帯広日産がEVバッテリー保証を11年へ延長。中古サクラも選びやすくなるか

帯広日産が、2026年10月からEVの駆動用バッテリー容量保証を独自に延長するそうです。

これは少し驚きました。

メーカー保証は初度登録から8年ですが、そこに帯広日産が独自で3年分を追加し、合計11年間保証するという内容です。

走行距離の上限は16万kmのままですが、バッテリー容量がメーカー保証と同じ基準で8セグメント以下まで低下した場合、修理や部品交換によって9セグメント以上まで回復させるとのこと。

対象はリーフやサクラなど、同社が扱うEV全般です。

ディーラーがここまで踏み込んで、駆動用バッテリーの保証を独自に延長してくるとは思いませんでした。

特に帯広という地域を考えると、非常に興味深い取り組みです。

北海道は冬の気温が低く、ヒーターの使用量も増えます。

EVは外気温が低い環境では航続距離が短くなりやすく、さらに北海道では本州よりも1回あたりの移動距離が長くなるケースも多いと思います。

つまり、EVにとって決して楽な使用環境ではありません。

そんな地域だからこそ、ユーザーにとって一番不安になりやすい「バッテリー」を長期間保証する意味は大きいと思います。

個人的にさらに面白いと思ったのが、中古車にもこの延長保証を引き継げる点です。

帯広日産が新車で販売したEVを下取りし、その後中古車として再販する場合にも、残っている延長保証を適用するとのこと。

中古EVで一番気になる部分は、やはり駆動用バッテリーです。

ガソリン車であれば、エンジンやミッション、補機類など、ある程度状態を確認する方法があります。

しかしEVの場合、バッテリーの劣化具合が将来的な航続距離や車両価値に大きく関わってきます。

「中古のEVは安いけど、バッテリーがどれくらい持つのか分からない」

ここが購入をためらう理由になっている人は多いはずです。

そこに11年・16万kmという容量保証が付いてくるのであれば、かなり安心感は変わってきます。

特に日産サクラのような軽EVは、中古価格次第では非常に面白い存在です。

近距離移動が中心で、自宅充電ができる環境なら、用途によってはかなり使いやすい車です。

それでも中古車となると、どうしてもバッテリー状態が気になります。

今回のように保証が残っている個体であれば、「中古のサクラなら買ってもいいかも」と考える人は増えるのではないでしょうか。

さらに今回の制度では、バッテリー劣化予測技術を持つモビサビや、東京海上日動火災保険とも連携しているそうです。

単純に販売店が自腹で保証するという仕組みではなく、電池データや保険を組み合わせて制度を成立させている点も興味深いところです。

EVは新車販売だけではなく、その後の中古車流通まで含めて考えないと普及しにくいと思います。

特に北海道では、中古EVの海上輸送を認めていない船会社も多く、本州との流通がしにくいという問題もあります。

そのため、道内でEVを販売し、下取りし、中古車として再販し、さらに将来的にはバッテリーをリユースする。

そうした循環が作れれば、地域内でEVを回していく仕組みにもつながります。

今回の帯広日産の取り組みが、実際にどこまで新車販売や中古EVの価値向上につながるのか。

これはかなり注目して見ていきたいと思います。

少なくとも、EVの弱点として多くの人が気にしているバッテリーに対して、販売店側がここまで保証を追加してきた意味は大きいです。

11年・16万kmまで駆動用バッテリー容量保証がある。

この条件なら、中古EVに対する見方も少し変わってきそうです。

整備士25年目にして、本を出しました!今までの整備についていろいろ書いているのでぜひ読んでみてください。

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