今の時代セルモーターの役割はかなり大きいということ

昨日、ランサーに乗っているお客さんの車が入庫した。JAFにレッカーされてきて、
一体どうしたのか?と思った。JAFの隊員の人に話を聞くと、

「クラッチが切れない」

ということだそうだ。クラッチが切れない症状のほぼ大半はフルード漏れだ。漏れる場所は主に二つクラッチマスターシリンダーとレリーズシリンダーである。その2つをブレーキフルードと同じ成分のクラッチフルードでつないで油圧をペダルから、ミッション側のレリーズシリンダーへと伝えている。
実際、クラッチが切れなくなったとしても走行は可能だ。

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まずクラッチペダルを踏まないとセルモーターが回らない車に関して言えば、スイッチをキャンセルする必要がある。
そして、信号待ちでギアを2速か3速に入れて青になったらクランキング。
それと同時にアクセルを踏み込むとエンジンがかかる。いわゆる一人押しがけというものだ。

押しがけなんてバイクに乗っている人じゃないとなかなか理解が出来ない技だけれども、
セルモーターで回されるフライホイールに介されたクランクシャフトを、ミッションをかみ合わせておいてタイヤの駆動でまわしてあげるということだ。キーがONになっていればいつでも燃料を噴射できる。
もし人に押して貰って押しがけをする場合はIGキーはONにしておく。そして押してある程度車が動いたらクラッチをつないでアクセルを踏み込む。これでエンジンがかかる。

あとは2速、3速のままホールドで走ればいい。テクニックのある人ならさらにクラッチレスシフトを行う。
これはでもあまりお勧めできない。やりやすい車でないとミッションを痛めかねないからだ。
信号が赤になったらわざとエンストさせる。そしてまてクランキングしながらアクセルを踏んで、一人押しがけだ。セルモーターには若干の負担がかかるけれど、この技を使えばなんとか工場まではたどり着けるはずである。

こうやって考えると、今の自動車はセルモーターがなくなったらほぼ100パーセントに近い確立でエンジンがかけられないということになる。そのくせ、セルモーターの位置って外しづらい場所にあるから困ってしまうものである。

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