スイフトに乗ってるお客さんからエンジンチェックランプが点灯したということで、相談を受けました。
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スイフトの型式はZC31SでエンジンはM16Aを積んでいます。
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入庫した時は、エンジンチェックランプが点灯しっぱなしの状態になっていました。
とりあえず、診断機をつないで故障コードを読み取りました。
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するとP0171空燃比リーン異常というものを検出していました。
ただし、コードは現在故障コードではなくて過去コードとしてです。とりあず、故障が出たときのパラメーターを読み取ってみる。
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これを読み取ると、時速47kmほどでエンジン回転は1678回転の時。水温は93度だったので、ほぼ完全暖機状態であったことがわかります。
フィードバック制御はクローズなので、フィードバック制御中です。
続いて、コードはそのままにデータモニタモードにして、各センサの動きを点検。
O2センサとAFセンサは電圧がきちんと変動しています。この手の故障コードが出ると、真っ先にO2センサを疑う整備士がいますけどそれはNG。
目次
エアフロを外して点検してみる
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整備マニュアルのフローを見ると、僕が点検しているところではないところを点検せよ!と書いてありますが、過去の経験からちょっと気になったのでエアフロを点検しました。
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というのも、一度似たような症例でエアフロが駄目だった修理を体験したことがあります。
今回このスイフトは、故障しているようなそぶりは一切なく、エンジンも絶好調で症状がまったく出ていません。
エアフロを単体点検しましたが、まあとりあえずはシロとしておきます。
二次空気を吸っていないかの点検
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続いては、二次エアの吸い込み点検をしていきます。
今回は予定があり、ざっとした点検と診断しかできませんが、もう少し掘り下げてみます。
エアフロを通過してエンジンに取り込まれる空気以外、どこかからエアを吸っていないかの点検です。
エンジンの疑わしいところをパーツクリーナーを吹きかけていきます。もしエアを吸い込んでいるのなら、エンジンのアイドリング回転に変化がでるはず。
インマニのパッキンなどいろんなところにパーツクリーナーをかけましたが、症状はなにも変わらず。エアダクトも外して目視点検をしてみましたが異常なし。
続いてブレーキ倍力装置の負圧ホース。このホースをしぼめて空気が通らないようにしてみます。
しかし、特に問題なし。
このスイフトはブレーキマスターシリンダーと倍力装置の間に妙なパッキンを使っています。ここから二次エアを吸い込むことがたまにあるので、ブレーキ倍力装置の作動点検をしてみました。
こちらも問題なく正常。
この時点でタイムアウト。故障コードのパラメーターを保存しておいて、一旦コードを消去しました。
とりあえずオーナーにはもう少し乗ってもらうことに。今までの流れで考えると、やはり二次エアの吸い込みが怪しいと思いますが、もう少し症状が表立って出てくれれば確定できるんですが・・。
ちなみにO2センサは2万円オーバー。エアフロも2万円近いです。
高額なセンサだけに、誤診は許されません。本当はブースターとマスターシリンダーを外してパッキンの状態を点検したかったのですが、車を預かれなかったのでここまで。
故障コードを消してテスト走行をしましたが、やはり再現はできませんでした。しばらく走りこまないとチェックランプが点灯しないと思います。
過去故障コードになると、診断と修理が難しい。ある程度疑わしいところを予防整備的に手を入れるようになるけれど、部品が高額なので。もう少し症状が進むのを待って、次回は時間をもらうようにしたいと思ってます。
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ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。