交換したらヤバいかなぁ・・・。という車体に遭遇することがあります。

今回はオイル交換をしたが故にトラブルにつながってしまったケースを2つ紹介します。

オイル交換後に白煙が止まらなくなったベンツ

ベンツのC240というモデルです。

車検で入庫してきましたが、とにかくオイル交換というものを本当にしないお客さんでした。入庫してきてオイルをチェックすると、ゲージにほとんど付着しない状態で、確認すると真っ黒。

どの位オイル交換をしてこなかったかが不明なほどでした。当然オイルとフィルターを同時に交換することをお勧めしたんです。

オイルの量が結構入って、7リットル弱入ったのを覚えています。オイル交換をして車検整備を進めていくと、アクセルをふかしたとたんモクモクと白煙が上がるようになりました。

どういうことかというと、今までオイルがほとんど入っていなかったから、白煙が出ようにも出なかった。新油を入れたことで、実はオイルを相当喰っていたという事実もわかってしまった。

その煙っぷりが相当な白煙で、排ガステストはクリアできたものの、最終的にはヘッドをOHするという結果になりました。

エンジンオイルによるフラッシング効果もアリ、汚れが落ちてしまったということも要因として挙げられます。

オイル交換をしたのち、数キロ走ってエンジンブロー

続いても鮮明に覚えています。車はヴォクシーで、こちらも車検整備で入庫してきました。

エンジンを吹かすとガラガラとイヤーな打音がしていました。いつエンジンが駄目になるのか正直わからない状態です。

オイルレベルゲージを抜いてみると、やはり量が付いてこなくて真っ黒。オイル交換をせざるを得ない状況でした。

オイルとフィルターを交換して、白煙こそ出てなくて排ガスもクリアして車検整備は終わったんですが、納車途中でまさかのエンジンブローです。

いつ駄目になるかわからないエンジンでしたが、まさかのタイミングでのブローです。

こちらはリビルトエンジンへの載せ替えになりました。

打音が出ているエンジンはいつ駄目になるかわからない

このように、打音が出ているエンジンってオイルを交換すると一気に駄目になるケースがあります。

何故かというと、今までスラッジまみれのオイルがすこーしだけあったエンジンに、新油で規定量満たされるとどうなるか?

詰まっているスラッジがオイルに乗って移動してストレーナーを一気に詰まらせることも考えられます。

もちろん、新油を入れたタイミングでたまたま壊れてしまうということもありえます。

いずれにしろ、エンジンから嫌な打音が出ている場合、オイル交換をすることで症状が一気に悪くなることだってあるので注意が必要です。

もし打音がするエンジンだったらどうすればいいのか?

それではエンジンから嫌な打音がでている場合のオイル交換はどうするべきか?

最善の方法を上げるのなら、一度オイルパンをはがしてみるべきだと思います。オイルパンをはがして、ストレーナーの状態を点検する。

もしスラッジでストレーナーがふさがっていたら、掃除をしてきちんとオイルが吸い込めるようにしてあげる事。

オイルパンの中だけ清掃しても、焼け石に水のところがありますがやらないよりはやったほうがいいです。

その後は、エンジンオイルを使ってフラッシングしてさらに新油を入れるなどするのも効果的です。間違っても即効性のフラッシング剤などは使わないこと。

それでもメタルにダメージをおっているエンジンの場合、オイルを交換しても駄目になる可能性もあります。

オイル交換をしたがために、エンジンが壊れてしまうなんとも皮肉な2つのケースでした。

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