エコオイルで燃費が良くなる?オイルの粘度を下げて燃費は変わるのか?車とバイクの違いは?

世の中にエコオイルというオイルが出初めてから、どの位経ったでしょうか?エンジンオイルの粘度が、急に低粘度化されるようになりました。

それまでスタンダードだったエンジンオイルの粘度はというと、10W-30や5W-30。整備工場で使われているエンジンオイルはコストを下げるために200Lのドラム缶を用意しているところが多いです。

僕が勤めている整備工場も、一般ユーザー向けのオイルはドラム缶で用意しています。オイルも粘度やグレードで多数ラインナップしていますが、5W-30、5W-40、0W-20、0W-16という粘度のものを常備しています。

欧州車用やWAKO’Sのもの、その種類は様々です。

粘度に関して言うと、現在は0W-20がスタンダードになってきています。

エンジンオイルの粘度を低粘度化すると燃費が向上する?

5W-30と0W-20の両方を使ってもいいとされている車に対して、それぞれのオイルを入れた場合、燃費はどのように変化するのか?

0W-20のオイルが出始めたころに車の取り扱い説明書などに記載がありました。内容は低粘度オイルを使うことで、もっともすぐれた燃費を発揮しますといったものです。

実際のところはどうなのか?

僕は、自分の家で乗っている車に実際に試してみました。いつも入れるエンジンオイルは5W-30を使っていました。この車に0W-20を入れてみた。

家にある車2台ともに試してみましたが、結果は誤差の範囲でした。

低粘度オイルを入れたからと言って、リッターあたり1km位変わるのかというと、まったくそんなことはありません。

では、低粘度オイルを入れても燃費がよくならないのかというと、そうでもないと言えます。

低粘度オイルは確かにフリクションを低減する

低粘度のエンジンオイルは、粘度の硬いオイルに比べてみると、エンジンの摺動部のフリクションが低減されます。

真冬にオイルを入れてみるとわかりますが、5W-30と0W-20でははっきりと違いが分かるくらいオイルの流動性が違う。これがエンジン内部でも違いとして表れてきます。

エンジンがへたって圧縮が落ちてくると、硬いオイルを入れたほうが気密性があがり、エンジンの性能がある程度復活します。

エンジンが元気で圧縮がきちんと保たれているのであれば、フリクションを低減することでエンジンの機械損失が緩和され燃費が向上するのは間違いありません。

特に冬場などのエンジンが温まる前などは、変化が分かりやすいと思います。理屈上は圧縮のあるエンジンになら低粘度オイルを入れることで燃費が向上します。

オイルの問題よりも運転の仕方で燃費は大きく変わる

それでは何故低粘度オイルをいれても、燃費が誤差の範囲しかかわらなかったか?

これは、運転の仕方や暖機の時間などで大きく燃費が変わってくるからです。総合的には低燃費オイルを入れるほうが、低燃費に貢献するのは間違いありません。

ですが、日常の使い方をちょっと変えたりするだけで車の燃費に影響がでます。すべての状況をイコールで計測できるわけではないので、低粘度オイルを入れたとしても数字的に燃費が良くなるとまでは言い切れません。

低粘度オイルをいれるよりも、暖機時間を短くとる。急発進、急加速をやめるなどすればその方がよっぽど燃費に影響してくるからです。

バイクのほうがオイルによる燃費は大きく変わる

余談になりますが、車の場合はオイルによる燃費の変化はなかなかわかりづらいと書きました。しかし、バイクはまた話が変わってきます。

ホンダのHPによると20W-50のオイルを使ってるバイクへ10W-30を入れると燃費が5~8%向上すると記載があります。

バイクの場合実燃費が車とは比べ物にならないほどいいです。僕が乗ってるハンターカブは普通に乗ってリッター50kmを簡単に超えます。もし燃費が5~8%向上すると最大でリッター54kmほどになるということです。

ここまで燃費が変わるのなら、オイルによる影響が大きいと言えますしわかりやすいです。

バイクの場合、エンジンとミッションを同じオイルで潤滑しているところも大きいのかもしれません。

燃費を向上させたければ、まずは暖機時間の見直しと運転の仕方を変える事。ここから初めていかないと、いくら低燃費オイルを入れたとしても数字には表れてきません。

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