12ヶ月定期点検を行った場合、どの程度の収益になるのか?

車には車検というものがあることは、車を持ってる人ならほとんどが知っていることだと思います。

車検とは別に法定点検というものが存在することを知ってる人は若干少なくなってきます。車検と違って法定点検をやらないと、車に乗っちゃいけなくなるというわけではないので法定点検をスルーする人が過半数以上います。

それでは12ヶ月の法定点検はどの程度の内容で、収益率はどのくらいになるのかを書いてみます。

12ヶ月点検の基本料金など

12ヶ月点検はブレーキも分解して、その残量もチェックします。車検と整備内容はかなり近いものになってます。

車検との違いは完成検査まで行わないこと。

軽自動車からコンパクトカークラスの法定点検は基本作業料金がおおよそ1万円弱です。お店によっても変わってきますが、当社では1万円からとなっています。

あと加算されるのは使用部品と、整備の追加工賃です。例えばブレーキパッドが減っていたら工賃が追加で発生します。

基本料金は1万円ですが、あくまで基本料金です。12ヶ月点検の点検項目を行うのが基本料金。さらに深い整備をすると追加工賃が発生します。

ただブレーキパッドを単体で交換すると指数が1,1時間程度です。12ヶ月点検と一緒に作業すると追加工賃は0.4位に減るのです。総合的に見ればお得になってきます。

お店側の収益は、工賃がまるまる収益になりますし、部品代も収益になります。

実際に算出してみます。

Aという軽自動車を12ヶ月点検をした場合

12ヶ月点検基本工賃10000円

エンジンオイル交換 3000円

ブレーキパッド交換工賃 2500円

ブレーキパッド部品代 10000円 (仕入れ価格8000円)

バッテリー交換工賃 1000円

バッテリー部品代 8000円 (仕入れ5000円)

パーツクリーナー 代金800円  (仕入れ500円)

お客さんへの請求は工賃 13500円

部品代 21800円

消費税 2824円

合計 38124円

お店の収益はまず工賃(13500円)。そして部品の仕入れと売値の差額(5300円)です。

18800円が収益となります。

ここから先は経営的な話になりますが、この内容の12ヶ月点検が数台だけしかない場合、人件費などを差し引くと赤字にもなりかねません。

整備工場には数人の整備士がいます。指定工場になると、組織化されてさらに多くの整備士もいます。

施設費やら人件費などを考えれば、指定工場には毎日数台以上の車検と点検・一般整備の仕事がないと成り立たなくなってきます。

昔のような家でやっているモータース屋さんであれば、1〜2台程度の点検でもいいですけどね。

整備士をやっている以上、こういった数字もある程度頭の中に入れておかないとダメです。お互いがウィンウィンの関係になれるように、きちんと勧めるべき部品はお勧めする。

信頼関係をうまく構築して、全体的に車を点検。そしてお勧めのメニューを提示して、どこまでやればいいかお客さんに選んでもらう引き算方式でやれば、ちょうどいいと思います。

そのためにはお客さんと連絡を密にする必要があります。

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