今の車って、ハンドルロックを電子的に行なってるものが増えています。
プッシュスタートスイッチでエンジンを始動する車がそれにあたります。

ハンドルロックって、いわゆる盗難防止のためについてます。
昔の車はイグニッションキーのシリンダー部分に直付けされていました。プッシュスタート式になると、物理キーがハンドルにないので電子ロックで制御しています。
この電動ステアリングロックが壊れると、エンジンがかけられなくなるんです。

スズキ車ではサービスキャンペーンが出て、交換になったこともあります。
今回、ダイハツのタントでその故障に遭遇したので、どういう状況になったのかを書いてみます。

プッシュスタートスイッチを押してもエンジンがかかりません。
しばらくすると、プッシュスタートがオレンジ色の点滅を開始。そのまま電源がまた自動的にOFFになりました。
この状態だとIGがONにならないため、電源を保持できないので故障診断機をつなげることができませんでした。
スズキ車の場合は、確か診断機がつなげられたので、状況はある程度把握できたと思います。
ダイハツの場合は診断機がつながりません。(うちの会社の診断機では)

プッシュスタートがオレンジの点滅をする時は、何かしらのエラーが出ています。
考えられるのは
・スマートキーの電池切れ
・ブレーキランプスイッチの故障
・シフトがP、Nレンジと判定できない
など。
そして電動ステアリングロックが異常の時もオレンジの点滅になりました。
実際ハンドルロックが解除できなかったので。
IGをオフにしてドアを開けると電動ステアリングロックが作動します。プッシュスタートを押してエンジンをかけようとすると解除される。
この一連の動作に不具合が生じている時に、プッシュスタートがオレンジ色の点滅になるようです。


電動ステアリングロックの中にはECUが入っていて、ボディ統合ユニットとやりとりをしています。その通信がエラーになると、数トリップで故障コードが入ります。
しかし、診断機がそもそもつながらないので読み取れない。

プシュスタートがオレンジの点滅をしているとき、ブレーキランプスイッチやシフトポジションなどに問題がなければ、ステアリングロックも点検してください。
ちなみに部品代は2万円です。

ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。