レギュラー車にハイオクを入れると燃費は伸びる?ハイオクを入れるメリットとテクニック紹介

ガソリンにはレギュラーとハイオクの2種類が販売されています。8割程度のガソリン車はレギュラーガソリンを入れて、高性能なスポーツカーなどはハイオクガソリンを使います。

何故レギュラーとハイオクで使い分ける必要があるかというと、エンジンの保護ときちんとしたパワーを出すためです。

ハイオク指定になっている車種のエンジンは、ハイオクを入れないと不具合が発生します。例えばレギュラーを入れてしまうと、高圧縮などでノッキングが発生してしまい、ノックセンサからの信号を元にコンピューターがその都度点火時期を調整して、パワーを絞る状態になります。

せっかくのエンジンパワーをレギュラーガソリンの為に絞られてしまう。そして、そういったセンサが付く前の車に関しては、ノッキングが発生するとコンピュータ側で守ってくれないので、エンジンに直にダメージが入ります。

ノッキングというのは、きちんとした点火火花で爆発するのではなく、不用意なところから燃焼が始まって、その火炎伝播がエンジンにとって深刻なダメージを蓄積してしまいます。

結果、ハイオク車にレギュラーガソリンをいれてはいけないということになります。

ハイオクとレギュラーはオクタン価が違います。ハイオクのほうが耐ノック性がありオクタン価が高いわけです。

ハイオクにレギュラーを入れると困ることはわかりましたが、その逆はどうなのか?

レギュラー車にハイオクを入れると燃費は伸びるのか?

特段ハイオク指定でもないレギュラー車にハイオクを入れるとどうなるか?まず最初、レギュラー車にハイオクを入れると燃費は伸びるのか?

これははっきり言って変わりません。と、結果を先に言っておきます。

それでも自分の車で試してみました。

満タン給油法で、普段レギュラーを入れていますがハイオクを2回満タンにしてみました。

燃料タンク内にレギュラーガソリンが残ってる為、全部ハイオクにしてから計測。

走行した距離を給油したハイオクの量で割ってあげると燃費が出ます。

僕の車には燃費計が付いていないので、給油口ギリギリまでハイオクを入れて計測しました。

これだと正確です。

結果は11.3km/lで、ほぼ変化ありません。この時期だとリッター12km~10kmくらいを行ったり来たりしています。

やはりレギュラー車にハイオクを入れても燃費は変わりません。

それは何故かというと、物理的に燃料の量は変わらないです。

そして、レギュラー車にハイオクをいれてもエンジンはパワーアップしません。もしECUのROMチューンで燃調をいじってハイオク設定にしているのなら、燃費向上は望めます。

既存のレギュラー車にハイオクを入れても燃費は変わりません。

では逆はどうかというと、ハイオク車にレギュラーを入れると燃費が悪くなる可能性があります。これは先に述べましたがハイオク指定エンジンにレギュラーを入れると、エンジンがノッキング発生などでパワーを絞る制御をします。

パワーダウンをするということは、従来の出力が出せないということで燃費は下がるという理屈につながります。

レギュラー車にハイオクを入れるメリットはないのか?

では、レギュラー車にハイオクを入れるメリットはないのか?

メリットはゼロではありません。ちゃんとあります。まずハイオクはレギュラーに比べて清浄性が高いガソリンです。

車を長く使ってくると、どうしてもカーボンやスラッジなどがエンジンに堆積してきます。この中のワニスやカーボンなどがレギュラーよりも発生しにくい。

つまり、エンジンの吸気から燃焼室にかけては奇麗に保つことができるということです。

これは僕が乗ってくる車のエンジン内部の画像です。インジェクターを外して吸気ポートからカメラを入れて、吸気バルブを撮影しました。

見事に真っ黒にカーボンデポジットが堆積しています。

気筒によっては真っ黒のところもあります。

昔のハイオクにはこれら真っ黒になったカーボンを洗浄してくれる機能もありました。今のハイオクはこびりついた汚れを除去する効果はすくなくなっているものの、奇麗な状態のエンジンであれば、カーボンが堆積するのを防ぐ役割を果たしてくれます。

新しいエンジンで新車時からハイオクを入れ続けていくと、効果があるわけですね。

そして、もう一つのメリットはやはりノッキング対策です。古くなってきたエンジンでは、燃焼室にカーボンが溜まりノッキングの発生がしやすくなってきます。

レギュラーならばノッキングを起こしているタイミングであっても、ハイオクを入れるとノッキングしないで耐えるかもしれない。

そういう意味ではレギュラー車にハイオクを入れるメリットはあると言えます。

コストを考えると燃料添加剤を入れるほうがいい?

ここまでくると、車を大事にしたいのならレギュラー車にハイオクをいれるのがいい!ということになりえます。

おそらく僕も新車でレギュラー仕様のスポーツカーを買ったとしたら、最初からハイオクを入れ続けて、いい状態をキープしたいと思います。

ですが、街乗りの車でそこまでやるかなというとやらないです。何故ならレギュラーとハイオクの価格差はリッターあたり約10円です。40リットル入れると400円。

月に2回満タンにする人なら800円の差額がでます。2ヶ月で1600円。この時点で有能な燃料添加剤が買えてしまいます。

フューエルワンを入れると、奇麗なエンジンであっても汚れを落としてくれます。

こちら、家で使ってる車です。ピストントップの画像ですが、ピストンの地肌が出ていて、良好な状態だと言えます。

このエンジンに試しにフューエルワンを入れてみたら。

しばらく走ったらこの状態になりました。真っ黒になっています。これはどういうことかというと、インジェクター以降の吸気ポートの汚れが落ちて、燃焼室に入り込んだと推測できます。

今経過観察中ですが、おそらくしばらく走行してくると、これらの汚れが燃やされて元の状態に戻るかなと。

かなり強力にカーボンデポジットを落としてくれるのが燃料添加剤です。

走行距離が長い人であれば、燃料代の差額でこの添加剤が何回か入れることができます。

そう考えるとハイオクを入れ続けるよりも、フューエルワンなどを入れたほうがコスパは高いのかなと思えてきます。

レギュラーにハイオクを混ぜるのもアリ

もう一つのテクニックとして、山間地へのドライブなど負荷がかかる走行をする予定があれば、レギュラーガソリンとハイオクを半分半分入れるという手段もあります。

燃料タンクが40リットルならレギュラー20リットル。ハイオク20リットルにする。するとどうなるか?

レギュラーのオクタン価は89以上。ハイオクのオクタン価は96以上と決められています。レギュラーとハイオクを混ぜることで、オクタン価がちょうど中間の93前後になってくる。

サーキットランのような過酷な状況下で使うのであれば、最初からハイオクを満タンに入れておく。

山道や高速など、街乗りよりも負荷がかかる使い方をする予定があるのならハイオクとレギュラーを半分半分にする。

このように自分で調合することで、エンジンを意図的に保護することができるわけです。

普段はレギュラーを入れて、燃料添加剤をたまに入れる。ハードな使い方をするときは、ハイオクを混ぜる。

お手軽にできるテクニックの一つです。

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