日記・戯言

「ネットで買ったタイヤ、どこで付ける?安さだけで選ぶと困ることもある」

8月21日にピレリジャパンが、二輪車用タイヤについて「取り付け対応の実店舗」や「WEB認定店」での購入を推奨する案内を出しています。

背景には、個人間取引で買ったタイヤが保証対象外になった事例や、リコール対応が遅れた事例もあるとのことです。

これは二輪タイヤの話ですが、ここから「ネットでタイヤを買う時代に知っておきたいこと」へ広げれば、車ユーザーにもかなり身近な記事になります。

ネットでタイヤを買う人が増えたけど、安さだけで選ぶと困ることもある

タイヤって、昔に比べて本当に買い方が変わりました。

以前なら、

「タイヤが減ってきましたね」

「じゃあ交換してください」

と、車屋さんやタイヤショップでそのまま注文して交換するのが一般的でした。

ところが今は違います。

ネットで検索すると、とにかくたくさん出てきます。

しかも安い。

同じサイズでも、

「え?こんなに値段が違うの?」

と思うことがあります。

僕も整備の仕事をしてきたので、お客さんから、

「ネットでタイヤ買ったんだけど、付けてもらえる?」

という相談を受けることはありました。

もちろん、ネットでタイヤを買うこと自体が悪いわけではありません。

ただし、タイヤは「買ったら終わり」の商品ではないんです。

ここを知らないと、あとから困ることがあります。

タイヤは自分で取り付けられない人がほとんど

ネット通販で家電を買った場合、届けばそのまま使えます。

タイヤはそうはいきません。

ホイールへの組み替え。

バランス調整。

車両への取り付け。

廃タイヤの処分。

場合によってはゴムバルブの交換。

こういった作業が必要になります。

つまりネットで1本8000円のタイヤを見つけて、

「4本なら3万2000円!安い!」

と思っても、実際にはそこから工賃などが必要になるわけです。

そして一番困るのが、

「持ち込みタイヤは交換していません」

というお店もあること。

買ってから取り付け先を探すのではなく、先に確認しておいたほうがいいです。

同じサイズなら何でもいいわけではない

例えば、

155/65R14。

タイヤにはこういったサイズが書いてあります。

では、この数字さえ同じなら何を買ってもいいのか?

実際にはもう少し確認することがあります。

ロードインデックス。

速度記号。

タイヤの種類。

車によってはメーカー指定や推奨条件もあります。

最近ではEVなど車重の重い車も増えています。

「サイズが同じだから付くだろう」

だけで選ぶのはおすすめしません。

僕がネット購入で一番確認してほしいのは製造時期

もうひとつ気になるのが、タイヤの製造時期です。

タイヤの側面を見ると、製造された時期を確認できます。

例えば「2526」のような表示なら、2026年の第25週に製造されたタイヤという意味です。

ネット通販だから古いタイヤが届く、と言いたいわけではありません。

ただ、極端に安い商品を見つけた場合、

「どうして安いんだろう?」

と一度確認する癖はつけたほうがいいと思います。

型落ちなのか。

製造から時間が経っているのか。

単純に販売店が安いだけなのか。

理由はいろいろあります。

タイヤはゴム製品です。

溝だけではなく、年数も状態を見る重要なポイントになります。

中古タイヤはさらに慎重に

特に僕が慎重になってほしいと思うのが中古タイヤです。

写真を見ると、

「溝たっぷり!」

「まだまだ使えます!」

と書いてある。

確かに溝はある。

でもタイヤというのは、溝だけでは判断できません。

過去にパンクしているかもしれない。

内部にダメージがあるかもしれない。

空気圧が極端に低い状態で走っていたかもしれない。

保管状態が悪かった可能性もあります。

外から見ただけでは分からない部分があるんです。

今回ピレリジャパンも二輪車用タイヤについて、適切なサポートやトレーサビリティなどの観点から購入先について案内しています。個人間取引の商品で、不具合保証の対象外になったケースも紹介されています。

四輪車と二輪車では事情が違う部分もありますが、「タイヤは価格だけで選ぶ商品ではない」という点は共通していると思います。

ネット購入には大きなメリットもある

ここまで読むと、

「じゃあネットで買わないほうがいいの?」

と思うかもしれません。

そんなことはありません。

僕はむしろ、条件さえ理解して使えばネット購入は非常に便利だと思っています。

価格を比較できる。

好きな銘柄を選べる。

近所では扱っていないタイヤも買える。

そして何より、店頭価格より安く買えるケースがあります。

問題なのは、

タイヤ代だけを比較してしまうことです。

タイヤ本体。

送料。

交換工賃。

バランス調整。

廃タイヤ処分。

バルブ交換。

これらを全部含めた「総額」で比べたほうがいい。逆にホイール付きで買ってしまう方がお得になることもありますしね。

買う前に取り付け先を決めておく

僕ならネットでタイヤを買う場合、順番を逆にします。

まず取り付けてくれるお店を探す。

持ち込み可能か確認する。

工賃を聞く。

そして必要なタイヤサイズや条件を確認してから注文する。

これなら、

「タイヤ届いたけど、どこも付けてくれない!」

という事態を避けられます。

最近ではネットで購入したタイヤを、提携している取り付け店へ直接送れるサービスもあります。

自宅にタイヤ4本がドーンと届いて、

家族から、

「これ、どこに置くの?」

と言われる必要もありません。

タイヤはネットで買える。でも最後は車に取り付ける部品

ネット通販が普及して、車の部品も簡単に買えるようになりました。

これは本当に便利です。

ただ、タイヤだけは忘れないでほしい。

最終的には、

時速100km近い速度で道路と接している部品です。

車の中で道路に直接触れているのは、基本的にタイヤだけ。

だから僕なら、

「一番安いやつ!」

だけでは決めません。

ネットで安く買うのは全然あり。

でも、

サイズは合っているか。

製造時期はどうか。

どこで交換するのか。

全部込みでいくらになるのか。

最低限ここまで確認してから買う。

ネット通販が当たり前になった今だからこそ、タイヤも「値段」ではなく「買った後まで含めて選ぶ」ことが大切だと思います。

タイヤは空気圧で摩耗具合が変わります。TPMSを装着していつもモニターすると便利です