レビュー

3代目の愛車だったカプチーノのことを本にまとめてみた

僕は3代目の愛車として、スズキのカプチーノに乗っていました。

この車は、自動車整備士として働き始めた自分にとって、単なる愛車以上の存在でした。

これまでいろいろな車に乗ってきましたが、満足度という意味では、おそらくカプチーノが一番だったと思います。

なぜそこまで好きだったのか。

理由はいくつもありますが、まず何より、圧倒的に運転していて楽しかった。

カプチーノは軽自動車でありながら、FR、ターボ、2シーター、そしてオープンカーという非常に贅沢な構成を持っています。

今あらためて考えてみても、よくこんな車を軽自動車規格の中で市販したなと思います。

当時はABCトリオとして、マツダAZ-1、ホンダ・ビート、そしてスズキ・カプチーノがよく比較されていました。

その中でも僕は、カプチーノのスタイルが一番好きでした。

小さなボディなのにロングノーズで、スポーツカーらしいプロポーションをしている。

丸みがあってどこか可愛らしさもあるのに、FRスポーツらしい雰囲気もきちんと持っていました。

エンジンはDOHCのターボ。

駆動方式はFR。

しかも車重が軽い。

スペックだけを見ても、今の軽自動車ではなかなか考えにくい本格的な構成です。

見た目だけスポーティーという車ではなく、ちゃんと「走るための車」として作られていたところが好きでした。

もちろん軽自動車なので、普通車のスポーツカーに比べれば維持費も抑えられます。

僕が乗っていた頃の燃費は、おおよそ10〜12km/Lくらい。

今の軽自動車と比べれば特別良い数字ではありませんが、ターボ付きのFRスポーツカーとして考えれば十分でした。

そして何より、このカプチーノは僕にとって「整備を教えてくれた車」でもあります。

整備士として働き始めたばかりの頃、まだ経験も知識も十分ではありませんでした。

仕事で初めて触る作業は当然緊張します。

そんな時、まず自分のカプチーノで構造を確認したり、実際に作業をしてみたりすることがよくありました。

生まれて初めてタイミングベルトを交換した車も、このカプチーノです。

工具の使い方。

部品を外す順番。

ボルトの締め方。

作業スペースの作り方。

失敗すると何が起きるのか。

整備書を読んだだけでは分からない、実際の作業感覚をカプチーノからたくさん教わりました。

整備士として成長していく過程で、この車と一緒に経験を積んでいったような感覚があります。

だから僕にとってカプチーノは、単なる趣味の車ではありません。

整備士人生の初期を一緒に過ごした「教材」であり、「相棒」でした。

距離が伸びれば、当然いろいろな故障も出てきます。

タイミングベルトも交換しました。

ウォーターポンプも交換しました。

クラッチもオーバーホールしました。

デフのトラブルもありました。

スピードメーター関係の故障や、クランクプーリーまわりの整備など、本当にさまざまな作業を経験しました。

20万kmという距離まで乗れば、何も壊れずに済むわけではありません。

しかし、そのたびに直して、また走る。

それを繰り返してきました。

だからこそ、この車には思い出が詰まっています。

今でも「人生でもう一度所有したい車は何か」と聞かれたら、かなり高い確率でカプチーノと答えると思います。

最近では、カプチーノ復活の噂が話題になることもあります。

実際にどうなるのかは分かりませんが、もし将来もう一度ライトウェイトスポーツカーを所有できる機会があるなら、やはりこういう小さくて軽い車がいい。

大きなパワーがなくてもいい。

絶対的な速さがなくてもいい。

車を動かしていることそのものが楽しい。

そんな車を最後まで楽しめたら最高だと思っています。

今回、そんなカプチーノとの思い出と、20万kmまで乗る中で行ってきた整備記録を一冊の電子書籍にまとめました。

購入した頃のことから、実際に発生した故障、交換した部品、整備内容まで、自分自身の記録をもとにまとめています。

カプチーノに乗っている人はもちろん、これから古い車を維持していきたい人、過走行車に興味がある人にも楽しんでもらえる内容になっていると思います。

Kindle版として販売しています。

Kindle Unlimitedに加入している方は、追加料金なしで読むことができます。

昔カプチーノに乗っていた人も、今乗っている人も、「こんな車だったな」と思い出しながら読んでもらえたら嬉しいです。

僕にとってカプチーノは、車の楽しさと整備の面白さを同時に教えてくれた一台でした。

その記録を、今回一冊の本として残しました。

カプチーノと20万キロの旅