メーカー車種問わず、よくあるエアコンの故障とは?コンプレッサが動かない時リレーを疑え!

エアコンの故障、定番メニューとなりました。マグネットクラッチリレー・エアコンコンプレッサリレーの故障による不具合。

今日は真夏に備えて解説します。

RN2のステラがエアコンが効かないということで入庫してきました。

初期診断をしてみると、エアコンのスイッチをONにしても冷風が出てこない。なるほどこれはエアコンが効いていません。

じっくりと観察してみると、エアコンのスイッチをONにしてもエアコンコンプレッサの駆動音が聞こえてきませんでした。結果を先に書くと、コンプレッサリレーの不良でした。

エアコンが効かない時の確認フロー

夏が近づくにつれ修理依頼が多く舞い込むのがエアコン修理です。特に真夏日が多くなってきた近年、エアコンが効かない車に乗りたくない気持ちもわかります。

エアコンが効かない車で、もしかしたら簡単に治る可能性があることもあります。どのように確認をしていくか?

1.エアコンスイッチをONにしてコンプレッサが駆動するかどうか?

エアコンのスイッチを入れると、「カチッ」という音とともに電動ファンがブイーンと回ります。この作動音があるかどうか?

確認しにくいときは、運転席の窓を開けてエアコンスイッチをONにしたりOFFにしたりしてみてください。カチッという音がしてファンが回れば、コンプレッサは駆動しています。

2.ガスが入っているかどうか?

エアコンのコンプレッサがもし動かない場合、ガスが入っていないことが考えられます。その確認方法は簡単です。

エアコンラインにあるLのキャップを回して外し、バルブの先端をドライバーなどでスッと押してみる。

バルブを押して、ガスがプシュッと出てくれば一応ラインにガスが残っていると判断します。

安全のためL(低圧側)バルブで確認しましょう。もちろんエンジンを停止した状態で。

ガスが残っていなければ、エアコンガスがどこかから漏れてるということになります。ここから先はDIYでは厳しくなるので電装屋さんなどにバトンタッチしてください。

作業フローは真空引きをして、蛍光剤とガスを流し込みしばらくエアコンを使うことで蛍光剤を循環させます。再度ガスが抜けてエアコンが効かなくなったら専用のライトと眼鏡を使ってリークしている箇所を特定して修理します。

原因はパイプからの漏れだったり、Oリングだったり。コンデンサが駄目な場合もありますしエバポレーターかもしれない。どこか漏れている場所があるのでその部位の部品を交換する。

3.ガスが入っているのにエアコンコンプレッサが駆動しない場合、その電源系統を点検します。

コンプレッサにつながる配線にきちんと電気がきているか?来ていなければそれよりも上流で問題が発生している可能性があります。

それが、よくトラブルを起こすリレーです。

RN2のステラの場合エンジンルーム内にあります。A/C COMP RELAYと書いてある黒い4極リレーがそうです。

もしリレーが駄目になりかけているのであれば、デコピンなどをしてショックを与えると一時復活してコンプレッサが回る可能性もあります。

リレーに軽いショックを与えてコンプレッサが回り出したら間違いなくリレーが不良です。

4極リレーが駄目になり、エアコンが効かなくなる

この手の4極リレー、かなり頻繁に壊れます。トヨタではグレー色のDENSO製のものがついています。

スズキやダイハツも同じタイプです。壊れます。

今回ステラも色は違ったけど同じタイプでした。

エアコンが効かないという症状は、コンプレッサが駆動していないと話になりません。ポイントはガスが入っているかどうか。

コンプレッサが回っているかどうかです。

バルブを押してガスが勢いよく出てきているのに、コンプレッサが回らないというときは限りなくこのエアコンコンプレッサリレーが不良を起こしている可能性が高いです。

本当はリレーを外して2極間に12Vを与えると、もう2極間が導通するようになっているので、リレーを外して単体試験をすることもできます。

リレーを単体点検した時、カチっという音がして2極間が導通すればリレーはとりあえず問題ないと判断ができます。

このリレー、もはや消耗品と割り切ってもいいくらいです。走行距離が5万キロや10万キロなどある程度の距離をと経年劣化が始まった車は一度交換することをお勧めします。

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