キャブレターのオートチョーク機構

今日はちょっとややこしい話になりますが勉強になるので
頑張って読んでくださいね。

燃料系で2つに大別されるのが

キャブレター

インジェクション


今の車はインジェクションになっており、その燃料噴射をECUが制御しています。

例えば、冬の寒い朝

燃料が気化しにくい冬は、燃料を増量してやらないといけません。
ラジエター付近についている水温センサーなどから信号をチェックして、
エンジンがどの程度温まっているか?
これだけ寒いからいつもよりたくさん燃料をインジェクターにふかせないといけない

と、判別しております。便利そのもの。

逆にキャブレターは、手動でチョークバルブを開いたり、
オートチョークによって、チョーク機構を操作して、
燃料を混合気を濃くしたりしています。

ECU制御のインジェクターのほうがわかりやすいよね?
水温センサーによって、エンジンの温度を感知して、それに応じた燃料噴射をインジェクターにさせているわけで。

キャブレターというもののチョーク機構は難しいんです。
前述したとおり、冬は混合気が気化しづらく、インテークマニホールドの壁などに
燃料が引っ付いてしまいます。

だから混合気を濃くしてやるわけです。
混合気を濃くするには2つの方法がありますね。

空気を薄くさせるか

燃料を多くするか

インジェクターはどちらかというと、燃料の増減で混合気を調整して
キャブレターは空気を調整して混合気の濃さを調整しています。

で、キャブの手動チョークはイメージ的にわかりやすいですよね?
手動でチョークレバーを引っ張ると、スロットルボディのバタフライが閉じた状態になり
空気をキャブにあまり送らないようにします。
で、燃料噴射は同じ量だから混合気が濃くなる。

これをオート(自動)チョークにやらせると

主流なのが2つ

冷却水を使う方法

バイメタルを使う方法

日産系のキャブ車はバイメタルを使うものが多いですね。

バイメタルというものは、2つの違う金属をくっつけて、一つの棒状にして
それをくるくると巻いてあるものです。

これに電気を通すと、熱が発生して、金属は膨張しますよね?
バイメタルは熱でそれぞれ膨張率の違う金属が貼り付けてあるので、
くるくる巻いてあるバイメタルは一定方向に伸びようとするんですが、その
「伸び」を利用して、チョークバルブに接続してあります。

バイメタルに電気を通して、熱によって伸びてくる
その「伸び」をチョークバルブのリンクロッドに取り付けて、熱によって適正な位置に
自動開閉させています。

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日産車のキャブ車で、冷間時の始動性が悪いというものは、まずこのバイメタルに通じる配線に
電気がきているかをチェックします。この配線が断線していると
チョークがまったくきかない状態になります。
電源がきてればバイメタルの状態をチェック。
それも正常ならリンクロッドや、スロットルの固さなどをチェックだ!

大して冷却水を使っているオートチョークは

cab-at-c1
こんな風にごちゃごちゃしているキャブのリンク機構に
冷却水が通るパイプが2つあります。

で、この冷却水を通しているところにワックス型のペレットがあり、
これが冷却水があったかくなると膨張して膨らみ、
リンク機構を押し出すという仕組み。

逆に水温の低いときはワックスは膨張しないのでリンク機構をうごかしません。
まぁこれだけのことなんだけどね。

だから冬などの寒い時はワックスは固まったままなので、
チョーク機構につながるスロットルバルブは閉じたまま

cab-at-c2
スロットルバルブが閉じていて、空気を吸い込めないから
必然的に混合気は濃くなり、冷間時の始動性を容易にします。

そして冷却水があたたまって、ワックスが膨張して
リンクロットを動かすと

cab-at-c3
スロットルバルブは開いてきます。
結構シンプルな感じでしょう?

ここで一つ注意しないといけないのが、あまり車に乗っていないキャブ車。
これはリンク機構の動きも渋くなるので、チョークがうまく動かなくなっています。
これを直すにはチョークのリンク機構にCRCをかけて、スロットルバルブをぱたぱたぱたぱたと
動かして、動きがスムーズになるようにならしてあげます。

これはかなり重要です。

とまぁ本日はキャブレターのオートチョーク機構について
触れましたが、

わけがわからない

といわないように(笑)

キャブ車はチョーク機構がかなり重要です。
これをうまく調整してやらないとフケが悪くなったりもするからね。

ちなみにこの手のキャブ車はエアクリーナーとエアクリーナーボックスを外すと
写真のようなスロットルバルブが現れます。

キャブクリーナーなどでたまに清掃するのも一つの手ですね。

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