このたび、新しい電子書籍『辞めていく整備士たち』をAmazon Kindleで出版しました。
今回の本は、これまで出版してきた自動車の故障や整備に関する本とは、少し方向性が違います。
テーマは、自動車整備士の離職についてです。
僕自身が約25年間、自動車整備の業界に身を置いてきた中で経験したこと、感じてきたこと、そして今まで胸の中にあった想いを一冊にまとめました。
目次
つい先日、以前勤めていた会社で、また一人退職者が出たという話を聞きました。
僕が会社を離れたあとも、こうして人が辞めていく。
もちろん、退職には人それぞれの理由があります。
給料の問題、労働環境、人間関係、将来への不安。家庭の事情や、まったく別の仕事に挑戦したいという人もいるでしょう。
ただ、長年この業界にいた僕からすると、整備士が辞めていくという話は、もはや珍しいことではなくなってしまいました。
自動車整備士が不足していると言われて久しいですが、これから先も人材の流出は続いていくのではないかと感じています。
業界全体の離職率が実際にどう推移するかは別として、少なくとも僕が見てきた現場では、人が辞めていく流れが止まっていないのです。
とはいえ、今回の本を読んでもらううえで、一つ伝えておきたいことがあります。
それは、僕自身の退職が、おそらく一般的な自動車整備士の退職とは少し違うということです。
僕は整備士から自動車検査員、サービスフロント、管理職など、さまざまな立場を経験してきました。
そして長年続けてきたブログやYouTube、SNSなど、会社以外の活動も積み重ねてきました。
今回の退職は、そうした活動を本格的に仕事にしていくための決断でもあります。
そのため、僕の退職までの過程が、これから会社を辞めようとしている整備士さんの参考になるかといえば、正直なところ、そこまで参考にはならないかもしれません。
誰もがブログを長年続けているわけでもなければ、SNSやYouTubeで収益を得ているわけでもありませんからね。
だからこそ、この本は「整備士が会社を辞めて成功する方法」を教えるような内容にはしていません。
整備士という仕事が嫌いになったわけではありません。
むしろ、僕は今でも自動車の構造や故障診断、整備技術そのものが好きです。
だからこそ、長年この仕事をしてきました。
それなのに、整備士という職業から離れていく人が後を絶たない。
技術が必要で、責任も重く、資格まで求められる仕事なのに、なぜ人が定着しないのか。
自動車の技術はどんどん進歩している一方で、現場で働く人たちの待遇や働き方は、それに見合う形で変わってきたのでしょうか。
もちろん、すべての整備工場が同じ状況というわけではありません。
働きやすい職場もあれば、待遇改善に真剣に取り組んでいる会社もあると思います。
それでも、僕が約25年間見てきた現実には、いろいろと思うところがあります。
今回の本には、そうした実体験と、これまでなかなか文章にできなかった気持ちを込めました。
この本は、退職を勧めるためのものではありません。
今の職場で頑張り続けることも、一つの選択です。
別の整備工場へ転職することも、まったく違う業界へ進むことも、本人が考えて決めることだと思います。
ただ、現場で働いている人たちが何を感じているのか。
そして、長年この業界にいた一人の整備士が、なぜ会社を離れるという決断に至ったのか。
その一つの記録として読んでもらえればと思います。
これから整備士を目指す若い人にも、現場の現実を知るきっかけになれば嬉しいです。
電子書籍『辞めていく整備士たち』は、Amazon Kindleで販売中です。。
興味のある方は、ぜひ読んでみてください。
自動車整備士という仕事が、これから先も若い人たちに選ばれる職業であってほしい。
そんな想いも込めて書いた一冊です。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。