整備指数と時間工賃

昔、時間工賃というものについて触れました。
整備士の工賃というのは時間工賃にて決まっています。
それは、車種ごとにこの作業を行ったら整備指数が2時間です。2時間分の工賃を取ってください。
という決まりごとです。時間工賃の設定は、かく整備工場にて違います。
大体が6000円くらい。1時間6000円が工賃になります。

low-arms

なので指数が2時間の作業を行ってもらうと、時間工賃は2×6000円で12000円。
これが工賃として発生してくるわけですね。
今では整備振興会のFAINESという整備ネット情報で指数がいつでも閲覧が可能になっているので
とても便利になりました。

この整備指数ですが、初めて作業をやるときの目安にもなります。
初めてロアアームの交換を行うとします。そのとき整備指数が10時間なんて表示になっていたら
目玉が飛び出ちゃうわけですよ。たかだかロアアームの交換だろっ
なんで10時間もかかるんだよっ
って思ったらなんと、ロアアームを交換するためにエンジンを下ろさないと出来ない車両だった。
なぁんてことがあるわけです。
トヨタのエスティマとアルファードのハイブリッドはエンジンを脱着して、交換しないと出来ないらしい。
この車に乗っているひとは足回りをぶつけないようにしましょう。工賃だけで6万円ですよ。
ありえないでしょう。

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で、このあいだノアのロアアームを換えるということになりました。指数が3,2時間とかって書いてあった。
その日は時間がない。で、形状をリフトアップして見てみたら、フロンとメンバーを下ろさないと
外せないような仕組みになっていた。ロアアームの取り付けボルトがミッションやエンジンにあたって
ボルトを抜くクリアランスがないために、フロントメンバーを下ろしてエンジンを吊り上げた状態で
行わないといけなかったんでしょうね。なんせ3,2時間ですから。
しかしそんなことやってる時間はない。1時間で交換を終わらせたいわけですよ。
どうしたかって言うと、まずはミッションマウントを緩めておく。
そしてフロントメンバーの取り付けネジも各全て緩めます。
そしてミッションをミッションジャッキで少しジャッキアップ。とどめはフロントメンバーを
タイヤレバーで少しこじってやる。こうするとネジを外すだけのクリアランスを保てて
無事に1時間で終了。よかったよかったと。

整備指数はあくまで目安です。おそらく大半の整備士はこのように作業をするんだろうなぁと思った。
いちいちフロントメンバーなんか下ろしてらんないよって。

それにしても指数が高い作業をするときはいつもどきどきですが、指数の時間の半分くらいで
作業を完了できたときは、やれば出来るじゃん自分!見たいな感動が生まれるというわけなのでした

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