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パサート V6 タイミングベルト交換

V6パサートです。
タイミングベルト交換で入庫


とりあえず、何も見えないのでいろいろと外していきます


この手の車は、バンパーを外して、コアサポートが外せます。が、エアコンの配管などを
切り離す必要があるので、サポートはずらした状態で我が社はおこなっています


補機ベルトを外して、タイミングベルトカバーを外してようやくここまで


いわゆるハイメカツインカムですね


トヨタのV6と似たような感じ?


このエンジンですが、カムのスプロケットをはずしてしまうと、カムとスプロケットがずれてしまいます。
どういうことかというと、国産みたいにシャフトにキー、もしくはボッチがあって、そこにスプロケットがはまるといった構造を
取っていません。

オイルシールを交換する際には、カムとスプロケットの位置を合わせるのにはSSTが必要になります。
通常のタイミングベルト交換だけであれば、自分でスプロケットとカバーなどに仮想のタイミングマークを設定して
組み上げることはできます。

カムシャフトスプロケットはテーパー形状になっているだけなのです


コアサポートを前にずらしている図


オーナーからはオイルシールの交換もオーダーされているので、スプロケットを外す。
ディーラーよりSSTを借りて来ることに


オイルシール、ウォーターポンプを交換


どうでしょうか?カムシャフトにはキーみたいなものがありません。

これではスプロケットがどこの位置にはまるかわからないのです。


なので、このエンジンは、スプロケットでタイミングを合わせるということではなくて、

カムシャフトとクランクスプロケットでタイミングを合わせるということになります。

カムシャフトをSSTでロックさせ、そこに圧縮上死点にあわせたクランクスプロケットでタイミングを合致させる。
そして、タイミングベルトをかけて、カムシャフトのスプロケットは最後にロックというようなイメージ


シャフトには平らになっている部分がありますが、これは、スプロケットの金具をあてがう部分なので、
実際にはスプロケットとカムシャフトはフリーの状態です。その金具を使って、カムとスプロケットをロックするんですが、
カムシャフトをロックさせた状態でないと駄目というわけです


スプロケット


ある程度の位置にセット


そしてこのSSTのバーで左右のカムをつなぎます。スプロケットの金具に合致する穴が開いているので、
そこにはめてカムをロック。


そして、ベルトをかけて、カムシャフトとスプロケットをロック。ということになります。


このような使い方です

ベルトをかけて、最後にカムスプロケットのネジをロック。55N・m

ということでパサート V6のタイミングベルト交換レポートでした。