「スズキ新型軽EV『e SKY』がかなり強い!航続310km・LFP搭載、僕ならBYDラッコよりこちらを選ぶ理由」

スズキが開発している軽乗用EV「e SKY(イー・スカイ)」のプロトタイプが公開され、いよいよその中身が見えてきました。

個人的にスペックを見て最初に思ったのは、

「これはかなり売れるんじゃないか?」

ということです。

そして今後、日本の軽EV市場で比較されることになるであろうBYDのラッコとe SKY。

もし僕がこの2台から選ぶとしたら、現時点ではe SKYにかなり惹かれます。

単に「国産車だから」という話ではありません。

26kWhのLFPバッテリー、一充電走行距離310kmというスペック、軽自動車としての使いやすさ。

そして何より、スズキが日本全国で販売し、その後のアフターサービスまで受け持つという安心感。

EVがいよいよ「珍しい車」ではなく、普通の軽自動車として選べるところまで来たのではないかと感じます。

e SKYは「EVだから特別」を目指していない

e SKYの開発コンセプトは「Easy to Switch!」。

ここがまず面白いところです。

EVというと、

未来的なデザイン。

巨大なディスプレイ。

今までとは違う操作方法。

強烈な加速。

そんな「ガソリン車とは違う車」であることをアピールするモデルも少なくありません。

ところがe SKYは逆です。

EVである前に、いつもの軽自動車であることを大切にしています。

ガソリン軽自動車から乗り換えても戸惑わない。

毎日の買い物や通勤に普通に使える。

EVになったからといって生活スタイルまで変える必要はない。

これがスズキの考える軽EVなのでしょう。

個人的には、この考え方は日本市場ではかなり強いと思います。

26kWhのLFPバッテリーで航続距離310km

e SKYで注目したいのが駆動用バッテリーです。

容量は26kWh。

リン酸鉄リチウムイオン、いわゆるLFPバッテリーを採用しています。

そしてプロトタイプ値ながら、一充電走行距離は310km。

ここは非常に魅力的です。

日産サクラは20kWhのバッテリーを搭載し、一充電走行距離はWLTCモードで180km。

e SKYが公表値どおりの性能で市販されれば、航続距離という分かりやすい部分で大きく伸ばしてきます。

軽EVで310km走れるのであれば、日常用途ではかなり余裕が出てきます。

通勤、買い物、子どもの送迎程度なら毎日充電しなくても使える人が多いでしょう。

さらに休日に少し遠くへ出掛けるという使い方も現実的になります。

僕がEVでずっと気になっていたのはバッテリー

僕自身、EVを見る時に昔から一番気になるのがバッテリーです。

エンジン車なら、長く乗って不具合が出ても部品単位で修理できるケースがたくさんあります。

しかしEVでは、駆動用バッテリーが車両価値に与える影響が非常に大きい。

スマートフォンを長年使っていると電池が劣化していくように、

「EVを10年、15年使ったらバッテリーはどうなるのか?」

という不安を持っている人は少なくないでしょう。

そこでe SKYがLFPを採用してきたことに注目しています。

LFPには安全性や耐久性、コスト面などのメリットがあります。

もちろんLFPだから劣化しないわけではありません。

実際の寿命については市販車が長期間使われてから評価すべきです。

日産の初代リーフなどから搭載されてきた三元系リチウムイオン電池は、ご存知の通り。初代リーフは航続距離が半分以下まで劣化してしまってる個体が多く、使い物にならない。

そんな印象を強烈に植え付けてしまった。しかし、LFPは違います。

「長く使う軽自動車」とLFPという組み合わせは、非常に理にかなっているように感じます。

僕が国産の電気自動車を買おうかな!と一番後押しするのは電池です。LFPであれば、ショッピングリストに載ってくる。それほど僕はリン酸鉄リチウムイオン電池を買っています。

