現役整備士からお客様へのお願い「車屋さんに車を出す前にこうしておいて!お願い事3つ」

車屋さんに車を修理や板金・車検や定期点検などに出す時・・・。ちょっとお店側目線になってしまいますが、お客様へお願いしたいことがあります。

細かいことをあげればたくさんあるんですが、取り合えず3つ。これは結構な確率で遭遇しますので紹介します。

そんなに難しい事ではないので読んでいただければ幸いです。決して上から目線ではありませんので。

燃料が空なのはやめてください

車屋さんに車を整備に出す時、ガス欠寸前で出してくる人がたまにいます。これはちょっと困ってしまうのです。

例えば車検で預かったら、ある程度エンジンをかける必要が出てきます。異音の修理なども一緒にオーダーしてもらうと、どうしてもテスト走行をしないと現象を確認できません。そんな時、燃料メーターがピコーンピコーンと点滅していたら・・・。

さらに、車が仕上がったら家まで納車にきてね!というお客さんもいるのですが、工場からお客様の家まで30kmくらいあって、燃料メーターがピコーンピコーンと点滅。

これ、家までたどり着けるのか?って頭をよぎります。

車検の時はエンジンを完全暖機にした状態で、排気ガスを検査しないといけません。アイドリング中にガス欠で止まったらどうしよう・・・。

ガス欠寸前の状態で車が入庫してくると、このように困ったことだらけになってしまいます。なので、車屋さんに出すまでに若干の燃料は残しておいてくださいというお願い。

キャブオーバー車でエンジンルームが開けられないほど荷物満載・・

エンジンの整備をオーダーしているのに、エンジンルームが開けられない・・・。

多分これはそこにエンジンがあるって自覚していないケースが多いですね。主に商用車ですが、キャブオーバーなどはエンジンが運転席や助手席の下にあります。

エンジンを整備する時って、座席を持ち上げないといけないんです。

座席を持ち上げるには、スペースが確保されていないと駄目ですが、荷物が満載に置かれている・・。

基本的に整備で預かってる車は車内の荷物などは触りたくありません。だけど荷物が満載だとエンジンルームが開けられない・・。しょうがないから若干ズラしてエンジンルームを開ける。これも結構困ります。

多いのが土建屋さんや設備屋さんなど。軽の箱バンに荷物を満載積んであって、とてもじゃないけど座席を持ち上げられない・・・。だけど車の中には機材やら材料が満載・・。

うわー触りたくない・・・。

出来ればエンジンルームがスムーズに開けられるように、荷物を下ろしておいていただけると助かります。

車検証はどこ?グローブBOXがごちゃごちゃ・・

車が入庫してきたら、指定工場や認証工場はまず車検証と現車が同一なのかを確認します。同一性の検査というのですが、車検証の原本を見ないといけないのです。

車検証が入ってるところって主にグローブBOXが多いです。車によっては助手席の足元のボックスに入れられる車もありますけど、7割くらいはグローブBOXですね。

車検証を確認しないといけない場合、お客さんの了承を得てグローブボックスを開けるわけですがゴチャゴチャ・・・。

車検証を引っ張り出したら二度と入れられないくらい、いろんなものが満載に入ってる・・。

これも困ります。まあこれもかわいいほうなんですが、中には一体どこに車検証があるんだ?っていう謎かけをされてしまう場合もあります。

「車の中には必ずあるから探して~」っていう人もいます。

トランクルームにある場合や前列シートの背もたれにある場合、グローブBOXにあったり小物入れにあったり・・・。

なかなかびっくりしたのが、軽トラックのヘッドレストの裏に入れていた人もいました。軽トラックのヘッドレストって真後ろがリヤガラスです。そんな隙間に入ってる車検証ホルダー。

うーん、これはわかりません。

出来れば車検証はわかりやすい位置に置いておいてくださると助かります。

車には人のこだわりが詰まっている

昔はおおらかな時代背景だったのですが、今ではきちっとやらないとすぐにクレームになります。SNSもありますし、どこで自分の対応がとりだたされるかわかりません。

整備士側としては、お客さんの車を預かった状態をそのままキープしたいと思っています。例えばシートの位置、ハンドルの位置、エアコンやヒーターの設定、ドアミラーの角度など。

どうしても若干変更しないと駄目な場合も出てきますが、できる限り元通りの状態にしてお返しするようにどこの車屋さんでも対応してると思います。

なので、車の荷物はできる限り触りたくありません。当然洗車は室内外するわけですけど、荷物を少しずらして

「車検に出す前はここに眼鏡があったのになくなってる!」

などというクレームになったこともあります。室内清掃時に少し移動したら、ほかの荷物の下に紛れてしまったなど。

お互いのためにもなるので、できれば頭の片隅にでもどっかの整備士がこんなことを訴えてたなぁと覚えておいていただければ幸いです。

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