整備納品書での笑えないトラブルあれこれ

車を整備工場に整備してもらうと当然納品書や請求書といったものが、車と一緒に渡されます。

整備の内容がどのようだったか?という詳細が書かれているもの。

今回はこの整備納品書について。

まず僕が自動車業界に就職した頃、なんと納品書は各整備士が手書きで書いていました・・・。まだパソコンが車業界に進出してくる前ですね。うおーなんてアナログな世界なんだ!とびっくりしたのを覚えています。

僕は整備士になる前からこのMHO ENGINEERINGを運営していたので、(その時のHPタイトルはチームMHOの部屋というベタなものでしたけど・・)手書きの明細を見た時はびっくりした。

ちょうど僕が就職した年に、職場がパソコンで管理するものを導入しました。アナログ世代の大先輩は大苦戦してましたが、見事納品書はパソコンで入力・印字するものになったんです。

今車業界とパソコン管理ってどのようになってるか?

僕が勤めている会社で使ってるソフトは、かなり幅広く管理ができるもの。

お客さんの情報、車両の情報、部品の管理、部品の値段、リコールの検索まで全て一括でできる。作業指示書を項目ごとに打ち出して、それを引用して納品書を作成する。車検の適合標章も全てパソコンで入力・印字しています。今ではOSSも一部店舗で扱うようになってきた。

話を戻して納品書です。納品書って、誰が売ってると思いますか?その基本となるのがフロントマンです。たまに女性社員が打ってくれることもある。

うちの整備工場では作業指示書には概算部分のみを印字して出力します。それを整備士が整備メニューを考えて手書きで書き加える。その内容でお客さんに話をして了解をもらい、作業後納品書として出力する。

納品書で笑えない誤変換

ここで問題になるのが整備士各々の筆跡です。すごく丁寧に綺麗な字を書いてくれる整備士もいれば、殴り書きの奴もいる。もともと整備士をやっていた人間だったら略語で書かれようが全て理解して納品書にわかりやすく入力ができる。

これが、車の仕組みをあまり知らない人が打つと、

ドライブシャフトブーツ交換→ドライブシャフトブーフ交換

エアクリーナー交換→エアクルーナー交換

愉快な誤変換って感じになってしまうんです。これは筆跡が悪い整備士がブーツのツを繋げてフって書いちゃってるからです。これは多いかな。

しかし、

パソコンもバージョンアップして、部品コードで呼び出せるようになった。

ワイパーのゴムだったら2800とコードを入力するとシャキーンと表示してくれる。

愉快な誤変換がなくなるかな?と期待したが、甘かった。

車検や12ヶ月点検だとブレーキやタイヤの残量も記録簿に記載します。それらを納品書に全て転記するんです。どこの会社でもやってると思います。

これが、

フロントタイヤ残量5.5mm

リヤタイヤ残量5.5mm

フロントブレーキパッド残量7.3mm

リヤブレーキパッド残量7.5mm→リヤブレーキシュー残量7.5mm

と間違えてしまう。整備士がわかりやすくこの車のブレーキがディスクなのかドラムなのかを書いてないと、間違えちゃう。整備をやってる人間だったら、触ったことのない車であっても記録簿を追うと、4輪ディスクだったらブレーキのホイールシリンダー系統には斜線が惹かれるから判別がつく。

整備をしたことがない人だとそこまでわかりにくい。なので、納品書は9割以上をフロントマンが打つようになりました。

納品書といえばこういうお叱りも受けたことがあります。

エンジンオイル交換 0W-20エコ化学合成油→エンジンオイル交換 5W-30鉱物油

オイルにだって種類はたくさんあります。お客さんが指定したのは0W-20の化学合成油だったんですが、事務の社員がコードを間違えて5W-30の方で入力してしまった。

交換はきちんと0W-20でやったのに、値段も表記も5W-30。お客さんには怒られるし、会社の利益は減るしで踏んだり蹴ったり。

そう考えると、フロントマンというのは整備も的確に診断ができないといけないし、整備士にきちんと伝達して指示も出さないといけない。さらにパソコンもちゃんと使えないといけないし人当たりも優しくないといけない。

オールマイティー且つ技術力の高い人がサービスフロントをやってるのです。

まだまだ納品書事件はたくさんありますけど、今日はここまで。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする