走行中にたまにブレーキ警告灯が点灯する?それ、すぐ整備工場へ入れましょう!

お客さんから車検や定期点検の予約電話を受けているとき、現在気になってる点や不具合がある点などはないか問診をします。

予約の段階で提示してもらえると、入庫時の対策がたてやすいからです。そんな中でたまにあるのが

「走ってるとたまにサイドブレーキのランプが点灯するんだよね。」

というケースです。これはまずいのです。以下走行中にサイドブレーキのランプが点灯する原因などを説明します。

ブレーキ警告灯が点灯する原因は?

まずはブレーキ警告灯の仕組みから。サイドブレーキを引くと赤い丸の中に!(ビックリマーク)の模様をしたランプが点灯します。これはブレーキ警告灯です。

ブレーキ警告灯の役割は、サイドブレーキが効いているとオーナーに知らせるインジケーターの役割。そしてブレーキの異常をしらせる役割。

この2つを担っています。サイドブレーキを引いたまま走り出すのもよくない。へたしたら車両火災につながりますから。

サイドブレーキをちゃんと戻しているのに、ブレーキ警告灯が点灯するようになった。これはちょっとまずい状態になっています。

ブレーキフルードの油面が下がっている

ブレーキフルードのタンクはエンジンルーム内についている車が多いです。タンクをみるとMAXとMINというメモリがついています。

通常この間にフルードがないといけません。ブレーキ警告灯はタンク内のフルードがMINを下回った時にドライバーへ知らせるようになっています。

ではどうしてMINにブレーキフルードが減ってしまうのか?

ブレーキパッドが減っている

ブレーキフルードが、ブレーキのタンクから減ってしまうという現象はなぜ起きるのか?まず考えられるのがブレーキパッドやブレーキシューが減っているということです。

ブレーキパッドが減ってくると、パッドを抑えているピストンがどんどんと飛び出してきます。

ピストンが飛びだすとその分フルードがブレーキキャリパーのほうへ流れ込んでいく。ブレーキのタンクは一番高い位置にありそこから4輪のブレーキキャリパーやドラムへつながっています。

ブレーキが減ってる部位へフルードが流れ込んでいくことで、タンクのフルードが減ってしまう。

つまり、ブレーキパッドが減ってるから早く交換しないといけない。という事態に陥っているわけです。走行中たまにブレーキ警告灯が点灯する理由は、走行していると加速Gや減速Gが発生したり、山道へ行くと勾配でフルードの油面が斜めになります。

規定値よりも油面が下がることがあるので、センサが感知して警告ランプを点灯させるのです。この時点で気が付いてすぐに整備工場へ行けばまだ大丈夫。おそらくパッドの残量は2mmくらいは残ってるので、とりあえず部品を取り寄せてもらって近日中にブレーキパッドを交換してもらいましょう。

ブレーキフルードが漏れている

ちょっと考えたくないのが、ブレーキフルードが漏れているというケース。これは年式を走った車に起こりえます。

ブレーキフルードを密閉しているのはゴムの部品です。これらのゴムが適正なタイミングで交換されていないと、柔軟性がなくなって固くなる。

すると気密性を保持できなくなり、ブレーキフルードが漏れ出してしまう。フルードが漏れるとブレーキをかければかけるほど減っていきます。

しかもブレーキフルードが漏れてしまうと、その部分のブレーキパッドやシューもフルードまみれになるので交換しないといけません。

パッドやシューの残量がちゃんとあるのに油面が下がっている場合、漏れを点検します。ブレーキフルードが規定を下回って漏れてしまうとエアを噛みこんで、一気にブレーキの効きが悪くなり、大変に危険です。

サイドブレーキスイッチの不良

ブレーキパッドやシュー、さらには漏れもない。サイドブレーキだって引いてないのにランプが点灯する。

そんな時はサイドブレーキの部分についているスイッチを点検します。

サイドブレーキを引くとスイッチがONになり、ランプを点灯させます。このスイッチの戻りが悪かったりするとたまにこういった症状がおこりえます。

赤い色の警告灯は要注意!

このようにブレーキ警告灯が点灯するとかなりまずい状態にあるのがわかってもらえたでしょうか?

ちなみに車の警告灯ってよく見ると色が違います。緑(青含む)と黄色、赤色で構成されています。信号機と同じと思ってください。

緑色のランプはインジケーターランプとして使われます。何かのシステムがONになってますよーなど。エコドライブとかそういった類に使われていますね。

続いて黄色。黄色い警告灯で有名なのはエンジンチェックランプです。エンジンのセンサなどに異常が認められたら点灯します。エンジンチェックランプが点灯すると、自己診断のダイアグノーシスに故障コードが残ります。走れないわけではないけど、最悪フェールセーフなどが働く可能性があります。

診断機をつなげるとどこが壊れたかわかるようになっています。

そして赤色の警告灯。これはすぐに修理しないとまずいですよというもの。ブレーキ警告灯、ABS警告灯、エアバッグ警告灯など。走行をするうえで故障をするとドライバーに危険なもの。それが赤色で分類されています。

赤い警告灯が点灯したらすぐに整備工場で見てもらいましょう。