26kWhなのに310kmという効率のよさ

さらに興味深いのが電費です。

e SKYの交流電力量消費率はプロトタイプ値で97Wh/km。

つまり大容量バッテリーを積んで航続距離を伸ばすのではなく、

「少ない電気でたくさん走る」

という方向で作り込まれています。

これは実にスズキらしい。

バッテリーを大きくすれば航続距離は伸ばしやすくなります。

しかし車は重くなる。

価格にも影響する。

その重い車体を走らせるため、さらにエネルギーが必要になる。

e SKYはそこを軽量化や空力性能などで詰めています。

車両重量はプロトタイプで1030kg。

EVとして考えると、かなり軽量です。

スズキが長年やってきた「軽く、小さく、効率よく」という車作りがEVでも生きているわけです。

BYDラッコと比較した時、僕ならe SKYを選びそう

そして気になるのがBYDの軽EV「ラッコ」との勝負です。

ラッコもLFPバッテリーを採用する軽EVとして非常に興味深い存在です。

中国で大量のEVを作ってきたBYDには、バッテリーやEV技術について大きな強みがあります。

単純に、

「中国車だからダメ」

という見方をするべきではないと思っています。

むしろEV技術では非常に手強いメーカーです。

それでも、日本で自分が買って長期間使うという前提なら、僕はe SKYを選ぶ可能性が高い。

その最大の理由は、車そのものだけではありません。

スズキの強さは「買った後」にある

EVは買って終わりではありません。

車検があります。

点検があります。

事故もあります。

故障する可能性もあります。

リコールが発生することだってあります。

そして10年近く乗るのであれば、その間ずっと整備や部品供給と付き合っていくことになります。

そこで非常に大きいのがスズキの販売・サービス網です。

スズキ車を扱う販売店や整備拠点は全国各地にあります。

地方でもスズキの軽自動車は当たり前のように走っています。

EVになったとしても、

「何かあったらいつものスズキへ持っていく」

という使い方ができる。

これはスペック表には載らない大きな商品力だと思います。

特に軽自動車は都市部だけで使われる車ではありません。

地方では生活そのものを支える道具です。

だからこそ、販売した後に誰が面倒を見てくれるのかは非常に重要です。

BYDラッコがどれだけ魅力的な価格や性能で登場するかには期待していました。

しかし日本全国で長期間使う生活の足として考えると、スズキが持っている既存の販売・整備ネットワークは強力な武器になります。

補助金も実際の購入価格を左右する

そしてEVではもう一つ無視できないのが補助金です。

車両本体価格だけを比べても、実際にユーザーが負担する金額は分かりません。

国のCEV補助金に加えて、自治体独自の補助制度が使えるケースもあります。

e SKYはまだ市販前で価格も正式な補助額も確定していないため、現段階で「いくら安くなる」と断定することはできません。

ただしラッコとの勝負を考えるなら、最終的な車両価格だけでなく、

車両価格-補助金=実質負担額

で比較する必要があります。

ここで国産メーカーであるスズキがどの程度有利になるのか。

正式発表後にぜひ比較したいところです。

サクラにとってはかなり強力なライバルになる

そして日産サクラです。

サクラは軽EVという市場を日本で広げた非常に重要な車です。

実際、EVならではの力強い加速も魅力で、最大トルク195Nmという点ではe SKYプロトタイプの133Nmを上回ります。

そのため「すべてにおいてe SKYが上」とまでは言えません。

しかしバッテリー容量と航続距離を見ると、世代の進化を感じます。

サクラは20kWhでWLTC180km。

対してe SKYプロトタイプは26kWhで310km。

さらにe SKYは50kWまでの急速充電に対応し、警告灯点灯から80%まで約25分という数値も示されています。

軽EVで航続距離300kmを超えてくると、

「近所専用のEV」

というイメージがかなり薄れてきます。

サクラが切り開いた軽EV市場に、スズキが次の回答を持ってきた。

そんな印象です。

最小回転半径4.4mも実は重要

個人的に「スズキだな」と感じるのが最小回転半径4.4mです。

これは地味ですが、軽自動車では非常に重要です。

EVになってバッテリーを積んだから、

重くなりました。

タイヤが大きくなりました。

小回りが悪くなりました。

では、軽自動車として本末転倒です。

軽自動車を買う人が求めているのは、狭い道でも走りやすく、スーパーの駐車場でも扱いやすいこと。

スズキはEVになっても、そこを変えなかった。

これこそ「Easy to Switch!」なのでしょう。

「未来のEV」ではなく「普通に買える軽EV」になりそう

e SKYを見ていて一番面白いのは、ものすごい未来感をアピールしていないことです。

シフトレバーも見慣れた形。

操作系も極端に変えない。

強烈な加速を売りにするわけでもない。

航続距離はしっかり確保する。

小回りも犠牲にしない。

そして全国のスズキ販売網で売る。

つまり、

「EVに乗るぞ!」

と覚悟して買う車ではなく、

「次の軽、これでいいじゃん」

と普通に選んでもらうことを狙っているように見えます。

僕はここがe SKY最大の強みになると思っています。

EVが本当に普及するために必要なのは、EV好きだけが買うことではありません。

今までワゴンRやアルトなどに乗ってきた人が、

「次はこれにしようかな」

と思えることです。

LFPバッテリー。

310kmという航続距離。

優れた電費。

4.4mの小回り性能。

そしてスズキという安心感。

あとは価格です。

ここが非常に重要。

価格と正式な補助金が発表された時、BYDラッコ、日産サクラ、ホンダN-ONE e:などと実質購入価格まで含めて比較してみたいと思います。

もし価格まで「スズキらしい」設定で出てきたら、このe SKY。

日本の軽EV市場を一気に動かす一台になるかもしれません。ただ黙っていないのはダイハツですね。おそらくダイハツは早い段階でフルハイブリッドのタントをリリースしてくるはずです。

e SKYを待つ?それとも今買える軽EVを選ぶ?

e SKYは非常に魅力的な軽EVですが、気になるのは正式な発売時期と価格です。

「次の車検までに乗り換えたい」
「今乗っている車の調子が悪く、発売まで待てない」

という人もいるでしょう。

そんな場合は、現在購入できる軽EVと比較してみるのも一つの方法です。

特に日産サクラはすでに中古車市場にも多く流通しています。

新車だけでなく中古車まで対象を広げれば、年式や走行距離、グレードによってさまざまな価格帯から探せます。

個人的にはe SKYの正式価格が発表されたら、

・e SKYの新車価格
・補助金適用後の実質価格
・サクラなど既存軽EVの中古車価格

この3つを比較してから決めても遅くないと思います。

EVは車両価格だけでなく、バッテリーの状態や保証内容なども重要です。中古EVを選ぶ場合は、価格だけで判断せず保証や車両状態についてもしっかり確認することをおすすめします。

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